魔法聖戦の女神 〜変幻自在の魔導書は規格外過ぎた〜

水先 冬菜

文字の大きさ
上 下
50 / 54
第二章 規格外の魔導書

異変

しおりを挟む
「・・・・・?」

ラビーは何処か分からない場所で目が覚めた。

「起きたかラビー!!」
「つ、 ツイスト殿下?」

傍に居たツイストが心配そうにしていた。

「ここは? 一体何が・・・」

起き上がるラビー、 如何やら医務室の様な場所でベッドに横になっているらしい。

「如何やら麻薬王とやらの反対勢力の亜人達が大使館を襲撃しに来たらしい
僕達はその巻き添えになったと言う訳だ」
「そうでしたか・・・他の方々は?」
「・・・・・」

重苦しそうにするツイスト。

「悪い報せが多いぞ」
「・・・言って下さい」
「まずは良い報せだ、 君の父君は無事にこの大使館に逃げ込めた、 ついでに僕も無事だ
君は意識を失っていたが目覚めて良かった」
「どの位、 意識を失っていました?」
「2,30分位だ」
「そうでしたか・・・完全に油断してました」

悔しそうにするラビー。

「私は何で意識を失っていたんですか?」
「大砲による砲撃を受けた」
「大砲!? そんな物まで持ち出して来たんですか!?」

大砲は発明はされていたが魔法の方がまだまだ便利としてあまり発展していない。
とは言え魔法が使えない者達にとってはかなりの火力兵器である。

「どうやら木製の大砲を使って来たらしい」
「木製・・・?」

実際に木製の大砲は存在する。
それ所か革製、 紙製の大砲も有る。

「確かに軽そうですね・・・」
「だが威力は大砲並だ、 焙烙玉を打ち込まれてその時の衝撃で倒れて気絶したんだ」

焙烙玉とは陶器に火薬を詰め込んだ砲弾である。
火薬が弾け火と破片で攻撃する手榴弾の様な物と考えて貰えれば良い。

「僕がマジックハンドと自前の腕力を併用して気絶した君を大使館に運んで逃げ込んだ」
「ありがとうございます」
「礼ならあの人狼に言った方が良い、 彼が君の盾になった」
「雷・・・!! 彼は無事ですか!?」
「焙烙玉の破片が背中にびっしりだが軽口を叩いていたし
ここは天下のビア帝国の大使館だ、 こういう事も慣れっこなのか医療班も充実している
重傷だが死ぬ事は無いだろう」
「良かった・・・他の皆さんは?」
「ケンタウロスも無事だ・・・だが・・・」

良い淀むツイスト。

「だが・・・? なんなんですか殿下? 教えて下さい」
「他全員がこの大使館から締め出された」
「なっ・・・!? 何ですって!?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

いい子ちゃんなんて嫌いだわ

F.conoe
ファンタジー
異世界召喚され、聖女として厚遇されたが 聖女じゃなかったと手のひら返しをされた。 おまけだと思われていたあの子が聖女だという。いい子で優しい聖女さま。 どうしてあなたは、もっと早く名乗らなかったの。 それが優しさだと思ったの?

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。 第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。 大和型三隻は沈没した……、と思われた。 だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。 大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。 祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。 ※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています! 面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※ ※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

鈴蘭には毒がある-見た目に騙されてはいけません-

叶 望
恋愛
自我が芽生え始めた頃から妙な記憶を持っていたリリーナ。 自分が箱入り娘だと認識し、そこからの脱却を試みようとする。 書庫で本の虫となったリリーナは、冒険者に憧れ、家に内緒で冒険に出ていく。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

処理中です...