最下級冒険者は英雄である事をひた隠す 〜生産スキルで、メカチート生産?〜

水先 冬菜

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第二章 水の都市の大罪

海中探査機

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 とりあえず、船をこのまま動かさないよう念入りに注意を促しておき…………。

 俺は聖女と数名の騎士を引き連れて、小型艇で慎重に歩を進めて行く。

「ねぇ、ライハさん。さっきのあれは何……?」

 聖女が恐る恐る俺に聞いて来る。

「あれとは、どれの事だ?」

 俺は警戒しながら、聖女に問い返した。

「もちろん、あなたが撃ち落としたあれに関してよ。

 さっきの飛んで行った魔道具も気になるけど…………。

 恐らく、あれがあなたが言っていたものなのね?」

 流石に、勘が良いな…………。

 とりあえず、俺はその問いに頷き返した。

「ご察しの通り…………。

 あれが《弾道ミサイル》と呼ばれるものだ。

 水の都市スイレンを破滅に導く大量殺戮兵器であり、あれは恐らくその一旦だ」

 聖女と騎士達が息を飲むのが、気配で分かる。

 まあ、無理もないか…………。

 間近で、弾道ミサイルの威力を目の当たりにした訳だし…………。


「しかも、あれは威力が最小限に設定されていた可能性が高い。


 もし俺が想定している通りなら、至近距離で爆発しているにも関わらず、船体へのダメージが軽微過ぎるしな…………。


 これは推測だが、あれは俺達のような海域に侵入したものを無差別に攻撃するために仕掛けられていたものだったんだろう」

「あ、あれで…………最小限なのですか……?」

 どうやら、聖女様は軽いカルチャーショックを受けているようだ。

 他の騎士達も同様のようだ。

「だから、気を引き締めろよ。

 もし一つでも見落としたら、俺達は一瞬で海の藻屑になっちまうからな…………」

 俺が冗談っぽく言うと、船員の皆様は青い顔で、必死になって、周りを警戒する。

 うん。

 ちょっと、面白い…………と、流石に、これ以上は危険かな……?

 俺は慎重に船を止めると、バックの中から、あるものを取り出した。

「それは……?」

「《海中探査機》だ。

 簡単に言えば、海の中を見る事が出来る魔道具だ」

 興味ありげに、聖女が尋ねて来たので、俺は端的に答えた。

 そして、それを海の中にゆっくりと浸けると、端末を操作して、海の中へと潜らせて行った。

 今回、持ち込めた《海中探査機》は全部で三機。

 その三機には、それぞれ別々に、魔力反応の大きな場所を優先して、捜索するように設定しておいてある。

 後は、結果待ちだな…………。


------------------------------------------

 それから、しばらくして------------

 投入した《海中探査機》の内、二機が小型艇へと帰還した。

 残り一機は…………端末で、確認してみたが、反応が消えている。

 その最後の位置情報を記録すると、回収した探査機を持って、船へと帰還する。

 さてさて、どんな映像が映っていますかね…………。




 
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