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第155話黙って見ていろ

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そのランク100以下の縛り設定で魔術【研ぎ澄まされた知識】からの魔術【死の宣告】は定石であり、当然ランク100以下の縛り設定のプレイ経験があるクロからすればこの流れは常識であり考えるまでも無いのだが、アルは【研ぎ澄まされた知識】の効果すらまともに知っておらず、ルルに関しては俺が【研ぎ澄まされた知識】からの【死の宣告】のコンビネーションを知っている事に驚きを隠せないでいる。

「まあ簡単に説明すればざっとこんな所だと思うぞ?」
「じゃ、じゃあ俺は御主人様のカウンタースペルが発動して居なければあの瞬間死んでたって事か……」

そして徐々にだが理解してきたアルは事の重大性に気付くと先ほどの威勢の良さが嘘のように顔を真っ青にし始めクロの袖をさり気なく、しかし力を入れてつかみ、心無しか半身クロの後ろに隠れる。

「いや……アルのランクは106みたいだからまあ大丈夫なんじゃないか?」
「なぜそこは疑問系なんだよ……」

そしてそんなアルを安心させようとパーティー欄をアイコンから開くとアルのアイコンをタッチしてステータスを確認し、現在アルのランクを伝えるのだが、所詮先ほど語った内容はゲームの話でありこの世界でも同じだと言う確証は無いため疑問系になってしまい余計にアルをビビらせる羽目になった。

「しかし、魔術【研ぎ澄まされた知識】が発動したのも事実なんですから私の優位性は未だ健在ですね」

そしてルルの言う通り魔術【研ぎ澄まされた知識】によりルルにアドバンテージがある状況なのだがルルのその物言いに何かが引っ掛かるのだが今一ルルの考えんとしてる事を読めないでいる。

「では、参ります。【夢遊病】」
「【目くらまし】そして【火の粉】」
「あら、やはり貴方も使えたんですね【目くらまし】それと【水弾】」
「【目くらまし】まぁ、基本中の基本だからな【冤罪】」

 そしてルルとクロと戦いが静かに始まるのだが、お互い一歩も動かず生み出される魔術とそれを打ち消すカウンタースペルの攻防が続く。

 しかし魔術発動の際にワンクッションが必要なクロに対し、【研ぎ澄まされた知識】のお陰で魔術段位三までなら段位一で発動できるルルとではやはりクロには不利なため徐々に打ち消せれない魔術が増えていき被弾し始める。

「ご、ご主人様っ」
「問題ないから黙って見ていろ【泡の中の幻】さらに【光の壁】」
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