【下地版】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった?〜

水先 冬菜

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指名手配?

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「あの…………これはどういう事でしょうか…………?」

 盗賊共を騎士達に明け渡して早々、その騎士らに剣を向けてしまった俺。

 俺、何か、悪い事しましたか?

「貴様…………名は…………?」

 俺がここへ到着して交渉した見た目からして、厳格そうな老騎士が俺に問い質して来た。

「え?

 名前ですか…………?

 一応、湊って名前ですけど…………。

 それが何か…………?」

 俺の名を聞いた瞬間、何故か、騎士達の表情が強張って行く。

「え? え…………? 一体、何…………?」

「まさか、こんな所で指名手配犯に出くわすとはな…………。

 あの忌々しい盗賊団の壊滅と良い。

 どうやら、運は我々の味方らしい」

 あれ?

 さっきまで、優しそうに話し掛けて来てくれた老騎士様から殺気が-------------

 って、何、剣抜いてらっしゃるのっ!?

 他の皆さんも何故抜くっ!!!

 てか、今、聞き捨てならない事言ったよね!?

 指名手配って何!?

 俺、まだ召喚されて数日も経ってないよ!?

「悪いが我々と一緒に着て貰おうか…………。

 でないと痛い目を見る事になるぞ?」

「いやいや、そんな殺気立たれたら、着いて行きたくないっすわぁ~…………」

「そうか…………。

 なら、少し痛い目をみて貰うとしよう…………!!」

「ちょっ!?

 問答無用かよっ!!!」

 仕方ないっ!!

 老騎士の攻撃を間一髪の所で避け、後方へとバク転し、リボルバーを連射------------

「いぃっ!?」

 だが、どんな胴体視力をしてんのか、剣で銃弾の全てを叩き落とす老騎士。

 やばい。

 これ、マジでやばい。

 こいつ、ファンタジー世界でいう絶対強者の部類に入る奴だ。
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