108 / 163
聖剣の秘密
戦艦収納後
しおりを挟む
「嫌だ!!
俺は寝るんだ!?」
俺はシエラ遺跡で回収した戦艦をミハエルとかいう少女に動かさせ、移動要塞へと帰還した。
当然、悪用されない為に、遺跡を破壊して、だ。
あんな話を聞かされちゃあ、壊しておかないと後が怖い。
んで、戦艦のメンテナンスをアルダート達に任せて、俺は自室で寝ようとした。
そしたら、また、面倒な問題が起きた。
それは、あの戦艦と一緒に付いて来た-------------聖戦の元凶たる少女ミハエルが、またもや面倒な事を報告してくれたのだ。
『だから、今、あの人が要塞のセンサーで捕らえられたの!?
今すぐ対処しないとまずい事になるわ!!』
俺が自室に戻り、布団を被った直後に、必死の形相で訴え掛けて来るミハエル。
「余程、大事な事が起こったのは分かるが、今の俺には休養が必須だ。
だから寝る。
ほっとけっての…………」
『そうもいかないの!!!
もしここで止めないと、後で物凄い皺寄せが来る事になる!!!
今すぐ対処しないと手遅れになる!!!』
流石は経験者。
言う事が違うね。
なんて、呑気な事も言ってられねぇか。
あぁ、ほんと、面倒臭いなぁ~…………誰か、変わってくれよ。
「というか、何処ぞの誰かさんのおかげで、俺には、まともな武装が残っていないんですがね?
それに、あんたの話を信じるなら、現状の俺の武装じゃ勝ち目なんてねぇんだが…………?」
『…………うっ…………』
ミハエルが申し訳無さそうに目を伏せた。
そりゃそうだ。
あんな話の後じゃあ、今の俺の武装は何の役に立たない。
立つどころか、逆にマイナスだ。
《エグゼス》や《デルタアーム》などのプラモも一度、機体を解体して、作り直さないと行けない。
その機体の武装も全て、だ。
まぁ、その二機の主武装でもある-------------
ビームピストル、実体剣を収納・格納する小型シールドタイプの《シグマ・ブレード》と、剣のような切断機能のある攻守一体型シールドタイプの《デルタ・シールド》の両点は改良を加えれば、問題はない。
しかし、その改良には、あるものが絶対に必要だ。
そして、現状、俺達はそれを持っていない。
つまり、この馬鹿が何をごねようが、今の俺では、あの人って奴には勝てる訳ない。
行ったとしても、死ぬのが落ちだ。
「とりあえず、どんな手を使っても、そいつの居場所は常日頃から確認しておけ。
討つにしても、まずは手に入れないといけないものがあんだろうが…………。
だから、俺は寝る。
つか、超疲れてダルいし、後は好きにやってろ…………。
んじゃ、お休み…………」
俺は再び、布団をかぶり直し、寝の態勢に入った。
『で、でも…………』
「おい、駄メイド。
とっとと、そこの馬鹿を摘み出せ…………」
「かしこまりました」
『えっ!?
ちょ、ちょっと待って!!!』
尚も食い下がろうとして来るミハエルを、壁際に待機していたアルダートに指示を出して摘み出させる。
全く、あんたがそんなだから、聖戦なんてものが起きんだ。
どんなに焦ろうが、悔しがろうが、俺達が出来る事なんて、限られているんだからな…………。
何か、色々と喚き散らしながら、襟首を掴まれて連れて行かれるミハエルの声を苛立たしく思いながら、内心愚痴を溢した。
ほんと、やってらんねぇよな…………。
ミハエルの口から聞かされた聖戦に関する内容。
未だに信じられないが、信じない訳にもいかない。
例え、それが虚言だったとしても、見過ごせない話だからだ。
特に、会いたくなかったが、あの勇者パーティー御一行は、これからの選択に大きく左右する問題となっている。
最初から、あの勇者には疑問があったが、あんな秘密があったとは-------------
ともかく、今、移動要塞は、あのエセ勇者がいるとされる《ベリンキューム帝国》へと向かわせている。
まずは、そっちの問題を解決しないと-------------
「っ!!?
何だ!?」
『主よ!!!』
突然、移動要塞が地震が起きたかのように、揺れ始めると、俺の目の前に通信モニターが展開される。
そのモニターには、いつもと違い、慌てた様子のアルダートの姿が映し出されていた。
「何があった…………!?」
『要塞が何者かの攻撃を受けています!
数は2。
光学カメラにて、正体を補足しました。
女神です!』
ほんと、俺のトラブル体質は相も変わらず、絶好調なようだ。
俺は仕方なく、ベットから起き上がるなり、大きなため息を吐くのだった。
俺は寝るんだ!?」
俺はシエラ遺跡で回収した戦艦をミハエルとかいう少女に動かさせ、移動要塞へと帰還した。
当然、悪用されない為に、遺跡を破壊して、だ。
あんな話を聞かされちゃあ、壊しておかないと後が怖い。
んで、戦艦のメンテナンスをアルダート達に任せて、俺は自室で寝ようとした。
そしたら、また、面倒な問題が起きた。
それは、あの戦艦と一緒に付いて来た-------------聖戦の元凶たる少女ミハエルが、またもや面倒な事を報告してくれたのだ。
『だから、今、あの人が要塞のセンサーで捕らえられたの!?
