スキル【雪女】〜学園最底辺な包帯男の【聖女】伝説〜

水先 冬菜

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01-孤高の白雪編

使ったら最後、最悪な代償

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 『異界戦争』において、言ってはなんだけれど、俺は結構、プレイヤーの中では、上位の部類に入っている。

 そもそも、『異界戦争』とは、各国の研究者が、《魔法考学》や《魔術理論》などの分野を研究に研究を重ねて、開発された一種の《都市結界型の魔法》だ。

 『異界戦争』の運営が、数多くの《魔法使い》や《魔導具》を使って、一つの世界を作っては、戦闘の様子を街中に設置した投影型の魔導具で放映している。

 当然、その戦闘を評価する為の《強者ランキング》なるものがあり、一部の強豪プレイヤーは、国や資産家と個人契約を交わして、収入を得る事さえ出来る。

 俺は、その強豪プレイヤーの分類ではあるが、何処とも契約していないので、収入などない。

 そもそも、

 森を散策しがてら、発見した湖の水面に自分の顔が、反射して映る。

 視界に捉えた自分自身の素顔-------------

 それは、先程の顔とは異なっている。

 否、顔だけでは飽き足らず、肉体面でも変わっていた。

 何故なら、俺は今、へと生まれ変わっているのだから…………。

「……………………」

 何を言っているのか、分かっていない人の為に、もう一度-------------




 俺は《美少女》に生まれ変わっているのだ!!!



 長髪の白い髪-------------

 瞳は、ガラス細工のように透き通っているかようなブルーサファイア-------------

 肌も色白で、小柄-------------

 そんで、巨乳なプロポーション抜群の美少女-------------


「……………………」


 改めて、思うけれど、これは無いわぁ~…………。

 ほんと、無いわぁああ~~~…………。

 改めて、水面に反射している生まれ変わった自身の素顔を凝視した。

 一回で良いから、こういう美少女とデートしたいわ。

 ごめんね?

 経験なくってさぁ~…………。

 え?

 どうして、男の俺が、美少女になっているかって…………?

 それは、これよ!!!



《スキル:雪女》



 『異界戦争』では、最初のゲームに参加したが際、何かしらの《スキル》と呼ばれる能力が、ランダムで、プレイヤーに付与される。

 そんで、俺が最初に手にしたスキルこそ、この《雪女》なのだ。

 正直に言えば、このスキルは能力が、そこそこ良い。

 スキルを発動させれば、《思考創造》という魔法を常時、発動させ続け-------------頭でイメージした武器や魔法を瞬時に、作るなんて、出鱈目な事が出来る。

 つまり、どんな武器でも作れて、どんな魔法でも、イメージ次第で、再現が可能な魔法、とでも言えばいい無茶苦茶なものだ。

 だが、そんな無茶苦茶な魔法だからこそ、当然、代償も大きく……………………異世界に飛ばされたら、強制発動。

 一度、発動したら最後、肉体や容姿が反転、女性特有のものへと変化してしまう。

 しかも、《雪女》っていうくらいだから、氷属性の魔法はピカイチだが、他の属性魔法は威力が乏しくなる。

 どんな魔法でも、再現出来る-------------なんて、幻想だよね。

 とほほ…………。

 そういえば、女に変わる際、服装も何か、《雪女》のイメージに沿った和服のような感じの戦闘服になるわね?

 どういう原理で、変わっているんだろう?

 やっぱり、魔法的なあれかな?

 そんな呑気な事を考えて入れば、ウジャウジャと私を取り囲むようにして、他のプレイヤーが集まって来ていた。

 ザッと見積もって、六十人くらいかな…………?

 何か、定番な感じのセリフ言っているけど、興味ない。

 さっさと、終わらせましょう。
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