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第一章 常識破りのメカ武装

依頼完了?

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「これで良いでしょう~?」

 死屍累々とした戦場跡で、私は何もない夜空に向けて話し掛けた。

 すると、私が視線を向けた先で、細かい粒子の光が一点に集まり、見覚えのある少女が姿を現す。

『うん。これで問題ない』

 アイビスは満足そうに頷いている。

「そう。なら、私は帰るねぇ~」

『待って!!』

 私が飛び立とうとすると、女神アイビスが待ったを掛ける。

「何ぃ~?」

 私が完全武装のまま、小首を傾げると--------

『その…………また何かあった時、助けてくれたりとか--------』

「えぇ~っ? ヤダよぉ~」

 あからさまに嫌な顔をすると、アイビスはガックリと肩を落とした。

『どんまい♪』

『大丈夫だアイビス! あたいがいる!』

 いつの間にか、アイビスの隣には、自称友人女神シムズと自称美人女神アフロディアがソッと肩に手を置いて、慰めていた。

 女神様って、割と暇なのかなぁ~……?

「要件がそれだけなら、もう帰っても良いぃ~?」

 報酬も報酬で、先払いにして貰ったし…………。

 正直な所、ぶっつけ本番で力を使ったもんだから、反動で肉体的に、かなりの疲労が蓄積してしまった。

 だから、さっさと帰って、柔らかベットにダイブしたくてしょうがない。

 なのに、女神達ときたら…………。

『次は私♪ 私の依頼が先よ♪』

『何を言っている!? 私が先に決まっておろう!!』

『ちょっ、何を勝手に話を進めて…………』

 何か、私が依頼を受ける前提で話が進んでいる。

 ほんと、身勝手な神様だ事…………。

 さっさと退散しよう。

 飛行ユニットを起動。

 私は、新たに飛行ユニットに、取り付けた新型のブースターを点火して飛び去る。

『あっ!! ちょっと--------』

 もう遅い。

 私は帰って寝かせて貰う。

 一応、言っておくけど…………。

 今後、一切あなた達の依頼は受ける気ないから…………。

 しばらく、手が空きそうにないしねぇ~。

『まだ話は終わってないんだからあああっ!!』

 何か、言っている気がしたが…………。

 空耳だろうと判断して、私はそのまま帰路に着いた。

 これが、悲劇の始まりだったとも知らずに…………。
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