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36 降旗軍曹は妹思い
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翌日の夕方、伊吹は講堂に入ると血相を変えた降旗軍曹がやってきた。
いきなり胸倉を捕まれ、壁に背中を叩き付けられた。壁ドンとは言いがたい。あまりの強さに咳き込む。
みんなが息を飲んだ。
池山はまだ来ていない。
「な、なんだいきなり」
「妹をどうしたっ」
「い、妹......? だからって、叩きつける事なかろうっ!」
伊吹は昨夜の妹の真似をしてみた。降旗軍曹の股間を蹴り上げたのだ。
「ウゴッ!」
声に鳴らない悲鳴。
筋肉質な降旗軍曹でもさすがに弱い。講堂にいた兵隊たちは観て見ぬふり...。
「...ふにゃふにゃしている......」
伊吹は眉間に皺を寄せた。
降旗軍曹はギッと睨み付けたものの、あまりの激痛にどうにもならない。
「だけど......、どうしてわたしのところにいるかも知れないと言うのが分かった?」
悶絶しているにも関わらず、伊吹は質問した。 池山がやってくると、
「おい、少し待ってやれ」
と、教えた。
降旗軍曹は整え、深呼吸をした。
「仲間が、あんたらと一緒にいたのを見掛けたらしい」
「そうか......」
「......いつも朝飯作ってくれるんだが、今日はなかったし...」
「健気な一面もあるな。昨日は疲れて、そのまま眠ってしまったようだからな」
「何があった?」
「心配するな。海軍将校が助けてくれた」
「え?」
「そうして、お前の妹は、わたしのところで働く」
「なんだと?」
「メイドだし、それなりの給金だって出る」
「......何故事がそんなに進むんすか?」
「伊吹の傲慢さ、だろうな」
池山がやってきた。
「そういえば言ってたな。兄の朝ごはんは作りたいから、ちゃんと帰して欲しいと」
「八時間労働か......?」
降旗軍曹の質問に、伊吹はニコリとする。
伊吹の笑顔で、ほんとうに戸惑ってしまう。
「そ、その方がいいか。俺も叱ったんすよ。入れ墨なんかしやがってって......」
接し方がぎこちなくなる。
伊吹は黙って聞く。
「妹を救ってくれて、ありがとうございます」
荒くれの軍曹である降旗が、お礼を言った。
「お前の家族が不祥事を起こして、お前がダメになるからな」
「......それ...、貶しています? 何気に」
降旗軍曹は眉間に皺を寄せる。
「いや、心配したから助けた」
(分かりづらい人だな)
降旗軍曹は池山を見ると、池山は苦笑する。どうやら彼も困っているようだ。
翌朝ーーーー
降旗軍曹は目を覚ました。普段ならキヨ子が朝飯を作る音で目を覚ますのだが、今日はとても静かだ。そっと、隣の襖を開けてみると、キヨ子はぐっすり眠っていた。
今は6時だ。
「作ってやるか......」
あまりお金を使いたくないため、彼はほぼ自炊をしているので料理はお手の物。
みそ汁、漬け物に、魚を焼く。
ちゃぶ台に乗せてから、キヨ子を起こした。
「う...ん?」
キヨ子はハッとして目を覚ます。
「えっ? に、にいさん?? あ、あれ? あっ! 朝飯作ってねぇっ! わ、悪い! 今作っから」
「いや、作ったから」
「......へ?」
ちゃぶ台の方へ顔を向けると、美味しそうな朝食が並べられていた。
「こ、これ、みんなにいさんが?」
「まぁな。伊達に一人暮らししてねぇよ」
「お、美味しそう......」
「顔を洗って、飯にしよう」
「うん。ありがとう......。明日は作るからさ」
「慣れるまで大変だよ。俺も作るから」
「んじゃ、一緒に作ろうよ」
「.....そうだな」
キヨ子は顔を洗面所で洗ってきて、座った。
「一緒に食べるのは、はじめてだな」
「う、そうだっけ......」
「いつもいなかったけど、今日はいる」
「気付いたらにいさんに起こされた。もう、朝だったんだな」
「ああ。食うか」
「うん」
「頂きます」
手を合わせた。
キヨ子はみそ汁を啜ると、顔を耀かせた。
「う、上手いっ」
「そうか」
