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プロローグ

聖戦?

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「聖戦…………? 何だそりゃあ…………?」

 とりあえず、今、現れた女神らしき女にそれとなく尋ねてみる事にした。

『あら…………? ご存知なかったんですか…………? 低能とはいえ、わたくしのとなるんですから、それくらい知って頂かないと…………』


「……………………」


 何か、やな感じの女神だな…………。

 てか、夫って、何確定しているみたいに言うんだよ?

 ほんと、この世界の女神は勝手な奴ばかりだな…………。

 何?

 人の話聞く気がないの?

 馬鹿ばかりなの?!

「そうはいかないわ! こちらも彼を渡す訳にはいかない理由がある!!」

 おい、剣聖!!

 てめぇも何、勝手に話を進めてやがるっ!?

 俺の意見を言わせろやっ!!?

『あら? あなた方もわたくしの邪魔をするのね? なら、このお馬鹿さんのように、痛い目を見るわよ?』

 ん?

 何か、あの女神の横に穴みたいなのが空いたな…………。

 てか、何か、落ちて来たぞ?

 結構鈍い音がなったが、大丈夫なのか?

『ぅぅっ…………』

 よく見たら、この前、クーネとかいうクソ女と一緒にいた脅迫女神か。

 もう虫の息みたいだが-------------

 一体全体、あれから何があったんだ?

『実は先日、このお馬鹿さんの庇護する国が滅び掛けていましてね?

 それにあやかって、ボロ雑巾にして来たんですよ。

 というか、後、数日もしたら、魔族に滅ぼされるんじゃないですかね?』

 おいっ!!

 何、とんでもない事口走ってんだ!?

 案外、物騒な奴みたいだな…………?

 メンヘラって奴か?

 この時、俺はその滅び掛けた国が、あのリズネーゼ王国である事を知らなかったが-------------

 とりあえず、この女神が一番関わり合いたくない部類の奴だと認識した。

『そういう訳なので、彼はわたくしが頂きますね?』


《アロンダイト》


 何か、良い笑顔で宣言した女神に対して、勇者が聖剣を解き放った。

「彼は渡さないよっ!!?」

 この勇者も良い笑顔だなっ!?

 というか、俺の意思はっ!?!?

『邪魔はさせませんよ…………』

「何のっ!?」

 あぁ、何か、おっぱじめたよ。

 うん。

 とりあえず、逃げるか!

「行かせないっ!!」

「はぁー…………邪魔…………」

「…………えっ…………?」

 俺は立ち塞がる剣聖を一刀両断して、駆け出す。

 幸い、ドンぱちを始めた馬鹿共は俺がいなくなった事に気付いていない様子。

 他の連中も、剣聖の蘇生で手がいっぱいみたいだし、問題無くトンズラ出来そうだ。

 それにしても、《聖戦》か-------------

 気になるワードだな…………?

 とりあえず、しばらくはこのワードを中心に調べて行くとするかね?


 
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