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生まれ変わって…………
生体兵器
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「ええっ!?
何で、身体が勝手に動いて…………!?」
戸惑う私を余所に、手にした鉄の塊が光になって、私の手の甲に吸い込まれた。
「ちょっ!!
何よこれ!?」
(契約、成立しました)
また、私の頭の中で声が響く。
え……? 契約……?
一体、何……!?
(可変式兵装ヴァリアブル。
第一段階の解除を行います。
生産スキル《弾丸生産》を取得。
起動シークエンス起動)
「えっ!? ええっ!!! ちょっとっ!!?」
辺り一面が光に包まれると、私の手には雪のように白く、花びらのような文様の描かれた拳銃が握られていた。
「え……?
これは銃、なの……?
というか、手の甲にも何か描かれて…………!?」
(うるさいですよ。
少しは静かに出来ないんですか……?)
「え? 誰?」
周りを見渡すが、当然、私以外、誰もいない。
(どちらを見ておられるんですか……?
私はあなたが握っておられるでしょう……?)
握っている…………?
視線を手に移すが、そこにあるのは右手に握られた銃のみ。
「まさか…………生体兵器……?」
何度か、学園のサポート科の授業で、聞いた事がある。
防人の武器の中には、極少数だが、人のように意思を持ったものが存在していて、かなりの希少価値があると…………。
現在、確認されているのは、たった一つのみだった筈…………。
まさか、お目に叶う日が来るとは…………!!!
(感動に浸っている場合ではありませんよ)
ドンっ!!!
と背後から地面を揺らす程の地響きが聞こえて来て…………。
嫌な予感がしながらも、恐る恐る振り返ると、3~4メートルぐらいある大きな目玉と目が合った。
「え……?」
何度も、目を擦ってみたが、現実は変わらない。
私の目の前には、数メートルにもなる化け物が大斧を担いで、私を見つめていた。
『グオオオオオオオーっ!!!!!』
その化け物は高らかに、雄叫びを上げ、その手にしていた大斧を振り下ろした。
「いっ!!」
慌てて、回避すると、先程まで私がいた所が吹き飛び、大きなクレーターが出来ていた。
(ささっと、やっつけてください)
「ちょっ!? これ死ぬ!! 普通に死ぬって!?」
(騒いでいないで、戦ってください)
「無理に決まっているでしょうっ!!
きゃあああっ!!!?」
私は必死に逃げながら、無理難題を押し付けて来る、銃へ向けて文句を言うが、その間にも化け物は大斧を奮って来る。
そして、石に躓いて、よろけた瞬間。
目の前に迫る斧の刃を見て、思わず目を瞑った。
何で、身体が勝手に動いて…………!?」
戸惑う私を余所に、手にした鉄の塊が光になって、私の手の甲に吸い込まれた。
「ちょっ!!
何よこれ!?」
(契約、成立しました)
また、私の頭の中で声が響く。
え……? 契約……?
一体、何……!?
(可変式兵装ヴァリアブル。
第一段階の解除を行います。
生産スキル《弾丸生産》を取得。
起動シークエンス起動)
「えっ!? ええっ!!! ちょっとっ!!?」
辺り一面が光に包まれると、私の手には雪のように白く、花びらのような文様の描かれた拳銃が握られていた。
「え……?
これは銃、なの……?
というか、手の甲にも何か描かれて…………!?」
(うるさいですよ。
少しは静かに出来ないんですか……?)
「え? 誰?」
周りを見渡すが、当然、私以外、誰もいない。
(どちらを見ておられるんですか……?
私はあなたが握っておられるでしょう……?)
握っている…………?
視線を手に移すが、そこにあるのは右手に握られた銃のみ。
「まさか…………生体兵器……?」
何度か、学園のサポート科の授業で、聞いた事がある。
防人の武器の中には、極少数だが、人のように意思を持ったものが存在していて、かなりの希少価値があると…………。
現在、確認されているのは、たった一つのみだった筈…………。
まさか、お目に叶う日が来るとは…………!!!
(感動に浸っている場合ではありませんよ)
ドンっ!!!
と背後から地面を揺らす程の地響きが聞こえて来て…………。
嫌な予感がしながらも、恐る恐る振り返ると、3~4メートルぐらいある大きな目玉と目が合った。
「え……?」
何度も、目を擦ってみたが、現実は変わらない。
私の目の前には、数メートルにもなる化け物が大斧を担いで、私を見つめていた。
『グオオオオオオオーっ!!!!!』
その化け物は高らかに、雄叫びを上げ、その手にしていた大斧を振り下ろした。
「いっ!!」
慌てて、回避すると、先程まで私がいた所が吹き飛び、大きなクレーターが出来ていた。
(ささっと、やっつけてください)
「ちょっ!? これ死ぬ!! 普通に死ぬって!?」
(騒いでいないで、戦ってください)
「無理に決まっているでしょうっ!!
きゃあああっ!!!?」
私は必死に逃げながら、無理難題を押し付けて来る、銃へ向けて文句を言うが、その間にも化け物は大斧を奮って来る。
そして、石に躓いて、よろけた瞬間。
目の前に迫る斧の刃を見て、思わず目を瞑った。
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