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第二章 魔王は再び蘇る?
新たな女神
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『先程は調子こいて申し訳ありませんでした~…………』
泣きながら土下座して来る例の偽物の正体はいかにも気弱で、頼りなさげな感じの眼鏡っ子だった。
デリヘラ曰く、探求と英知の女神シリアスなんだそうだ。
知識量は女神随一らしいが…………。
何分、極度の恥ずかしがり屋で、他の女神に姿を変えていないと、面を向かって話せないらしい。
その上、変身した後はさっきみたいな調子付いた行動が多く、女神達も頭を抱えているらしい。
ただ、一柱を除いては…………。
『さてさて♡
今回はどうしてあげましょうか♡』
『ひぃいいいいっ!!! 許してくださいっ!! デリヘラ姉様!!』
「……………………」
まさか、これがあのデリヘラの妹にあたる女神とはね…………。
人は見かけによらない…………いや、ここは女神は見かけによらないかな……?
ここまで、似ていない姉妹っているんだな…………。
『まあ、お仕置きは後で楽しみにしておくとして…………。
さっきの話は…………本当なの…………?』
笑顔で妹に尋ねるデリヘラさん。
目が笑って無いですよぉ~…………。
勢い良く、ブンブンと首を縦に振るシリアスさん。
ほんと、見事な上下関係だ事…………。
現に、姉は椅子の上で優雅にティータイムを楽しんでいるのに、妹は冷たい地面で正座させられている。
…………何か、見てて飽きないな…………。
『そこ…………真面目に…………』
「はい…………」
やべっ…………。
こっちに飛び火した。
しばらくは黙っておこう。
『なら、さっさと洗いざらい教えなさい…………。
この愚妹…………』
『は、はぃいい~…………』
シリアスの話によると、暴食の悪魔の住処に、憤怒の悪魔が縄張りを荒らされたとかで、乗り込んだのだが…………。
逆に返り討ちにあって、喰われてしまったらしい。
そして、今、暴食の悪魔は喰らったその憤怒の魔法を得て、余計に手がつけられない状態に陥っているのだそうだ。
『そ、そこで、私の神聖をライハさんにお渡ししようと思いまして…………』
『今更、取り繕ってもダメよ…………。
後でたっぷりお灸をしてあげますからね…………』
『お姉様!! 何卒、お慈悲を…………!!』
妹は妹で必死のようだ。
俺からしたら、ただで神聖を貰えるなら貰えるで越した事はない。
もしかしたら、俺が所有している神聖の問題を解決出来るものかもしれないしな…………。
『一応、言っておくけど…………。
この子の神聖はそんなものじゃないわよ♡』
さいですか…………。
期待するだけ無駄でしたね。
『ただ、神聖の代償を和らげる事くらいしか出来ないしね♡』
それって、俺的にはかなり重要な話なんですが!?
『冗談よ♡』
「……………………」
ほんと、この女神の相手は疲れる。
この妹も、こんな姉を持って大変だな…………。
『何か言った……?』
「何も言っておりません!」
清々しいくらいに嘘を付いた俺は、冷め切った笑顔のデリヘラから、鉄拳を頭上に落とされ、気を失いましたとさ…………。
泣きながら土下座して来る例の偽物の正体はいかにも気弱で、頼りなさげな感じの眼鏡っ子だった。
デリヘラ曰く、探求と英知の女神シリアスなんだそうだ。
知識量は女神随一らしいが…………。
何分、極度の恥ずかしがり屋で、他の女神に姿を変えていないと、面を向かって話せないらしい。
その上、変身した後はさっきみたいな調子付いた行動が多く、女神達も頭を抱えているらしい。
ただ、一柱を除いては…………。
『さてさて♡
今回はどうしてあげましょうか♡』
『ひぃいいいいっ!!! 許してくださいっ!! デリヘラ姉様!!』
「……………………」
まさか、これがあのデリヘラの妹にあたる女神とはね…………。
人は見かけによらない…………いや、ここは女神は見かけによらないかな……?
ここまで、似ていない姉妹っているんだな…………。
『まあ、お仕置きは後で楽しみにしておくとして…………。
さっきの話は…………本当なの…………?』
笑顔で妹に尋ねるデリヘラさん。
目が笑って無いですよぉ~…………。
勢い良く、ブンブンと首を縦に振るシリアスさん。
ほんと、見事な上下関係だ事…………。
現に、姉は椅子の上で優雅にティータイムを楽しんでいるのに、妹は冷たい地面で正座させられている。
…………何か、見てて飽きないな…………。
『そこ…………真面目に…………』
「はい…………」
やべっ…………。
こっちに飛び火した。
しばらくは黙っておこう。
『なら、さっさと洗いざらい教えなさい…………。
この愚妹…………』
『は、はぃいい~…………』
シリアスの話によると、暴食の悪魔の住処に、憤怒の悪魔が縄張りを荒らされたとかで、乗り込んだのだが…………。
逆に返り討ちにあって、喰われてしまったらしい。
そして、今、暴食の悪魔は喰らったその憤怒の魔法を得て、余計に手がつけられない状態に陥っているのだそうだ。
『そ、そこで、私の神聖をライハさんにお渡ししようと思いまして…………』
『今更、取り繕ってもダメよ…………。
後でたっぷりお灸をしてあげますからね…………』
『お姉様!! 何卒、お慈悲を…………!!』
妹は妹で必死のようだ。
俺からしたら、ただで神聖を貰えるなら貰えるで越した事はない。
もしかしたら、俺が所有している神聖の問題を解決出来るものかもしれないしな…………。
『一応、言っておくけど…………。
この子の神聖はそんなものじゃないわよ♡』
さいですか…………。
期待するだけ無駄でしたね。
『ただ、神聖の代償を和らげる事くらいしか出来ないしね♡』
それって、俺的にはかなり重要な話なんですが!?
『冗談よ♡』
「……………………」
ほんと、この女神の相手は疲れる。
この妹も、こんな姉を持って大変だな…………。
『何か言った……?』
「何も言っておりません!」
清々しいくらいに嘘を付いた俺は、冷め切った笑顔のデリヘラから、鉄拳を頭上に落とされ、気を失いましたとさ…………。
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