最下級冒険者は英雄である事をひた隠す 〜生産スキルで、メカチート生産?〜

水先 冬菜

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第四章 強欲がもたらす願い

迎撃準備

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「第一、第二騎士団は王宮の守りを徹底させろっ!!


 第七、第八騎士団は準備ができ次第、情報収集に迎えっ!!!」



 俺が王宮に報告してから数日-------------


 王宮は荒れに荒れていた。



 まあ、アレクセイの奴が本腰を入れて攻めて来るんだから、仕方がないか…………。


「リリース」


 黒椿を展開して、俺は飛行ユニットを点火して空を飛び立つ。


 向かった先は、今も氷漬けになっているあのバカの所だ。


 いい加減、処理を済ませておかないと、後々面倒だし、試したい事もある。


 その結果は-------------


 思った通りだった。


 あのバカは粉々に砕け散り、光の粒子になって消え去っていく。


 まだ、実験段階だが、これを実装出来れば…………。


「そううまく行くかな…………?」


「っ!!」


 これは…………!?


 咄嗟に盾で防ぐと、見覚えのある爪が火花を散らして、盾の表面を削り取る。


「お前は…………!?」


 そこにいたのは、あのグーラだった。


「久しぶり!? 元気してたっ!!?」


 相も変わらず、狂気じみた表情を浮かべる悪魔だ。


 何で、こんな奴がここに…………!?


「何でって顔をしてやがるなっ!?


 そんなの決まってるだろっ!?


 君と闘うためだよっ!!


 あんな奴なんかに横取りされてたまるかっ!!!」


 こいつに構っている暇はないんだが…………。


 この悪魔が俺を見逃す筈もない。


 ここはやるしかないか…………。


「ライハさん!!」


 グーラの攻撃を受け流しつつ、戦闘態勢に移行しようとした時だった。


 異変に気が付いて、駆け付けたのか、勇者パーティーの連中が、グーラと闘う俺を視認した。


「ちっ…………。


 邪魔が入ったか…………」


 それを見て、不機嫌そうに舌を鳴らして、姿を消した。


 今のは、転移魔法っ!?


 あいつ、高位魔法も使えるようになりやがったのか!!


 これは、本格的にまずいな…………。


 一刻も早く、開発を急がなければ…………!?
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