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第三章 魔族の侵攻
告げられる真実
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騎士達から逃げ切り、適当な宿舎を発見した私は部屋に入るなり、ふかふかのベットに倒れるようにして、ダイブした。
なんか、最近、こういう展開が多い気がする。
だが、あの言葉-------------私の娘は今も生きていると聖女は言った。
そして、ミリアを見た時、脳裏を過ぎったある可能性。
まさか、とは思った。
でも、まさか、本当になるなんて…………。
下唇を噛み締め、先程の事を思い返す。
--------------------------------------------
約数分前-------------
追っての騎士達を振り切った時、ある人物から連絡が入った。
魔法で、体内にある通信用の魔導具を取り出して、自動的に宙に浮かぶ、例の手鏡のような魔導具。
その鏡面に映っていたのは、情報賢者のサブラク。
多額の依頼料と引き換えに、あらゆる情報を提供する裏でも有名な情報屋だ。
『はろはろ。元気してたかにゃぁ~?』
相変わらず、気の抜けた感じの巨乳美女。
「とりあえず、服は着なさい…………」
思わず、ため息を吐いて、呆れるように言う私に、当のサブラクは『了解にゃ~』と直す気はない感じで、受け答えする。
「それで? 何か、分かったの?」
鏡の映像越しに、手短にあった簡易な服を羽織ると、大きく伸びをするサブラクに対して、私が問い掛けると-------------珍しく、サブラクの顔が険しくなる。
いつもなら、やる気の無い感じで、適当に受け答えたり、面倒そうに答える。
それも、寝転がったままとかの場合が大半だ。
そういえば、今日の彼女は、通信が繋がった時から妙に背筋を伸ばしていたような気がする。
もしかして、何か、重要な情報を得たとか?
『まず、初めに言っておくと…………ミリヤというクナト・ファームの娘。あれは正真正銘、お前の娘-------------ユリアにゃ』
「……………………」
私は一瞬、目を見開くが、すぐに平常を取り戻して、大きく息を吐いた。
『その様子にゃと…………既に知っていたのかにゃ?』
「まぁね…………。それに、さっき、あのクソ聖女の口からもそれらしい事は聞いた訳だしね」
『……………………話を続けるにゃ…………』
サブラクはアタマを描きながら、言いにくそうに話を続ける。
『ユリアの経緯としては、あの後、クナト率いる第一騎士団の精鋭が駆け付けて保護されたらしいにゃ。
記録によると、お前さんを捜索している最中、裏切り者の存在に気付いて、クナト・ファーム率いる第一騎士団の精鋭が、裏切り者を処断。
人質になっていたユリアちゃんを保護して、引き取ったとなっていたにゃ。
名前は、引き取った際、霞んで、読み辛くなっていたユリアちゃんが、包まれていた布の文字から、何とか、読み取って、クナト自信が名付けたようにゃ』
簡潔に説明してくれるサブラクの報告に、私は「そう…………」としてか、答えられなかった。
私の娘が…………あの子が生きていた。
それも、私の近くに-------------
あまりの衝撃の事実に、思わず、目眩が起きそうだが-------------それよりも、気になる事がある。
「今、裏切り者、と言ったわよね? どう言う意味?」
『それは…………』
私の問いに、どう答えるべきか、サブラクが一瞬、逡巡する。
しかし、意を決したように、大きく息を吸い、ある言葉を紡いだ。
『実は…………お前さんの父上にゃ。お前さんが国を追われた日に、処刑されていたんだにゃ』
なんか、最近、こういう展開が多い気がする。
だが、あの言葉-------------私の娘は今も生きていると聖女は言った。
そして、ミリアを見た時、脳裏を過ぎったある可能性。
まさか、とは思った。
でも、まさか、本当になるなんて…………。
下唇を噛み締め、先程の事を思い返す。
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約数分前-------------
追っての騎士達を振り切った時、ある人物から連絡が入った。
魔法で、体内にある通信用の魔導具を取り出して、自動的に宙に浮かぶ、例の手鏡のような魔導具。
その鏡面に映っていたのは、情報賢者のサブラク。
多額の依頼料と引き換えに、あらゆる情報を提供する裏でも有名な情報屋だ。
『はろはろ。元気してたかにゃぁ~?』
相変わらず、気の抜けた感じの巨乳美女。
「とりあえず、服は着なさい…………」
思わず、ため息を吐いて、呆れるように言う私に、当のサブラクは『了解にゃ~』と直す気はない感じで、受け答えする。
「それで? 何か、分かったの?」
鏡の映像越しに、手短にあった簡易な服を羽織ると、大きく伸びをするサブラクに対して、私が問い掛けると-------------珍しく、サブラクの顔が険しくなる。
いつもなら、やる気の無い感じで、適当に受け答えたり、面倒そうに答える。
それも、寝転がったままとかの場合が大半だ。
そういえば、今日の彼女は、通信が繋がった時から妙に背筋を伸ばしていたような気がする。
もしかして、何か、重要な情報を得たとか?
『まず、初めに言っておくと…………ミリヤというクナト・ファームの娘。あれは正真正銘、お前の娘-------------ユリアにゃ』
「……………………」
私は一瞬、目を見開くが、すぐに平常を取り戻して、大きく息を吐いた。
『その様子にゃと…………既に知っていたのかにゃ?』
「まぁね…………。それに、さっき、あのクソ聖女の口からもそれらしい事は聞いた訳だしね」
『……………………話を続けるにゃ…………』
サブラクはアタマを描きながら、言いにくそうに話を続ける。
『ユリアの経緯としては、あの後、クナト率いる第一騎士団の精鋭が駆け付けて保護されたらしいにゃ。
記録によると、お前さんを捜索している最中、裏切り者の存在に気付いて、クナト・ファーム率いる第一騎士団の精鋭が、裏切り者を処断。
人質になっていたユリアちゃんを保護して、引き取ったとなっていたにゃ。
名前は、引き取った際、霞んで、読み辛くなっていたユリアちゃんが、包まれていた布の文字から、何とか、読み取って、クナト自信が名付けたようにゃ』
簡潔に説明してくれるサブラクの報告に、私は「そう…………」としてか、答えられなかった。
私の娘が…………あの子が生きていた。
それも、私の近くに-------------
あまりの衝撃の事実に、思わず、目眩が起きそうだが-------------それよりも、気になる事がある。
「今、裏切り者、と言ったわよね? どう言う意味?」
『それは…………』
私の問いに、どう答えるべきか、サブラクが一瞬、逡巡する。
しかし、意を決したように、大きく息を吸い、ある言葉を紡いだ。
『実は…………お前さんの父上にゃ。お前さんが国を追われた日に、処刑されていたんだにゃ』
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