「これからは......、真面目に働くよ」
降旗は微笑む。
「にいさんが、戦場に赴いても心配しないように、真面目になる」
キヨ子のその言葉で、顔を歪めた。
「.........そうなってくれたら、ありがてぇな」
歪めたものの、取り直して、そう言った。
そうして、二人で食事の後片付けをした。
兄妹はそれぞれ身支度をした。
「今なら、始発の電車が間に合うぞ」
「う、うん」
キヨ子は化粧をして、兄の後ろを追う。
「出発しまーす」
車掌の声に、降旗軍曹は、
「待ってくれ!」
と、声を掛けた。
「すぐ妹もくる」
車掌は大通りを見ると、少女が走ってくる。
「勘弁してくださいよ」
「いいじゃねぇか」
そしてキヨ子が、
「わ、悪いな」
と、謝りながら入り口に飛び乗る。
「......ろくな兄妹じゃない」
車掌はやれやれと首を横に降る。
「妹は関係ねぇだろ」
と、降旗軍曹は凄みを見せる。
「そうかい? 街でゴロツキと.....」
「今はわたしの邸宅で働きたしだんだ」
伊吹がやってきて、そう教える。
「え? 少尉殿?」
降旗軍曹は背筋を伸ばす。
「電車を遅らせたのなら、申し訳ない。請求は、藤宮財閥まで送るとよいだろう」
「藤宮財閥?!」
この電車に乗っていた乗客たちは驚く。
すると伊吹の連れに気づく乗客。
「えっ? 裕太郎様?」
若い女性だ。
裕太郎は苦笑するもののウィンクをした。車内の黄色い悲鳴。
伊吹は眉間に皺を寄せて振り向く。
(そっちへ行けないじゃないか......)
そうして肩を落とす。
車中は二人の話で持ちきりとなる。
なんで、財閥令嬢と看板俳優が? や、裕太郎様のパトロンかしら? など、付き合っていらっしゃるのかしら、という話ばかりだ。ざわざわし始める。裕太郎は立ち上がり、伊吹の方へ向かう。そうして車掌に、
「騒がせて申し訳ございません。今日は歩いていきます」
と、爽やかに答えた。
「少尉殿、参りましょう」
裕太郎は人目も憚らず、手を取り、電車から降りた。
「少尉殿!」
降旗軍曹は電車から降りて、伊吹の名前を呼ぶ。
「また、夕方の学校で」
伊吹は手を振る。
その笑顔は、とても嬉しそうな笑顔で、手を振っていた。士官学校では見たことのない、振る舞い方だった。
いきなり胸倉を捕まれ、壁に背中を叩き付けられた。壁ドンとは言いがたい。あまりの強さに咳き込む。
みんなが息を飲んだ。
池山はまだ来ていない。
「な、なんだいきなり」
「妹をどうしたっ」
「い、妹......? だからって、叩きつける事なかろうっ!」
伊吹は昨夜の妹の真似をしてみた。降旗軍曹の股間を蹴り上げたのだ。
「ウゴッ!」
声に鳴らない悲鳴。
筋肉質な降旗軍曹でもさすがに弱い。講堂にいた兵隊たちは観て見ぬふり...。
「...ふにゃふにゃしている......」
伊吹は眉間に皺を寄せた。
降旗軍曹はギッと睨み付けたものの、あまりの激痛にどうにもならない。
「だけど......、どうしてわたしのところにいるかも知れないと言うのが分かった?」
悶絶しているにも関わらず、伊吹は質問した。 池山がやってくると、
「おい、少し待ってやれ」
と、教えた。
降旗軍曹は整え、深呼吸をした。
「仲間が、あんたらと一緒にいたのを見掛けたらしい」
「そうか......」
「......いつも朝飯作ってくれるんだが、今日はなかったし...」
「健気な一面もあるな。昨日は疲れて、そのまま眠ってしまったようだからな」
「何があった?」
「心配するな。海軍将校が助けてくれた」
「え?」
「そうして、お前の妹は、わたしのところで働く」
「なんだと?」
「メイドだし、それなりの給金だって出る」
「......何故事がそんなに進むんすか?」
「伊吹の傲慢さ、だろうな」
池山がやってきた。
「そういえば言ってたな。兄の朝ごはんは作りたいから、ちゃんと帰して欲しいと」
「八時間労働か......?」
降旗軍曹の質問に、伊吹はニコリとする。
伊吹の笑顔で、ほんとうに戸惑ってしまう。
「そ、その方がいいか。俺も叱ったんすよ。入れ墨なんかしやがってって......」
接し方がぎこちなくなる。
伊吹は黙って聞く。
「妹を救ってくれて、ありがとうございます」
荒くれの軍曹である降旗が、お礼を言った。
「お前の家族が不祥事を起こして、お前がダメになるからな」
「......それ...、貶しています? 何気に」
降旗軍曹は眉間に皺を寄せる。
「いや、心配したから助けた」
(分かりづらい人だな)
降旗軍曹は池山を見ると、池山は苦笑する。どうやら彼も困っているようだ。
翌朝ーーーー
降旗軍曹は目を覚ました。普段ならキヨ子が朝飯を作る音で目を覚ますのだが、今日はとても静かだ。そっと、隣の襖を開けてみると、キヨ子はぐっすり眠っていた。
今は6時だ。
「作ってやるか......」
あまりお金を使いたくないため、彼はほぼ自炊をしているので料理はお手の物。
みそ汁、漬け物に、魚を焼く。
ちゃぶ台に乗せてから、キヨ子を起こした。
「う...ん?」
キヨ子はハッとして目を覚ます。
「えっ? に、にいさん?? あ、あれ? あっ! 朝飯作ってねぇっ! わ、悪い! 今作っから」
「いや、作ったから」
「......へ?」
ちゃぶ台の方へ顔を向けると、美味しそうな朝食が並べられていた。
「こ、これ、みんなにいさんが?」
「まぁな。伊達に一人暮らししてねぇよ」
「お、美味しそう......」
「顔を洗って、飯にしよう」
「うん。ありがとう......。明日は作るからさ」
「慣れるまで大変だよ。俺も作るから」
「んじゃ、一緒に作ろうよ」
「.....そうだな」
キヨ子は顔を洗面所で洗ってきて、座った。
「一緒に食べるのは、はじめてだな」
「う、そうだっけ......」
「いつもいなかったけど、今日はいる」
「気付いたらにいさんに起こされた。もう、朝だったんだな」
「ああ。食うか」
「うん」
「頂きます」
手を合わせた。
キヨ子はみそ汁を啜ると、顔を耀かせた。
「う、上手いっ」
「そうか」
「これからは......、真面目に働くよ」
降旗は微笑む。
「にいさんが、戦場に赴いても心配しないように、真面目になる」
キヨ子のその言葉で、顔を歪めた。
「.........そうなってくれたら、ありがてぇな」
歪めたものの、取り直して、そう言った。
そうして、二人で食事の後片付けをした。
兄妹はそれぞれ身支度をした。
「今なら、始発の電車が間に合うぞ」
「う、うん」
キヨ子は化粧をして、兄の後ろを追う。
「出発しまーす」
車掌の声に、降旗軍曹は、
「待ってくれ!」
と、声を掛けた。
「すぐ妹もくる」
車掌は大通りを見ると、少女が走ってくる。
「勘弁してくださいよ」
「いいじゃねぇか」
そしてキヨ子が、
「わ、悪いな」
と、謝りながら入り口に飛び乗る。
「......ろくな兄妹じゃない」
車掌はやれやれと首を横に降る。
「妹は関係ねぇだろ」
と、降旗軍曹は凄みを見せる。
「そうかい? 街でゴロツキと.....」
「今はわたしの邸宅で働きたしだんだ」
伊吹がやってきて、そう教える。
「え? 少尉殿?」
降旗軍曹は背筋を伸ばす。
「電車を遅らせたのなら、申し訳ない。請求は、藤宮財閥まで送るとよいだろう」
「藤宮財閥?!」
この電車に乗っていた乗客たちは驚く。
すると伊吹の連れに気づく乗客。
「えっ? 裕太郎様?」
若い女性だ。
裕太郎は苦笑するもののウィンクをした。車内の黄色い悲鳴。
伊吹は眉間に皺を寄せて振り向く。
(そっちへ行けないじゃないか......)
そうして肩を落とす。
車中は二人の話で持ちきりとなる。
なんで、財閥令嬢と看板俳優が? や、裕太郎様のパトロンかしら? など、付き合っていらっしゃるのかしら、という話ばかりだ。ざわざわし始める。裕太郎は立ち上がり、伊吹の方へ向かう。そうして車掌に、
「騒がせて申し訳ございません。今日は歩いていきます」
と、爽やかに答えた。
「少尉殿、参りましょう」
裕太郎は人目も憚らず、手を取り、電車から降りた。
「少尉殿!」
降旗軍曹は電車から降りて、伊吹の名前を呼ぶ。
「また、夕方の学校で」
伊吹は手を振る。
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