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第二章 水の都市の大罪

後腐れなく…………

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 『グーラ』との戦いを終えた俺は傷が癒えてから、隣町の様子を確認がてら見に行った。


 ちなみに、『グーラ』とは、あの暴食の悪魔が進化したあの《魔族》のあだ名だ。

 いつまでも、あいつこいつと言っていては紛らわしい事この上ない。

 ちなみに、『グーラ』とは、七つの大罪の暴食『グラ』から取ってみた。

 まあ、あのバグキャラにしてはまともな名前だと思う。


 と、グーラの事はさておいて…………。

「今だ!! 全員で囲い込め!!」

「「「おおっ!!!」」」

 勇者を筆頭に、今、隣町では、残存しているグーラの分身体の掃討が行われていた。

 何でも、あの大賢者が分身体の《不死の魔法》や《絶対なる覇者》などの身体強化を無効化する術式を開発したらしい。

 噂では、太古の魔法を応用した設置型の魔法とか…………。

 俺の結界発生装置と似たようなものか……?

 そこの所はよく分からないが、殊の外、うまくいっているようだ。

 冒険者達と協力して、順調に分身体達の討伐は進んでおり、被害もかなり減って行っている。

 最近では、大賢者が率先して立ち上げた『魔法研究会』なるものが、王国の宮廷魔導師達と共に《大罪の悪魔》達を見つける広域探索魔法の研究に乗り出したと聞いた。

 もしそれが完成すれば、こっちも大助かりだ。

 何せ、ただでさえ、情報の乏しい悪魔共の情報が増えるのだから…………。

 とりあえず、俺がここにいなくても、後は何とかなりそうだ。


 なら、俺はデリヘラが言っていた『水の都市』とやらに行くとしますか…………。

 俺は、今も分身体との戦闘を繰り広げる勇者達を木の上から見届けつつ、あの後、更に改修強化した腕輪の転移魔道具を使って、工房へと帰還した。




 
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