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第207話妙な違和感
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そう思ったコンラッドなのだが先程から妙な違和感を感じ、その違和感に気付く。
あんなに猛り狂っていたマンティコアが静かなのである。
不思議に思いマンティコアの方に目を向けるとそこには何かに縛られ身動きが取れなくなっている様な姿が目に入る。
しかしコンラッドの目視からはマンティコアを縛る様な物は映らないのだが、確実に何かがマンティコアの動きを束縛しているのはその表情を見れば分かる。
「もうすぐで【影縫い】の効果がきれる……」
「分かったわ足止めご苦労様。あとは私とセラに任せなさい」
どうやらマンティコアを縛っていたのは成人したばかりぐらいのカラスの濡れ羽色をした髪を持つ美しくも儚げな少女のようである。
その年でこのマンティコアをここまで束縛する彼女の力量にベッテン同様に末恐ろしくも頼もしさを感じるのだが、彼女が言うにはマンティコアを束縛しているスキルの効果がきれるみたいである。
それは即ちあのマンティコアがまた暴れ出すことを意味し、更に先程より五人も増え奇跡の様な回復術により蘇った部下までいる状況では先程以上にやり難く、二度も部下を見捨てる覚悟はコンラッドには出来ない。
部下が蘇った事は感謝するがタイミングが悪過ぎるのも事実なのである。
「クソが…っ」
普段言わないような汚い言葉を今日だけでどれ程口にしたか分からない。
最早それを慎もうとも思わない。
そしてコンラッドは今一度スキル【氷華】を発動させようとするのだが、背後から透き通る様な声が涼やかに辺りに響くのが聞こえるとマンティコアが氷の華に閉じ込められるのが見える。
確かに聞こえたのは聴きなれた、そして言い慣れた言葉であるスキル【氷華】である。
しかし目の前に咲く華は見た事もない程高い透明度を有しており、その透明度から目の前の氷の華には不純物が含まれていない非常に硬度な氷の華だと言う事がわかる。
現に自分の【氷華】ではマンティコアを閉じ込めて五秒と咲かせていられなかったにも関わらず、この華は十秒経っても未だ割れる気配すら見せない。
「光魔術段位五【神の裁き】」
その見事な氷の華にコンラッドのみならず部下達も魅了され、まるで水晶の中にマンティコアが閉じ込められたかの様な幻想的は風景を前に誰もが追撃する事を忘れている中、今度は鈴が軽やかになる様な声が辺りに響くと氷の華、その中心のマンティコアに五本の光の剣が氷もろとも突き刺さり、その衝撃で氷の華が砕け散る。
あんなに猛り狂っていたマンティコアが静かなのである。
不思議に思いマンティコアの方に目を向けるとそこには何かに縛られ身動きが取れなくなっている様な姿が目に入る。
しかしコンラッドの目視からはマンティコアを縛る様な物は映らないのだが、確実に何かがマンティコアの動きを束縛しているのはその表情を見れば分かる。
「もうすぐで【影縫い】の効果がきれる……」
「分かったわ足止めご苦労様。あとは私とセラに任せなさい」
どうやらマンティコアを縛っていたのは成人したばかりぐらいのカラスの濡れ羽色をした髪を持つ美しくも儚げな少女のようである。
その年でこのマンティコアをここまで束縛する彼女の力量にベッテン同様に末恐ろしくも頼もしさを感じるのだが、彼女が言うにはマンティコアを束縛しているスキルの効果がきれるみたいである。
それは即ちあのマンティコアがまた暴れ出すことを意味し、更に先程より五人も増え奇跡の様な回復術により蘇った部下までいる状況では先程以上にやり難く、二度も部下を見捨てる覚悟はコンラッドには出来ない。
部下が蘇った事は感謝するがタイミングが悪過ぎるのも事実なのである。
「クソが…っ」
普段言わないような汚い言葉を今日だけでどれ程口にしたか分からない。
最早それを慎もうとも思わない。
そしてコンラッドは今一度スキル【氷華】を発動させようとするのだが、背後から透き通る様な声が涼やかに辺りに響くのが聞こえるとマンティコアが氷の華に閉じ込められるのが見える。
確かに聞こえたのは聴きなれた、そして言い慣れた言葉であるスキル【氷華】である。
しかし目の前に咲く華は見た事もない程高い透明度を有しており、その透明度から目の前の氷の華には不純物が含まれていない非常に硬度な氷の華だと言う事がわかる。
現に自分の【氷華】ではマンティコアを閉じ込めて五秒と咲かせていられなかったにも関わらず、この華は十秒経っても未だ割れる気配すら見せない。
「光魔術段位五【神の裁き】」
その見事な氷の華にコンラッドのみならず部下達も魅了され、まるで水晶の中にマンティコアが閉じ込められたかの様な幻想的は風景を前に誰もが追撃する事を忘れている中、今度は鈴が軽やかになる様な声が辺りに響くと氷の華、その中心のマンティコアに五本の光の剣が氷もろとも突き刺さり、その衝撃で氷の華が砕け散る。
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