史上最強聖女の勧誘生活〜魔王を倒してから、しつこく勧誘されまくりで迷惑してます〜

水先 冬菜

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聖女編

第三聖女…………は? 誰それ?

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「は……?」

 朝----------------久々の休暇を堪能、もとい下準備のためにと、宿舎を出ると、例の迷惑騎士どもこと、お隣さんに捕まった。

 今回はあの双子はいないようだが…………。

「だからよ。お前さんに会いたいって人がいてだな…………。何故か、俺の隣に本人がいるんだよ」

「どうもぉ~…………」

 んで、よく分からん状況に入りました!

 何故か、あの迷惑隣人さん!

 もとい、あの迷惑騎士団カップルの隣には、おっとりとした感じの少女が呑気に手を振って、ニコニコと微笑んでいた。

 奥さん!!!

 旦那さん浮気してますよ!!!

 そんな中、俺は--------その少女に、会って早々、

 ほんと、朝っぱらからどういう状況!?

 誰か!!

 説明プリーズ!!!!!??

「リリア様。お遊びも程々にお願いします」

 困った時の迷惑男騎士!

 からの助け舟は正直、借りを作るみたいでムカつくが…………状況が分からん以上、流されてみますかね…………。

 っていうか、やる前に止めろよ!!!

「はぁ~い」

 少女はしぶしぶといった感じに剣を鞘に収めると、何故か、ジッと見つめられた。

 思わず、ジッと俺も見つめ返す。

 うん。

 めっちゃ美人さんやん!!!

 スタイルも良いし!!!

 特に、そのむ----------------

「えいっ!」

 ……………………ぶたれた…………。

「あ、あの…………いったい何を…………」

「今、いやらしい事考えたでしょ~……?」

 何故、分かるし…………。

「それで、あなたが副団長候補?」

「いえ、人違いです。それでは…………」

 ちっ…………また勧誘かよ…………。

 話がこじれる前に、退散退散。



 私はその場から逃げ出した。

「だが、回り込むぅ~…………!!」

 私は再び逃げ出した。

「ところがギッチョ~ん…………!」

 逃げる一択で…………。

「そこで、私が立ちはだかるぅ~……!!」

「……………………」

 何……? こいつ…………。

 逃げても逃げても回り込まれて…………もしかして、忍びって奴…………?

「いんや、違うよぉ~」

 何故、俺の考えてる事が分かるし…………。

 ん?

 よくよく見れば…………こいつ、何処かで…………。

「それでぇ~、騎士団に入らせなきゃいけないんだっけぇ~?」

 少女の顔を見るに、先程の問いを、どうやら俺の背後にいる、あの迷惑男は肯定するように、首を縦に振ったようだ。

「言っときますが、何度言われようと断らせて頂きますので…………」

「そんなに嫌なのぉ~?」

 かわいらしく言おうが、答えは"ノー"一択だ。

 のために、何で、私が働かなきゃならんのだ。

 特に、あのゴミで、クズな、の奴らは、顔を見ただけでも、反吐へどが出る。

 というか、今すぐにでも、殺してやりたいとさえ、思っているしな…………。

 この国の騎士団の大半は、出身の奴らがほとんどだからな…………。

 現に、今も背後の男を刺し殺しそうなくらい、ふつふつと怒りが込み上げてくる。

 私の気持ちを感じ取ってなのか、それとも何も考えていないのか、少女は不思議そうに私を見つめると何か思いついたようで--------

「ならぁ~、こうしましょう!!」

 少女はそう言うと、少女は腰の剣を再び引き抜き--------

「水剣直刀! 第三聖女リリアの名において、決闘を申し込む!!」


 いや、決まった!

 みたいな表情されても……………………っていうか、第三聖女…………?

 リリア……?

 は…………?

 誰それ………………?
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