82 / 119
第三章 魔族の侵攻
告げられる真実
しおりを挟む
騎士達から逃げ切り、適当な宿舎を発見した私は部屋に入るなり、ふかふかのベットに倒れるようにして、ダイブした。
なんか、最近、こういう展開が多い気がする。
だが、あの言葉-------------私の娘は今も生きていると聖女は言った。
そして、ミリアを見た時、脳裏を過ぎったある可能性。
まさか、とは思った。
でも、まさか、本当になるなんて…………。
下唇を噛み締め、先程の事を思い返す。
--------------------------------------------
約数分前-------------
追っての騎士達を振り切った時、ある人物から連絡が入った。
魔法で、体内にある通信用の魔導具を取り出して、自動的に宙に浮かぶ、例の手鏡のような魔導具。
その鏡面に映っていたのは、情報賢者のサブラク。
多額の依頼料と引き換えに、あらゆる情報を提供する裏でも有名な情報屋だ。
『はろはろ。元気してたかにゃぁ~?』
相変わらず、気の抜けた感じの巨乳美女。
「とりあえず、服は着なさい…………」
思わず、ため息を吐いて、呆れるように言う私に、当のサブラクは『了解にゃ~』と直す気はない感じで、受け答えする。
「それで? 何か、分かったの?」
鏡の映像越しに、手短にあった簡易な服を羽織ると、大きく伸びをするサブラクに対して、私が問い掛けると-------------珍しく、サブラクの顔が険しくなる。
いつもなら、やる気の無い感じで、適当に受け答えたり、面倒そうに答える。
それも、寝転がったままとかの場合が大半だ。
そういえば、今日の彼女は、通信が繋がった時から妙に背筋を伸ばしていたような気がする。
もしかして、何か、重要な情報を得たとか?
『まず、初めに言っておくと…………ミリヤというクナト・ファームの娘。あれは正真正銘、お前の娘-------------ユリアにゃ』
「……………………」
私は一瞬、目を見開くが、すぐに平常を取り戻して、大きく息を吐いた。
『その様子にゃと…………既に知っていたのかにゃ?』
「まぁね…………。それに、さっき、あのクソ聖女の口からもそれらしい事は聞いた訳だしね」
『……………………話を続けるにゃ…………』
サブラクはアタマを描きながら、言いにくそうに話を続ける。
『ユリアの経緯としては、あの後、クナト率いる第一騎士団の精鋭が駆け付けて保護されたらしいにゃ。
記録によると、お前さんを捜索している最中、裏切り者の存在に気付いて、クナト・ファーム率いる第一騎士団の精鋭が、裏切り者を処断。
人質になっていたユリアちゃんを保護して、引き取ったとなっていたにゃ。
名前は、引き取った際、霞んで、読み辛くなっていたユリアちゃんが、包まれていた布の文字から、何とか、読み取って、クナト自信が名付けたようにゃ』
簡潔に説明してくれるサブラクの報告に、私は「そう…………」としてか、答えられなかった。
私の娘が…………あの子が生きていた。
それも、私の近くに-------------
あまりの衝撃の事実に、思わず、目眩が起きそうだが-------------それよりも、気になる事がある。
「今、裏切り者、と言ったわよね? どう言う意味?」
『それは…………』
私の問いに、どう答えるべきか、サブラクが一瞬、逡巡する。
しかし、意を決したように、大きく息を吸い、ある言葉を紡いだ。
『実は…………お前さんの父上にゃ。お前さんが国を追われた日に、処刑されていたんだにゃ』
なんか、最近、こういう展開が多い気がする。
だが、あの言葉-------------私の娘は今も生きていると聖女は言った。
そして、ミリアを見た時、脳裏を過ぎったある可能性。
まさか、とは思った。
でも、まさか、本当になるなんて…………。
下唇を噛み締め、先程の事を思い返す。
--------------------------------------------
約数分前-------------
追っての騎士達を振り切った時、ある人物から連絡が入った。
魔法で、体内にある通信用の魔導具を取り出して、自動的に宙に浮かぶ、例の手鏡のような魔導具。
その鏡面に映っていたのは、情報賢者のサブラク。
多額の依頼料と引き換えに、あらゆる情報を提供する裏でも有名な情報屋だ。
『はろはろ。元気してたかにゃぁ~?』
相変わらず、気の抜けた感じの巨乳美女。
「とりあえず、服は着なさい…………」
思わず、ため息を吐いて、呆れるように言う私に、当のサブラクは『了解にゃ~』と直す気はない感じで、受け答えする。
「それで? 何か、分かったの?」
鏡の映像越しに、手短にあった簡易な服を羽織ると、大きく伸びをするサブラクに対して、私が問い掛けると-------------珍しく、サブラクの顔が険しくなる。
いつもなら、やる気の無い感じで、適当に受け答えたり、面倒そうに答える。
それも、寝転がったままとかの場合が大半だ。
そういえば、今日の彼女は、通信が繋がった時から妙に背筋を伸ばしていたような気がする。
もしかして、何か、重要な情報を得たとか?
