【下地版】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった？〜

プロローグ

嫌な再会

『どうか、どうか…………』

　怯えながらも、涙目でクソ女神の前で懇願する少女姿の女神。

　つか、そんなの、俺が知った事じゃねぇし…………。

　最初に刃を向けて来たのは、そっちだってのっ！！

　だから----------------邪魔をするなら、てめぇごとヤルぞ？

　そう安易に態度で示したつもりだが、少女の女神は動こうとしない。

「そうですか…………」

　だったら、一緒に消えて貰おうかね？

「そこまでですっ！！」

　ちっ----------今度は何だ？

「我こそは-------------」

「うるさい…………」

「きゃんっ！！！」

　犬か…………！

　てか、誰ですか？

　いや、何となく、格好でそうではないかと思うけど…………。

「痛いですね…………。

　ほんとに同じ勇者なのか疑問に感じます…………」

　最後はかなり愚痴っぽくて、聞き取り辛かったが、何とか聞き取れた。

　やっぱり、勇者様でしたか-------------

　何か、そんな感じがしたんだよな…………。

　見るからに《聖剣》っぽい存在感のある剣を携え、神々しい銀の鎧を身に纏い-------------んで何処かで見た事のある奴らと一緒にいやがる。

「また会ったわね…………」

　今にも射殺そうと鋭く細められるその瞳-------------

　ほんと、何で此処にいらっしゃるんでしょうかね？



　剣聖様-------------