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第二章 魔王は再び蘇る?
妹はトラブルメイカー?
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「ねぇ~、シリアスさ~ん…………」
『はい、何でしょうか~』
「ちょっと、こっちに来てくれるぅ~?」
『は、はい~』
ノコノコと俺の前に近付いて来た女神シリアスの首根っこを、その姉から貰った特製のグローブを手に装着した。
そひて、霊体である彼女の胸倉を掴んで、至近距離で顔を近付けさせた。
「何で、勇者達がここにいるのかなぁ~?」
『そ、それはですね~…………』
ようやく、俺の様子がいつもの姉と同じ雰囲気だと自覚したらしい。
シリアス様は冷や汗を流しながら、これから起こるであらう恐怖に怯えて切っていた。
「ここってねぇ~…………私以外入れないようにしてあったのぉ~…………。
何でか、分かるかなぁ~……?」
『え、ええっと、それは…………ですね…………』
「そうだよねぇ~…………。
答えられる訳ないよねぇ~……?
だって、ここには色々と触られると危ないものが、わんさか置いてあるんだからぁ~…………。
ただでさえ、今は忙しいのに、これ以上問題を増やさないで欲しいんだけどなぁ~」
『は、はいっ!! それはもちろんですっ!!』
「なら、分かっているよねぇ~…………。
この後、君がやらなくちゃいけないこ~と~…………」
俺の眼光がキラリと光と、シリアスの顔が真っ青になる。
「さっさと、このお邪魔虫達を追い出しておいてねぇ~。
今すぐにぃ~」
「ちょっと待って!!」
俺とシリアスの会話に勇者が割り込んで来た。
「なぁにぃ~?
今、大事な話をしているんだけどぉ~?」
俺は殺気を放ちながら、割り込んで来た勇者に微笑み掛けた。
一瞬、勇者は俺の殺気に当てられ、言い淀むが…………。
そこは勇者、意を決して口を開いた。
「あなたが今、『街道の悪魔』を倒すべく動いている事は、そちらにおられる女神シリアス様からお聞きしました。
私達も、あの悪魔の討伐を目的にしています。
ここは協力して--------」
「邪魔、戦力外、足手まとい。
そんな人達が幾ら増えても状況は変わらないわねぇ~。
はっきり言って、必要無いから帰ってぇ~」
「ちょっと、あなた!!」
「そんな言い方があるかよ!!」
「そうですよ! 私達だって必死に頑張っているんですよ!!」
私が拒絶すると、黙っていた他の三人が憤慨した様子で食ってかかって来た。
「なら、聞きたいんだけどぉ~?
あの時、私が助けなきゃやられていた人達に一体何が出来るというのぉ~?」
だが、俺はそれを取り合わず、前回の惨状を話題に出して問い掛けた。
すると、言葉もないのか、押し黙る三人。
「それにぃ~…………。
今、私はねぇ~…………。
あなた達…………特に、そこの大賢者様を庇った所為でねぇ~。
足がうまく動かせなくなっちゃったんだけどぉ~?」
「…………え……?」
更に、追い討ちを掛けるように、今の俺の現状を出して責める。
「ほんと、こうやって、車椅子って道具に乗ってでしか移動出来なくてねぇ~。
とても、不便なのよぉ~?
そもそも、あの時、あなた達はあの悪魔に終始押されっぱなしだったしぃ~。
私が通り掛からなかったら、まず間違いなく、全滅してたでしょぉ~?
なのに、私に協力するってぇ~……?
一体、何を協力するのかなぁ~?
ただでさえ、忙しいのに、私に怪我を負わせたくせに、恩着せがましく、協力を申し出てぇ~。
はっきり言ってねぇ~…………。
あなた達には、出来る事はないからぁ~。
むしろ、今現在進行形で、私の貴重な時間を台無しにしているからぁ~。
協力したいというなら、今すぐ帰ってぇ~。
出口はあっちにあるからねぇ~」
全てを言い切った俺は勇者パーティー御一行に指を指して、出口を示す。
何か、言い返したいが、正論であるが故、何も言い返せない勇者達。
何か言いたそうにしていても、言葉に出来ず…………。
はっきりと、真正面から戦力外通告を受けて、少なからず、ショックを受けているようだ。
特に、俺に一番迷惑を掛けた大賢者に至っては顔に陰りが見える。
「…………帰りましょう…………」
そして、唯々諾々と俺の言う通りに、俺が指差した転移装置の方へ、トボトボと歩いて行く四人。
皆が皆、悲痛な面持ちで俯きながら、歩を進めていく。
そして、その姿が見えなくなるのを確認した俺は再びシリアスに向き直って、説教の続きを再開した。
このトラブルメイカーには、ちゃんとしたお灸が必要だ。
後は色々と釘を刺しておかないといけない。
姉は姉で、面倒だったが…………。
妹は妹で、別の意味で面倒な奴だと思う今日、この頃であった。
『はい、何でしょうか~』
「ちょっと、こっちに来てくれるぅ~?」
『は、はい~』
ノコノコと俺の前に近付いて来た女神シリアスの首根っこを、その姉から貰った特製のグローブを手に装着した。
そひて、霊体である彼女の胸倉を掴んで、至近距離で顔を近付けさせた。
「何で、勇者達がここにいるのかなぁ~?」
『そ、それはですね~…………』
ようやく、俺の様子がいつもの姉と同じ雰囲気だと自覚したらしい。
シリアス様は冷や汗を流しながら、これから起こるであらう恐怖に怯えて切っていた。
「ここってねぇ~…………私以外入れないようにしてあったのぉ~…………。
何でか、分かるかなぁ~……?」
『え、ええっと、それは…………ですね…………』
「そうだよねぇ~…………。
答えられる訳ないよねぇ~……?
だって、ここには色々と触られると危ないものが、わんさか置いてあるんだからぁ~…………。
ただでさえ、今は忙しいのに、これ以上問題を増やさないで欲しいんだけどなぁ~」
『は、はいっ!! それはもちろんですっ!!』
「なら、分かっているよねぇ~…………。
この後、君がやらなくちゃいけないこ~と~…………」
俺の眼光がキラリと光と、シリアスの顔が真っ青になる。
「さっさと、このお邪魔虫達を追い出しておいてねぇ~。
今すぐにぃ~」
「ちょっと待って!!」
俺とシリアスの会話に勇者が割り込んで来た。
「なぁにぃ~?
今、大事な話をしているんだけどぉ~?」
俺は殺気を放ちながら、割り込んで来た勇者に微笑み掛けた。
一瞬、勇者は俺の殺気に当てられ、言い淀むが…………。
そこは勇者、意を決して口を開いた。
「あなたが今、『街道の悪魔』を倒すべく動いている事は、そちらにおられる女神シリアス様からお聞きしました。
私達も、あの悪魔の討伐を目的にしています。
ここは協力して--------」
「邪魔、戦力外、足手まとい。
そんな人達が幾ら増えても状況は変わらないわねぇ~。
はっきり言って、必要無いから帰ってぇ~」
「ちょっと、あなた!!」
「そんな言い方があるかよ!!」
「そうですよ! 私達だって必死に頑張っているんですよ!!」
私が拒絶すると、黙っていた他の三人が憤慨した様子で食ってかかって来た。
「なら、聞きたいんだけどぉ~?
あの時、私が助けなきゃやられていた人達に一体何が出来るというのぉ~?」
だが、俺はそれを取り合わず、前回の惨状を話題に出して問い掛けた。
すると、言葉もないのか、押し黙る三人。
「それにぃ~…………。
今、私はねぇ~…………。
あなた達…………特に、そこの大賢者様を庇った所為でねぇ~。
足がうまく動かせなくなっちゃったんだけどぉ~?」
「…………え……?」
更に、追い討ちを掛けるように、今の俺の現状を出して責める。
「ほんと、こうやって、車椅子って道具に乗ってでしか移動出来なくてねぇ~。
とても、不便なのよぉ~?
そもそも、あの時、あなた達はあの悪魔に終始押されっぱなしだったしぃ~。
私が通り掛からなかったら、まず間違いなく、全滅してたでしょぉ~?
なのに、私に協力するってぇ~……?
一体、何を協力するのかなぁ~?
ただでさえ、忙しいのに、私に怪我を負わせたくせに、恩着せがましく、協力を申し出てぇ~。
はっきり言ってねぇ~…………。
あなた達には、出来る事はないからぁ~。
むしろ、今現在進行形で、私の貴重な時間を台無しにしているからぁ~。
協力したいというなら、今すぐ帰ってぇ~。
出口はあっちにあるからねぇ~」
全てを言い切った俺は勇者パーティー御一行に指を指して、出口を示す。
何か、言い返したいが、正論であるが故、何も言い返せない勇者達。
何か言いたそうにしていても、言葉に出来ず…………。
はっきりと、真正面から戦力外通告を受けて、少なからず、ショックを受けているようだ。
特に、俺に一番迷惑を掛けた大賢者に至っては顔に陰りが見える。
「…………帰りましょう…………」
そして、唯々諾々と俺の言う通りに、俺が指差した転移装置の方へ、トボトボと歩いて行く四人。
皆が皆、悲痛な面持ちで俯きながら、歩を進めていく。
そして、その姿が見えなくなるのを確認した俺は再びシリアスに向き直って、説教の続きを再開した。
このトラブルメイカーには、ちゃんとしたお灸が必要だ。
後は色々と釘を刺しておかないといけない。
姉は姉で、面倒だったが…………。
妹は妹で、別の意味で面倒な奴だと思う今日、この頃であった。
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