『まず、初めに言っておくと…………ミリヤというクナト・ファームの娘。あれは正真正銘、お前の娘-------------ユリアにゃ』
「……………………」
私は一瞬、目を見開くが、すぐに平常を取り戻して、大きく息を吐いた。
『その様子にゃと…………既に知っていたのかにゃ?』
「まぁね…………。それに、さっき、あのクソ聖女の口からもそれらしい事は聞いた訳だしね」
『……………………話を続けるにゃ…………』
サブラクはアタマを描きながら、言いにくそうに話を続ける。
『ユリアの経緯としては、あの後、クナト率いる第一騎士団の精鋭が駆け付けて保護されたらしいにゃ。
記録によると、お前さんを捜索している最中、裏切り者の存在に気付いて、クナト・ファーム率いる第一騎士団の精鋭が、裏切り者を処断。
人質になっていたユリアちゃんを保護して、引き取ったとなっていたにゃ。
名前は、引き取った際、霞んで、読み辛くなっていたユリアちゃんが、包まれていた布の文字から、何とか、読み取って、クナト自信が名付けたようにゃ』
簡潔に説明してくれるサブラクの報告に、私は「そう…………」としてか、答えられなかった。
私の娘が…………あの子が生きていた。
それも、私の近くに-------------
あまりの衝撃の事実に、思わず、目眩が起きそうだが-------------それよりも、気になる事がある。
「今、裏切り者、と言ったわよね? どう言う意味?」
『それは…………』
私の問いに、どう答えるべきか、サブラクが一瞬、逡巡する。
しかし、意を決したように、大きく息を吸い、ある言葉を紡いだ。
『実は…………お前さんの父上にゃ。お前さんが国を追われた日に、処刑されていたんだにゃ』
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
『王都の神童』と呼ばれた俺、職業選定でまさかの【遊び人】三連発で追放される。……が、実は「全職業のスキル」を合算して重ねがけできる唯一のバグ
よっしぃ
ファンタジー
王都で「神童」の名をほしいままにしていた少年、ディラン・アークライト(17歳)。
剣を握れば騎士団長を唸らせ、魔法を学べば賢者を凌駕する。誰もが彼を「次代の勇者」と信じて疑わなかった。
しかし、運命の職業選定で彼が得たのは――【遊び人】。
それも、三つの職業スロットすべてが【遊び人】で埋まるという、前代未聞の怪現象だった。
「期待外れだ」
「国の恥晒しめ」
掌を返した周囲によって、ディランは着の身着のままで街を追放される。 だが、かつて神童と呼ばれた彼の「分析力」は死んでいなかった。
『……Lv1なのに、ステータスが異常に高い? それに経験値が分散せず、すべて加算されている……?』
彼だけが気づいた真実。
それは【遊び人】という名に偽装された、この世界の管理者権限(Free-Hander)であり、全職業のスキルを制限なく使用・強化できるバグ技(デバッグモード)への入り口だったのだ。
これは、理不尽に捨てられた元・神童が、その頭脳とバグ能力で世界を「攻略」し、同じく不遇な扱いを受けていた美少女騎士(中身は脳筋)と共に、誰よりも自由に成り上がる物語。
【著者プロフィール】アルファポリスより『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』を出版、オリコンライトノベル部門18位を記録。本作は2月に2巻刊行予定。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる