【下地版】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった？〜

聖戦の始まり

検索

「おいおい…………。

　もう一度聞くが…………。

　マジで、ここ…………《アグラマラ遺跡》なの…………？」

『その通りにございます』

　マジなのか…………？

　つか、最深部って事は------------------俺、今遺跡の奥にいるって事かよ…………！？

　うっわ、マジでかったるい…………。

『どうかなさいましたか？

　我が主よ』

「何でもねぇよ…………。

　つか、その主とかやめろ…………。

　俺はお前みたいな奴の主になんてものになった覚えはねぇぞ？」

『そうは言われましても、我々は異界から召喚される主の為に生み出されたようなものですし…………』

「は…………？

　我々…………？」

　超嫌な予感-------------

「我々って事は…………お前らの他にもいんのか…………？」

『ええ、おりますよ？』

　即答かよっ！！！

　マジか…………。

　こんなのが他にもいんのかよ。

　また、面倒な事に巻き込まれちまったな…………。

　まあ、せっかくだし、こいつらはこいつらで有効活用した方が利口かな？

　何か、命令には従順っぽいし…………。

　よし、気持ちを切り替えて、と-------------

「なぁ、一つ聞いても良いか…………？」

『何なりと…………』

　土偶がまるで有能な執事のような作法で、頭を下げて来る。

　おいおい、足短いクセして、どういう動きしてんだ！？

　お前のその身体どうなってんの！？

　って違うだろ！？

　聞くのはこっちだぞ、俺！！！

「《聖戦》-------------っていうもんの情報を探してんだけど…………。

　ここにある…………？」

『しばし、お待ちを…………』

　俺の問いにいきなり、直立不動になって固まる土偶野郎。

　しばしの沈黙の後、再び動き出したそいつは俺を見据えてこう言った。

『検索の結果、遺跡内に幾つか、聖戦に関する情報が見受けられます』

　思わず、頬が緩む俺。

　つーか、お前、検索機能とかあったのかよ！？