今すぐ対処しないとまずい事になるわ!!』
俺が自室に戻り、布団を被った直後に、必死の形相で訴え掛けて来るミハエル。
「余程、大事な事が起こったのは分かるが、今の俺には休養が必須だ。
だから寝る。
ほっとけっての…………」
『そうもいかないの!!!
もしここで止めないと、後で物凄い皺寄せが来る事になる!!!
今すぐ対処しないと手遅れになる!!!』
流石は経験者。
言う事が違うね。
なんて、呑気な事も言ってられねぇか。
あぁ、ほんと、面倒臭いなぁ~…………誰か、変わってくれよ。
「というか、何処ぞの誰かさんのおかげで、俺には、まともな武装が残っていないんですがね?
それに、あんたの話を信じるなら、現状の俺の武装じゃ勝ち目なんてねぇんだが…………?」
『…………うっ…………』
ミハエルが申し訳無さそうに目を伏せた。
そりゃそうだ。
あんな話の後じゃあ、今の俺の武装は何の役に立たない。
立つどころか、逆にマイナスだ。
《エグゼス》や《デルタアーム》などのプラモも一度、機体を解体して、作り直さないと行けない。
その機体の武装も全て、だ。
まぁ、その二機の主武装でもある-------------
ビームピストル、実体剣を収納・格納する小型シールドタイプの《シグマ・ブレード》と、剣のような切断機能のある攻守一体型シールドタイプの《デルタ・シールド》の両点は改良を加えれば、問題はない。
しかし、その改良には、あるものが絶対に必要だ。
そして、現状、俺達はそれを持っていない。
つまり、この馬鹿が何をごねようが、今の俺では、あの人って奴には勝てる訳ない。
行ったとしても、死ぬのが落ちだ。
「とりあえず、どんな手を使っても、そいつの居場所は常日頃から確認しておけ。
討つにしても、まずは手に入れないといけないものがあんだろうが…………。
だから、俺は寝る。
つか、超疲れてダルいし、後は好きにやってろ…………。
んじゃ、お休み…………」
俺は再び、布団をかぶり直し、寝の態勢に入った。
『で、でも…………』
「おい、駄メイド。
とっとと、そこの馬鹿を摘み出せ…………」
「かしこまりました」
『えっ!?
ちょ、ちょっと待って!!!』
尚も食い下がろうとして来るミハエルを、壁際に待機していたアルダートに指示を出して摘み出させる。
全く、あんたがそんなだから、聖戦なんてものが起きんだ。
どんなに焦ろうが、悔しがろうが、俺達が出来る事なんて、限られているんだからな…………。
何か、色々と喚き散らしながら、襟首を掴まれて連れて行かれるミハエルの声を苛立たしく思いながら、内心愚痴を溢した。
ほんと、やってらんねぇよな…………。
ミハエルの口から聞かされた聖戦に関する内容。
未だに信じられないが、信じない訳にもいかない。
例え、それが虚言だったとしても、見過ごせない話だからだ。
特に、会いたくなかったが、あの勇者パーティー御一行は、これからの選択に大きく左右する問題となっている。
最初から、あの勇者には疑問があったが、あんな秘密があったとは-------------
ともかく、今、移動要塞は、あのエセ勇者がいるとされる《ベリンキューム帝国》へと向かわせている。
まずは、そっちの問題を解決しないと-------------
「っ!!?
何だ!?」
『主よ!!!』
突然、移動要塞が地震が起きたかのように、揺れ始めると、俺の目の前に通信モニターが展開される。
そのモニターには、いつもと違い、慌てた様子のアルダートの姿が映し出されていた。
「何があった…………!?」
『要塞が何者かの攻撃を受けています!
数は2。
光学カメラにて、正体を補足しました。
女神です!』
ほんと、俺のトラブル体質は相も変わらず、絶好調なようだ。
俺は仕方なく、ベットから起き上がるなり、大きなため息を吐くのだった。
0
お気に入りに追加
872
あなたにおすすめの小説
スコップ1つで異世界征服
葦元狐雪
ファンタジー
超健康生活を送っているニートの戸賀勇希の元へ、ある日突然赤い手紙が届く。
その中には、誰も知らないゲームが記録されている謎のUSBメモリ。
怪しいと思いながらも、戸賀勇希は夢中でそのゲームをクリアするが、何者かの手によってPCの中に引き込まれてしまい......
※グロテスクにチェックを入れるのを忘れていました。申し訳ありません。
※クズな主人公が試行錯誤しながら現状を打開していく成長もののストーリーです。
※ヒロインが死ぬ? 大丈夫、死にません。
※矛盾点などがないよう配慮しているつもりですが、もしありましたら申し訳ございません。すぐに修正いたします。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる