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世界の破滅編
閑話 遺跡の異変
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~人類サイド~
ここは湊が勇者と再び邂逅した森から少し離れた《アグラマラ遺跡》-------------
数年前に掘り出されたこの遺跡には、未だに多くの国から派遣された研究員や各国の騎士団が駐屯していた。
そんな研究員の中で、唯一博士号を持つ優秀な研究者であるリオランド博士もその一人である。
「博士。調査隊から新たな資料が送られて来ました」
「うむ。ご苦労…………」
いつものように、助手から調査資料を受け取り、研究に精を出すリオランド博士。
今回、調査隊から送られて資料はこの遺跡の最奥で確認された壁画の情報だった。
いつもの如く、資料を一枚一枚読み込んで行く博士。
しかし、あるページを境にその手が止まる。
「博士…………?」
不審に思った助手が博士に声をかけた。
いつもの博士なら、自分から調査資料を受け取ると手を止める事なく、全てを読み終えて、興味がないとばかりに資料を返して来るのが日課だったからだ。
更に言えば、こういう場合、博士は必ずといって重要な点に目が止まる事を助手は知っていた。
「こ、これは…………!?」
博士が声を震わせて立ち上がった。
「は、博士…………?」
「い、今すぐ調査隊に引き返すように連絡を取るのだ!!!」
不安げに博士に話し掛けた助手に、博士は慌てたように指示を飛ばす。
「早くせんかっ!!!」
「は、はいっ!!!」
「…………ま、まさか…………このようなものが…………!?」
助手が慌ててテントを出て行くと同時に、リオランド博士は焦ったように資料の脇に付随する一枚の写真を凝視する。
その写真には、古代文字らしき文面が描かれた石碑が撮られていた。
その写真を見つめ、恐怖に顔を歪ませる。
「も、もし…………こんな事が起きるとするならば…………。この世界は破滅する…………」
「は、博士!! 大変です!! 調査隊との連絡が付きません!!!」
「っ!?」
遅かったか…………!!!
博士がそう言いかけようとした時、突如として大地が大きく揺れ始めた。
そして、その直後、博士が予測した通りの事が遺跡の入り口付近で起き始めようとしている。
「全員に退避勧告を出せっ!!」
博士がそう叫ぶが、時既に遅し-------------
助手と共に足元から突き出た何かに貫かれてしまった。
腹を貫かれ、力なくぶら下がる博士が最後に見たのは、異形の形をした赤い瞳の怪物だった。
ここは湊が勇者と再び邂逅した森から少し離れた《アグラマラ遺跡》-------------
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「博士。調査隊から新たな資料が送られて来ました」
「うむ。ご苦労…………」
いつものように、助手から調査資料を受け取り、研究に精を出すリオランド博士。
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いつもの如く、資料を一枚一枚読み込んで行く博士。
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更に言えば、こういう場合、博士は必ずといって重要な点に目が止まる事を助手は知っていた。
「こ、これは…………!?」
博士が声を震わせて立ち上がった。
「は、博士…………?」
「い、今すぐ調査隊に引き返すように連絡を取るのだ!!!」
不安げに博士に話し掛けた助手に、博士は慌てたように指示を飛ばす。
「早くせんかっ!!!」
「は、はいっ!!!」
「…………ま、まさか…………このようなものが…………!?」
助手が慌ててテントを出て行くと同時に、リオランド博士は焦ったように資料の脇に付随する一枚の写真を凝視する。
その写真には、古代文字らしき文面が描かれた石碑が撮られていた。
その写真を見つめ、恐怖に顔を歪ませる。
「も、もし…………こんな事が起きるとするならば…………。この世界は破滅する…………」
「は、博士!! 大変です!! 調査隊との連絡が付きません!!!」
「っ!?」
遅かったか…………!!!
博士がそう言いかけようとした時、突如として大地が大きく揺れ始めた。
そして、その直後、博士が予測した通りの事が遺跡の入り口付近で起き始めようとしている。
「全員に退避勧告を出せっ!!」
博士がそう叫ぶが、時既に遅し-------------
助手と共に足元から突き出た何かに貫かれてしまった。
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