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第一章 常識破りのメカ武装

ありえない

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『魔王たる我が負けるものかあああっ!!!』

 ヤケクソ気味に魔王が無数の火球を放つが、そこはパワードスーツの両腕に装備されたバリアフィールド発生装置により、目に見えないシールドがの周辺に張られ、簡単に防がれる。

「はい。次は私の番ねぇ~」

『あ、ありえない!! 

 かつて、国すら滅ぼした事のある大魔法だぞ!! 

 何故、貴様にはそれが効かん!!!』

「あなたがひ弱なだけですよぉ~」

 ニコリと天使のような微笑みを見せ、私は魔王に向けて、両肩のキャノン砲と両脚のミサイルポッドを連射する。

『何っ!? ぐっ…………!!』

 魔王は手に持つ大剣で、キャノン砲の一閃を弾き飛ばすが、その後に続く小型ミサイルの雨は避けられず、その身に全て受ける。

「まだまだいくよおおお~!!」

 そこへ容赦なく、マシンガンとキャノン砲の追撃…………。

 更に、新たに生産スキルで制作した胸部の"集束砲"を止めにお見舞いする。

『がっ…………!?

 な、なんだのだ…………!!!

 何なのだ!!?

 これは…………!!!!』

 何とか、大剣を盾にして、防ぎ切ってみせるが、その大剣は全ての銃砲撃を防ぎ切った後、融解して根元から、ポッキリと折れてしまった。

 魔王は片膝を突くと、肩で息をしていた。

 その呼吸は酷く荒い…………。

『ありえない…………!!

 ありえないぞ!!!

 こんな事、決してありえない!!!

 ありえないのだあああああっ!!!!!』

 どうやら、受け入れ難い現実に、魔王はご乱心のようだ。

 そのまま、力任せに拳を振り被って、突っ込んで来る。

 正気じゃないなぁ~…………。

「はい、終わりぃ~」

 私は呆れつつ、緩い感じで、胸部の集束砲を最大出力で発射した。

『ぐっ…………ぐわあああああああああああああああ!!!!!!』

 一閃の光に飲まれて、魔王は断末魔の悲鳴を上げ、跡形もなく消し去った。

 後に残ったのは、無数に転がる魔物の死骸のみ。

 私が戦闘を始めて、たった五分の出来事である。





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