魔法聖戦の女神 〜変幻自在の魔導書は規格外過ぎた〜

水先 冬菜

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第二章 規格外の魔導書

聖戦調査機関『ラボトラリー』

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「これが刀城誠様の神器の解析結果になります」

 ランギルスとアルミリアの二人に連れられ、王宮内の研究施設----------------聖戦調査機関『ラボトラリー』に到着した俺達は、着くなり、ここの研究長から俺の神器と、この神器に関しての資料を受け取った。

 俺は神器を指に嵌めつつ、一美の手にある資料を横から覗いてみた。

 資料に書かれていた解析結果は《アンノウン》--------

 詰まる所、何も解析出来なかったのだ。

 理由はラボトラリー創設以来、初めての事例の為、研究長にも詳細は分からないらしい。

 まあ、予想通りの結果で、俺は心底、安心したが…………。

 一美はそうもいかないらしい。

 やたらと、俺の肉体面、精神面での影響やこの神器に危険性はないかと、研究長を問い詰めていた。

 それも、かなり必死な感じだ。

「やめんか!」

 とりあえず、俺は一美に脳天から竹チョップを喰らわせておいた。

 一美は涙目で、俺に抗議して来たが、俺は取り合わず、研究長に頭を下げておく。

 いつもの事とはいえ、今日は度が過ぎてるな…………。

 こういう時も、何かしら、こいつが抱え込んでいる場合が多い。

 それなら--------

「研究長…………最後に一つ聞いても良いでしょうか……?」

 ある程度の話を終えて、研究長と別れようとした時に声をかけて尋ねた。

「神器に…………ってものがあると思いますか……?」

 研究長はその問いに、しばし考え込むが、それなりに頭の中で整理し終えると、解答する。

 その可能性はある、と…………。

 俺は満足出来る解答を得て、研究長に礼を言って別れた。

 俺が俺として、成すべき事をする為に…………。

 
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