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第二章 水の都市の大罪

忘れてた

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「何なの……? この魔力…………」

 俺達が向かっていた先の海域。

 そこは肌で感じる程、魔力の濃度が濃くなって行っている。

 それを感じるのは、俺達だけではないようで、乗船していた騎士達や魔法に長けていない船員達も同様に感じ取っているようで、皆が皆、困惑していた。

 だが、俺はそれ異常に驚きを隠せないでいる。

 これは、まさか…………!?

「ちょっ!? ライハさん!?」

 俺は聖女の静止を無視して、船の先頭へと向かう。

 もし俺が考えている事が正しければ、これはと同じ現象だ。

「《創造!》」

 俺は船の先頭に到着すると、床に手を置き、生産スキルを発動する。

 あまり見せたくはなかったが、今は非常時だ。

 仕方がない。

 俺は数十機の飛行型の偵察機を作り出して、海域の方へと向かわせた。

「ちょっと、今の何よ!?」

 俺に追い付いて来た聖女が、今しがた飛ばした偵察機について、詳細を求めて来たが…………。

 それどころではない。

 俺は懐からスマホ型の端末を取り出して、偵察機の情報を一機一機確認していく。

「これは…………!?」

 そして、その内の一機の情報を目にした瞬間、その一機の映像が途切れた。

 まずいっ!?

「おい聖女! 今すぐ、船を止めろっ!!」

「えっ!?」

「いいから、船を止めろ!?」

 聖女は戸惑いながらも、船員達に指示を飛ばす。

 間に合うかっ!!?

 だが、既に遅かったらしく、水面から何かが飛び出して、偵察機を全て撃墜。

 その内の幾つかが、こちらに向かって来た。

「ちぃっ!!!」

 ここで《神電》を使うのは得策ではない。

 なら、通常兵装で、落とすしか…………。

 亜空間収納から、大型のガトリング砲を取り出し、生産スキルを発動。

 ガトリング砲の砲身を伸ばし、船に固定。

 反動を抑えつつ、更に、オーバーブースターを連結させて、威力を極限にまで上げる事により射程距離を上げる。


 使ったら、最後、ガトリング砲の砲身が熱で焼き切れて、ぶっ壊れるが、そんな事言っている場合じゃない!!!


「喰らえええええっ!!!!!」


 ガトリング砲の銃撃が船体に鳴り響く。

 その銃弾は飛来して来たものを次々と命中し、撃ち落として行き----------------残りの一つが僅か数メートル先で爆発する。

「うおっ!?」

 爆風に吹き飛ばされそうになるが、何とか持ち堪える。

 煙が晴れて、視界がクリアになると、砲身が真っ赤になって物凄い熱を発していた。

 爆発により、多少、船体に幾つか破片が命中したようだが…………。

 何とか、無事、撃退出来たようだ。

 すっかり忘れていたが、《大罪の悪魔》達って、バグキャラになり易いんだった。

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