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聖戦の始動編
無茶振り
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「何!? 何か、あったの!?」
けたたましいアラートが鳴り響くと、慌てて、剣聖様が、聖女を連れて、コックピットのハッチ近くまで来て、顔を覗かせていた。
すぐ様、アラートを止めて、センサー系統の確認を行う。
これは熱源反応…………?
おい待て待て待て待て-------------!!!!!
「ちっ…………」
確か、接続端末はこれか!?
俺は手元の施設内のマップを、コックピット内の機器に接続して、センサーの感度を上げる。
その結果、何かが、もの凄い勢いで、此処-------------格納ドックスペースに向かって来ていた。
しかも、施設内の壁をぶち破りながら-------------
機体内にあるデータと手元の情報端末のデータを熱紋ライブラリーと照らし合わせて、照合した結果、見覚えのある機体の情報が表示される。
仕方ない…………。
「二人とも、今すぐ乗れ!!!!」
俺はコックピット内から出ると、近くにいた剣聖と聖女の二人に対して、叫ぶ。
「え? 急にどうし--------」
「いいから乗るんだよ!!!」
「ちょっ--------」
「きゃあああ!?」
俺は兎も角、二人をコックピット内に放り込んだ。
「良いか!!! まず、二人とも座席に座れ!!! そして、前の席に剣聖であるあんた。後ろの席は聖女であるお前が座るんだ。そんで、左右にあるスティクを握ろ!!!」
そして、そう告げて、外側からコックピットのハッチを締めた。
元々、聖女達と一時的に、休戦を申し出た時、動かせる機体があれば、起動させる為の護衛として使う腹積りでいた。
そんで、機体はこっちで、頂くだけ頂いて、ついでだから、護衛させた礼として、この施設から脱出させてやる。
それくらいの気持ちで、行動させていたのだが-------------
熱紋ライブラリーに表示された機体が相手だと、背に腹は変えられない。
仕方がないが、この機体は剣聖共にくれてやる。
だから、うまく動かせよ!?
俺は《リヴァーサル》のコックピットハッチを締め終えた事を確認して、もう一つのトレーラーの元へと向かって、走り出した。
だが、運命の神は、そんな俺に苦難を強いる。
「っ!?」
強固な壁をぶち破り、それが現れる。
そう俺の愛機を自爆させて、倒した筈の《ソード》タイプが-------------
壁をぶち破ると、同時に《ソード》が俺の向かっていたトレーラーの運転席に向けて、手元の剣を投げ付けて、命中させる。
しまった!!!
投擲した剣が命中したトレーラーは爆発して、炎を巻き上げる。
その爆発に巻き上げられ、荷台に積まれていた機体が外に投げ出された。
俺は慌てて、伏せて、何を逃れたが-------------
機体との距離が、かなり離れ過ぎてしまった。
俺は立ち上がり、再び、機体の元へと走る。
しかし、《ソード》は、俺を捕まえようとしているのか、その手を伸ばして来た。
「こなクソっ!!!」
その腕をビームライフルで、迎撃するが、矢張り、小型過ぎるビームライフルの威力では、奴の装甲には歯が立たず、簡単に掴まれてしまう。
「しまった!? クソっ!!! 離せっ!!!?」
何とか、掴まれた腕から抜け出そうともがくが、びくともしない。
『漸く…………捕まえた…………』
そんな時、《ソード》のスピーカーから、何やら、聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「おい…………その声は、まさか…………!?」
『これで…………今度こそ、僕は…………』
もう一度、スピーカーから聞こえて来た声に、今度こそ、確信した。
「まさか、その機体に乗っているのは…………あのクソ勇者かああああああ!?」
けたたましいアラートが鳴り響くと、慌てて、剣聖様が、聖女を連れて、コックピットのハッチ近くまで来て、顔を覗かせていた。
すぐ様、アラートを止めて、センサー系統の確認を行う。
これは熱源反応…………?
おい待て待て待て待て-------------!!!!!
「ちっ…………」
確か、接続端末はこれか!?
俺は手元の施設内のマップを、コックピット内の機器に接続して、センサーの感度を上げる。
その結果、何かが、もの凄い勢いで、此処-------------格納ドックスペースに向かって来ていた。
しかも、施設内の壁をぶち破りながら-------------
機体内にあるデータと手元の情報端末のデータを熱紋ライブラリーと照らし合わせて、照合した結果、見覚えのある機体の情報が表示される。
仕方ない…………。
「二人とも、今すぐ乗れ!!!!」
俺はコックピット内から出ると、近くにいた剣聖と聖女の二人に対して、叫ぶ。
「え? 急にどうし--------」
「いいから乗るんだよ!!!」
「ちょっ--------」
「きゃあああ!?」
俺は兎も角、二人をコックピット内に放り込んだ。
「良いか!!! まず、二人とも座席に座れ!!! そして、前の席に剣聖であるあんた。後ろの席は聖女であるお前が座るんだ。そんで、左右にあるスティクを握ろ!!!」
そして、そう告げて、外側からコックピットのハッチを締めた。
元々、聖女達と一時的に、休戦を申し出た時、動かせる機体があれば、起動させる為の護衛として使う腹積りでいた。
そんで、機体はこっちで、頂くだけ頂いて、ついでだから、護衛させた礼として、この施設から脱出させてやる。
それくらいの気持ちで、行動させていたのだが-------------
熱紋ライブラリーに表示された機体が相手だと、背に腹は変えられない。
仕方がないが、この機体は剣聖共にくれてやる。
だから、うまく動かせよ!?
俺は《リヴァーサル》のコックピットハッチを締め終えた事を確認して、もう一つのトレーラーの元へと向かって、走り出した。
だが、運命の神は、そんな俺に苦難を強いる。
「っ!?」
強固な壁をぶち破り、それが現れる。
そう俺の愛機を自爆させて、倒した筈の《ソード》タイプが-------------
壁をぶち破ると、同時に《ソード》が俺の向かっていたトレーラーの運転席に向けて、手元の剣を投げ付けて、命中させる。
しまった!!!
投擲した剣が命中したトレーラーは爆発して、炎を巻き上げる。
その爆発に巻き上げられ、荷台に積まれていた機体が外に投げ出された。
俺は慌てて、伏せて、何を逃れたが-------------
機体との距離が、かなり離れ過ぎてしまった。
俺は立ち上がり、再び、機体の元へと走る。
しかし、《ソード》は、俺を捕まえようとしているのか、その手を伸ばして来た。
「こなクソっ!!!」
その腕をビームライフルで、迎撃するが、矢張り、小型過ぎるビームライフルの威力では、奴の装甲には歯が立たず、簡単に掴まれてしまう。
「しまった!? クソっ!!! 離せっ!!!?」
何とか、掴まれた腕から抜け出そうともがくが、びくともしない。
『漸く…………捕まえた…………』
そんな時、《ソード》のスピーカーから、何やら、聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「おい…………その声は、まさか…………!?」
『これで…………今度こそ、僕は…………』
もう一度、スピーカーから聞こえて来た声に、今度こそ、確信した。
「まさか、その機体に乗っているのは…………あのクソ勇者かああああああ!?」
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