【修正中】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった?〜

水先 冬菜

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世界の破滅編

発進

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 俺はロボットのコックピットが開くのを確認するなり、近くにあったリフトへと飛び乗った。

 そして、再び、アルダートへ指示を出して、リフトを上げて貰い、コックピット内へと入り込んで行った。

 えぇ~っと…………此処に座れば良いのか?

 操縦席らしき場所へと腰掛けると、開いていたハッチが自動的に閉まり、周りのスクリーンに格納スペースの光景が映し出される。

 操縦方法は、先程、この機体を改修した際のコンソールパネルで確認した。

 この機体は【思考制御機構】と呼ばれる比較的に、簡単な方法で動くものらしく-------------左右の操縦レバーを握れば、操縦者の脳と直接的にリンクされ、考えた通りに動いてくれるもののようだ。

 実際、まるで自分の手のように、グーからパーに、パーからグーにと、掌を閉じたり、開いたり出来た。

 その状態から近くにマウントされる形で、ハンガー内に鎮座していたビームライフルを手に取った。

「システム再確認。魔力ゲージ・フルパワー。駆動系、操縦系回路正常。全システム・オールグリーン。全機能を戦闘ステータスへと移行」

 ほんとに、考えるだけで動くんだな…………? と感心しつつも、起動作業に専念する俺。

『機体をカタパルトへと移動させます』

 そうして、ある程度の操作方法を実際に確認し終え、アルダートへと発進させるように、指示を出した。

 アルダートは格納スペース内の設備を起動させ、俺の搭乗した機体を発進用のカタパルトへ移動させる。

『発進ゲートオープン。機体をカタパルトリニアへ固定します。発進のタイミングは如月湊様に譲渡されます』

 初々しく、かしこまった口調で、メイド(モニター限定)に、カーテシーで礼をされ、発進シークエンスを行う俺。

 何か、色々と間違っている気がする。

 まぁ、それは道端に置き捨てて、だ。

「そういえば、この機体に名前とかあるのか?」

 何気なく、アルダートにそんな事を聞いてみる。

 実を言えば、あの《プラモ融合》の際に変身する汎用換装型プラモにも、名前はある。

 その名は《エグゼス》-------------

 その名前の由来は分からないが、何となく、響きがカッコいいと思う。

 厨二臭いけどな…………。

『それでしたら、識別登録名に《フォートナー》と記載されております』

 アルダートから早くて、尚且つ、明確な答えが返って来る。

 《フォートナー》か…………。

 こっちの言葉の意味は分からんけど、こっちもこっちで、厨二臭い感じがする。

 まぁ、どうでも良いが…………。

「そんじゃあ-------------《フォートナー》発進する!!!」

 カタパルトリニアを駆け抜け、機体が艦内から外へと射出される。

 そして、外へ飛び出すなり、《フォートナー》を飛行形態へと変形させて、スラスターを点火-------------大空を駆け抜けるかの如く飛翔する。

 目的地は、例の映像の街だ。
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