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第二章 水の都市の大罪
決闘の理由
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「ちょっ!!? 決闘ですか!?」
聖女が驚きの声を上げて、たじろいだ。
予想通りの反応だな…………。
「決闘ってあれですよね!?
闘技場などで、冒険者や騎士が腕を競って戦っているあれの事ですよね!?」
「あぁ、その決闘だが……?」
何を言ってるんだ? と言いたげに俺はあっけらかんと答えた。
「そもそも、何で、私とあなたが戦わないといけないんですか!?
これはあの悪魔を倒すための魔道具なのでしょう!?」
何、言ってんだ?
このバカは…………。
「それは…………本気で言っているのか……?」
訝しげに尋ねると------------
「当たり前です!
今は都が滅びるかどうかの瀬戸際なのですよ!?
決闘なんてしてる場合じゃ--------」
「あんたは本当にこいつを使うだけで、確実に倒せる…………なんて、思っているのか……?」
「…………!」
俺は聖女に最後まで言わせなかった。
それどころか、怒気の篭った口調で、目を細める。
俺の雰囲気が変わった事を察したのか、聖女は言葉を失う。
「もしそんな事を思っているなら…………そいつは筋違いだ。
こいつを使うだけで、都一つを救えるんだったら、海域に調査に向かった時に、俺がとっくに片付けている。
だが、何故、俺はこいつを出して、こんな苦労までしてると思ってんだ……?
それはあの悪魔共を倒すのが、非常に困難だから…………。
はっきり言えば、こっちが不利だからだ。
なら、どうすれば良い……?
そんなの簡単だ。
ただ使うんじゃなく、こいつの性能を十全に引き出して、戦えるようになれば良い。
それだけの力をこいつを秘めている。
そして、それを引き出せるかどうかはあんたに掛かっている」
「……………………」
俺の話に真剣な顔付きで、聞き入る聖女。
俺は聖女に近付き、彼女の前に立った。
そして、彼女の肩にソッと手を置き、その目を真っ直ぐ見て語り続ける。
「それを知るためには、あんたが俺と戦う必要がある。
こいつの事をよく知り、こいつと共に戦って来た俺とだ。
特に、経験上…………。
こいつをよく知るには、考えるよりも、行動で移した方が得るものは多い。
あんたが、本当にこの都を救う気があるなら、本気でこいつを使いこなす気概を持って----------------俺を殺す気で来い…………」
「……………………」
結局、悩みながらも、彼女は俺の決闘の申し出を受ける事にした
聖女の話では、神殿経由で、闘技場を貸し切ってくれるらしい。
あまり目立ちたくない俺からしたら、ありがたい話だ。
《量産型》のテストの方も順調に進んで、決闘当日を迎えて----------------
「何故、こいつらがいる…………?」
闘技場にいる聖女の後ろには、まだ隣町でグーラの分身体とやり合っている筈の《剣聖》と《大賢者》の二人が護衛らしき数名の騎士達に守られながら立っていた。
聖女が驚きの声を上げて、たじろいだ。
予想通りの反応だな…………。
「決闘ってあれですよね!?
闘技場などで、冒険者や騎士が腕を競って戦っているあれの事ですよね!?」
「あぁ、その決闘だが……?」
何を言ってるんだ? と言いたげに俺はあっけらかんと答えた。
「そもそも、何で、私とあなたが戦わないといけないんですか!?
これはあの悪魔を倒すための魔道具なのでしょう!?」
何、言ってんだ?
このバカは…………。
「それは…………本気で言っているのか……?」
訝しげに尋ねると------------
「当たり前です!
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「…………!」
俺は聖女に最後まで言わせなかった。
それどころか、怒気の篭った口調で、目を細める。
俺の雰囲気が変わった事を察したのか、聖女は言葉を失う。
「もしそんな事を思っているなら…………そいつは筋違いだ。
こいつを使うだけで、都一つを救えるんだったら、海域に調査に向かった時に、俺がとっくに片付けている。
だが、何故、俺はこいつを出して、こんな苦労までしてると思ってんだ……?
それはあの悪魔共を倒すのが、非常に困難だから…………。
はっきり言えば、こっちが不利だからだ。
なら、どうすれば良い……?
そんなの簡単だ。
ただ使うんじゃなく、こいつの性能を十全に引き出して、戦えるようになれば良い。
それだけの力をこいつを秘めている。
そして、それを引き出せるかどうかはあんたに掛かっている」
「……………………」
俺の話に真剣な顔付きで、聞き入る聖女。
俺は聖女に近付き、彼女の前に立った。
そして、彼女の肩にソッと手を置き、その目を真っ直ぐ見て語り続ける。
「それを知るためには、あんたが俺と戦う必要がある。
こいつの事をよく知り、こいつと共に戦って来た俺とだ。
特に、経験上…………。
こいつをよく知るには、考えるよりも、行動で移した方が得るものは多い。
あんたが、本当にこの都を救う気があるなら、本気でこいつを使いこなす気概を持って----------------俺を殺す気で来い…………」
「……………………」
結局、悩みながらも、彼女は俺の決闘の申し出を受ける事にした
聖女の話では、神殿経由で、闘技場を貸し切ってくれるらしい。
あまり目立ちたくない俺からしたら、ありがたい話だ。
《量産型》のテストの方も順調に進んで、決闘当日を迎えて----------------
「何故、こいつらがいる…………?」
闘技場にいる聖女の後ろには、まだ隣町でグーラの分身体とやり合っている筈の《剣聖》と《大賢者》の二人が護衛らしき数名の騎士達に守られながら立っていた。
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