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第四章 強欲がもたらす願い
悪意の欲
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「邪魔しやがって…………!!」
グーラは転移するなり、近場の岩を力任せに拳を叩き付けた。
その顔は、憎々しげに歪んでいる。
「随分と荒れているようだね…………」
そんなグーラの側へアレクセイがやって来る。
「うるさい!!」
怒りに任せて、腕の爪をアレクセイに向けるグーラだったが、意図も容易く受け止められて、より不快感を露わにしていく。
「ほんと、君も君で、堪え性がないみたいだね…………。
人の事は言えないけど、これが私達の本質って事なのかな……?」
「黙れっ!!」
再び、爪を振り下ろすグーラに呆れたようにため息を吐くアレクセイ。
爪を指で受け止めると、鋭い蹴りを鳩尾に喰らわせて、グーラを悶絶させる。
「き、きさま…………」
「少し君には大人しくしていて貰うよ…………」
そして、グーラへ向けて、魔法を放ち、意識を奪った。
グーラ同様に、アレクセイも、誰にも邪魔されたくなかったのだ。
例え、同族でも、彼との戦いは邪魔させない。
そう意思を込めて、魔法を使った。
それが心地良かったのか、恍惚の笑みを浮かべて、アレクセイは空を見上げた。
それが、彼の唯一の望み故に…………。
彼との戦いが、己が欲を掻き立てるがために…………。
「早く君に会いたいよ…………。
ねぇ…………ライハ…………」
グーラは転移するなり、近場の岩を力任せに拳を叩き付けた。
その顔は、憎々しげに歪んでいる。
「随分と荒れているようだね…………」
そんなグーラの側へアレクセイがやって来る。
「うるさい!!」
怒りに任せて、腕の爪をアレクセイに向けるグーラだったが、意図も容易く受け止められて、より不快感を露わにしていく。
「ほんと、君も君で、堪え性がないみたいだね…………。
人の事は言えないけど、これが私達の本質って事なのかな……?」
「黙れっ!!」
再び、爪を振り下ろすグーラに呆れたようにため息を吐くアレクセイ。
爪を指で受け止めると、鋭い蹴りを鳩尾に喰らわせて、グーラを悶絶させる。
「き、きさま…………」
「少し君には大人しくしていて貰うよ…………」
そして、グーラへ向けて、魔法を放ち、意識を奪った。
グーラ同様に、アレクセイも、誰にも邪魔されたくなかったのだ。
例え、同族でも、彼との戦いは邪魔させない。
そう意思を込めて、魔法を使った。
それが心地良かったのか、恍惚の笑みを浮かべて、アレクセイは空を見上げた。
それが、彼の唯一の望み故に…………。
彼との戦いが、己が欲を掻き立てるがために…………。
「早く君に会いたいよ…………。
ねぇ…………ライハ…………」
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