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第213話我が子の様に育てているじゃないか

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「な、何を言っているのですか?」
「全く、君はそこまで物分かりの悪い弟子ではないはずだよ。僕は帝国に、帝国の全てに飽きたと言っているんだよ。500年……500年同じ人種の血500年同じ反応集めた美女コレクションも500年も同じ国で集めたら同じ顔立ちばかり。毎日毎日毎日毎日代わり映えのない日々にいい加減飽きたんだよ」

 ブラッドは吐き捨てる様に信じられないような内容を話す。

 このお方は帝国の未来を、そこに住む民を日々憂いていたのではないのか?

「私が今まで見たブラッド・デイモン様は偽りだったのですか?」

 そんな思いがコンラッドや部下達の脳裏によぎる。

 目の前ブラッド・デイモン様は500年もの長い間自身の心を隠して我々帝国国民を騙して生きて来たのかと。

「偽りなんかじゃないよ。良い血を作るにはストレスを与えないで平和の中で暮らさないと作れないからね。君達人間だって食肉用の獣を育てる為にストレスを与えないで我が子の様に育てているじゃないか。それと同じだよ」

 ブラッドが話す内容にコンラッドは戦慄を覚える。

 このお方は我々をただの餌としてしかし見ておらず、帝国は言わば彼にとっては自らの食糧を育てる養殖場とでしか見ていない、すなわち彼にとって我々人間を人間としてではなく単なる食材の一種類でしかないのだろう。

「でも実験材料も簡単に手に入る帝国を手離すのは惜しいんだけどその実験も大体やり尽くしたしね。もう帝国に利用価値は無いに等しいし、僕の実験内容とかバレても困るからこれから帝国破滅派の貴族達を使って帝国を潰そうと思うんだけどその前にせっかく出来た最高傑作の玩具の強さを試してみたくなちゃったんだ」
「今ならまだ間に合います……に、逃げて下さい……早くっ!」

 ブラッドが衝撃の事実を話したその時部屋の奥からかコンラッド達にこの部屋からか逃げろと急かす女性の声が聞こえてくる。

 その声にコンラッドは聞き覚えがあるのだが声がした方へ視線を向けると想像した女性とかけ離れた女性が這う様にこちらに向かいながら逃げろと急かす姿があった。

 肋骨が浮き出し身体は痩せ細った身体、枯れ枝の様な手足、頬はこけて目の下のクマは大きく濃い色をしており髪の毛は栄養不足からか燻み濁ったボサボサの金髪を腰まで伸ばしている。

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