【下地版】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった?〜

水先 冬菜

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闇の息吹

アラート

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「最後の遺跡の場所が分かったって!?」

 それは移動要塞の復旧が完了した直後に、ミハエルの口から齎された。

 情報源は、聞いて納得。

 剣聖様からだった。

 何でも、魔族との休戦交渉と同盟の締結を行った際、遺跡の詳細な場所を魔族共から教えて貰ったそうだ。

 場所も場所で正確。

 俺はミハエルに指定した座標に、衛星カメラの映像を出すように指示を出す。

 ミハエルが手早くコンソールを操作して、座標の映像をモニター画面に出して、すぐ消すように指示を出した。

「おいおい、何だよあれは!?」

 思わず、気持ち悪過ぎて、吐き掛ける俺。

 一瞬、映像に映った光景に、トラウマを覚えそうになる。

『予想以上に早かったわね…………』

 深刻そうに、しみじみと答えるミハエルに俺は思わず、叫んだ。

「早かったわね…………じゃねぇよ!!!

 どうすんだよあれ!?」

 俺が見た映像-------------

 それは遺跡どころか、大地を完全に埋め尽くすロボット兵達だった。

 いやもう、ロボット兵というよりは、台所の定番-------------無数のGが蠢いているようで、きしょい。

 鳥肌が立ったよ!?

 近付きたくない!!!

 生理的に!!!

 まぁ、そんな事、言ってられんのだから、悲しい話だ。

 そんな風に、おもくそ項垂れていると、要塞内に、いつもの定番とばかりに、アラームが鳴り響く。

 だが、このアラーム音はいつもと何か違うな…………。

 そんな事を思っていた時、ふと、ある事を思い出した。

 もしかして-------------

 コンソールを操作すると、案の定の結果だった。

「おい、そこの馬鹿。

 すぐに転移装置を起動させろ」

『ちょっ!?

 何処に行く気よ!?』

 部屋を退出しようと歩き進める俺の手を掴み、ミハエルが慌てた様子で訪ねて来る。

 んなもん、決まってる。

「フレジスタ王国に、だ…………」

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