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第一章 常識破りのメカ武装

工房へと逃げ切って…………

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 辺境の町の外れ--------

 その山奥に俺の隠れ家がある。

 出入り口はこれも生産スキル《創造》で作った力作。

 ホログラム機能で周りの景色に溶け込む洞窟の入り口を通り。

 奥に設置してある結界とホログラムに守られた転送装置の上に立つ事で、俺の隠れ家の一つ----------------《工房》へ転移する。

 俺は工房へ着くなり、セキュリティを起動させ、問題がない事を確認すると、近くの椅子に腰掛ける。

 そして、胸元にかけていたアクセサリー型と右腕に嵌めていた腕輪型の魔道具を外し、テーブルの上に無造作に投げ捨てる。

「ったく、しつこい奴らだ」

 この隠れ家に来る前、宿舎にて、襲撃された俺は今、投げ捨てた魔道具を用いて脱出して、ここへ来ている。

 まず、アクセサリー型の魔道具は変装用の魔道具だ。

 この魔道具を使用すると誰にでも変身する事ができ、服装もその人物に合わせたものへと変化させる優れ物だ。

 そして、腕輪型の魔道具。

 これは簡単に言えば、先程、この工房へ転移させた転移装置の小型版だ。

 近距離の範囲までしか転移出来ないのが難点だが、場所は瞬時に指定する事が出来るので、重宝している。

 回避する際に使用するとかなり便利だ。

 この二つはこの工房で時間をかけ、念入りに作ったので、結構な想い入れがある。

 正直、この二つの魔道具のおかげで、前回の魔王戦の時に何度、助けられた事か…………。

 
 っと、思い耽っている場合じゃない。

 今日はカードデバイスのメンテナンスに来たんだった。

 ここを離れると、しばらくは転移装置の設置とかに時間がかかるしな…………。

 やれる時にやっておかないと…………。

「しばらく、寝るから後は頼む」

 俺は懐からデバイスを取り出して、こちらに向かって来た小型ロボットに、それを渡してメンテナンスを任せる。

 そして、工房の奥にあるベットに倒れ込む。

 今度こそ、安心して眠れる事に安堵しながら、ゆっくりと意識を手放したのだった。
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