ネガティブな隠れ英雄 〜え? わたくしが勇者パーティーのメンバーに? そんな事ある訳ないじゃないですか〜

 わたくし、ダグラス・アルベルトは王都の魔法学院に通う落ちこぼれ。

 いつも成績は最低辺。

 家族には疎まれ、学園内では孤立し、日常的に陰口を言われると、人生、お先真っ暗。

 そんなある日、王宮から来た使者が、わたくしを《勇者パーティー》へと勧誘しに来た。

 実力のともわないわたくしが、かの名誉ある《勇者パーティー》に…………?

 ありえないでしょ!?

 いつも以上に、ニヤけている学院長の顔を見れば歴然-------------さっさと、わたくしを追い出したくて、仕方がないのだろう。

 仕方がない。

 ここは、はっきり断って、学院を出て行こう。

 え?

 わたくしが本当は優秀な上、実はみんなに好かれているって…………?

 そんな訳ある訳ないでしょ?

 とりあえず、わたくしは家も、家族も、国も全部捨てて、のんびり研究に励みますね!!
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