スキル、弾丸生産? 〜メカチートな落第騎士は、最強である事をひた隠す〜

水先 冬菜

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生まれ変わって…………

驚異的な身体能力

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「あれ……?」

 一向に痛みがない事を不審に思って目を開ける。

 すると------------

「え……? ええっ!?」


 --------私は化け物の遥か上空にいた。


 周りを見渡すと、空を舞う雲がその横をゆっくりと通り過ぎていく。


 だが、飛んでいる訳ではないので、重力に引かれ、すぐに落下し始めた。


「ちょっ!! ちょっと待って!!?」


 私の声に気付いた化け物が、大斧を構えて待ち受ける。

 このままじゃ、あの斧で真っ二つだ!!


 ど、どうすれば…………!?


(スキルを使ってください)


 ス、スキル…………!?


 何よ、それっ!?

(先程、取得したばかりでしょう?

 もうお忘れになったんですか?)


 さ、さっき!?


 そういえば、取得したとか、何とか…………。


 ええっと、何てスキルだったけ!?


(生産スキル《弾丸生産》です)


「そうそれっ!!


 どうすれば、使えるのよ!!?」


(それは、ご自分でどうにかしてください)


 使えない奴っ!?


 ええっと、よく思い出せ!!


 確か、講義で聞いた中にあったでしょっ!?

 そう…………。


 何とか、教授っていう偉そうな奴が、こんな感じで…………。


 って…………何か、手の中に変な感触が…………。


 左手を開くと、いつの間にか、一発の弾丸が握られていた。


 全く状況が理解出来なかったが、その弾丸を銃へと装填し、トリガーを引いた。


 放たれた弾丸は物凄い勢いで、化け物に向かい脳髄を貫いた。


 そして、そのまま、後ろへと倒れ込み。


 霧散して、消滅した。


「やったあああっ!!!」

(喜んでいる暇はありませんよ)

「あっ…………」


 そうだった!!


 今、私、落下している最中だった!!

 このままじゃ、さっきと同じ二の舞だ!!


「お、お助けええええええ!!!!??」


 そんな悲痛な叫びが届く訳もなく、私は再び地面に叩き付けられた。



 だが----------------


「痛たたぁ~…………あれ?

 何ともない…………」


 思わず、そう呟いたが、痛みもなければ、何処も怪我をした様子がない。

 服は多少、汚れてしまったが、これは一体どういう事なのか……?


(当然ですよ。

 今のあなたの身体は、身体能力を含め、打撃力、防御力、スピードが常人のレベルを遥かに超えています。

 その証拠に、あなたの身体にエネルギーが満ち溢れているでしょう?)


「そういえば…………」


 微かだが、私の身体の周りに淡い光の膜のようなものが見える。


 これはサポート科の講義の際、防人の人達が身体の表面を覆っていた、バリアフィールドのそれと同じだ。

 
 魔法で例えるなら、身体強化魔法のそれに近いもの。


(さてさて、お次のお客様が来ましたよ)


 今度は複数体でのお出ましだ。


 でも、さっきので、少し戦い方が分かった。


 後は----------------

「こいつらを倒して、生き残るだけ!」


 私は再び弾丸を装填して、引き金を引いた。
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