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第5話対面五秒で殴ろう
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そんなこんなで相も変わらず眞子と一緒にあーだこーだと言い合いながらアプリゲームのデイリーを消費していくにつれ登校してくるクラスメイトの数も多くなり、それに比例して教室が騒がしくなっていく。
この約一年と少し。
クラス変えも無く二年に上がって梅雨も明け、本格的な夏がすぐそこまで来ている教室での、少しだけ暑いと感じるいつも通りの変わり映えしない日常の一コマ。
「みんなおはよっ」
「あ、水樹っちおはよーっ!」
「今日は少し早いねーっ!何か良い事でもあった?」
「良い事と言えば良い事なのかな?まぁあったというかこれから起こるというか」
「なになにそれっ!?気になるじゃん、詳しくっ!」
「さすがにこれに関してはごめん」
そして相も変わらずクラスの王子に群がる女生徒達。
「ん?今目線が合った様な………って流石に考えすぎか」
しかしながら微かな違和感を残して予鈴が鳴るのであった。
◆
一限目の現国の授業が終わりスマホを返してもらい、一応通知を確認する。
するとそこにはRhineからの緑色をした通知を示すアイコンが一通来ている事が表示されており、グランと書かれていた。
「…………ん?」
朝の事もあり少し緊張しつつメッセージを開く。
『昼休みB棟の理科準備室で待つ。来ないと赤ちゃんの下りを、言いふらす』
「………………………っ!!!???」
グランからのメッセージが余りにも現実離れしておりなかなか理解が追い付けなかったのだが、その内容を理解した瞬間、私は教室を勢いよく見渡していく。
しかし見える景色はいつも通りの休み時間の風景である。
「どした、ミーコ?保護した野生動物みたいな警戒心を発揮して」
「眞子よ、くせ者である」
「は?何それ。とりあえず病院行くか?」
「私は今、闇の組織に狙われているのかもしれないわね」
「あ、これ完治できない難病の奴だわ。遅い発病ね。経験者から忠告しておくけど、思った事は口には出さない事よ。勿論ファッションなんかもっての外だからね」
「そんなんちゃうわっ!誰が中二病やねんっ!」
「そうね、似非関西弁使ってキャラ立てしようとする所とか?」
眞子とそんな会話をしていると私のスマホからRhineの通知音が聞こえてくる。
『流石に関西弁は無いわwwイントネーションからして既におかしいしwwそんな胡散臭い似非関西弁キャラとか絶対途中で裏切るやつじゃんww』
よし、望み通り会いに行って対面五秒で殴ろう。
そう思うのに時間はかからなかった。
この約一年と少し。
クラス変えも無く二年に上がって梅雨も明け、本格的な夏がすぐそこまで来ている教室での、少しだけ暑いと感じるいつも通りの変わり映えしない日常の一コマ。
「みんなおはよっ」
「あ、水樹っちおはよーっ!」
「今日は少し早いねーっ!何か良い事でもあった?」
「良い事と言えば良い事なのかな?まぁあったというかこれから起こるというか」
「なになにそれっ!?気になるじゃん、詳しくっ!」
「さすがにこれに関してはごめん」
そして相も変わらずクラスの王子に群がる女生徒達。
「ん?今目線が合った様な………って流石に考えすぎか」
しかしながら微かな違和感を残して予鈴が鳴るのであった。
◆
一限目の現国の授業が終わりスマホを返してもらい、一応通知を確認する。
するとそこにはRhineからの緑色をした通知を示すアイコンが一通来ている事が表示されており、グランと書かれていた。
「…………ん?」
朝の事もあり少し緊張しつつメッセージを開く。
『昼休みB棟の理科準備室で待つ。来ないと赤ちゃんの下りを、言いふらす』
「………………………っ!!!???」
グランからのメッセージが余りにも現実離れしておりなかなか理解が追い付けなかったのだが、その内容を理解した瞬間、私は教室を勢いよく見渡していく。
しかし見える景色はいつも通りの休み時間の風景である。
「どした、ミーコ?保護した野生動物みたいな警戒心を発揮して」
「眞子よ、くせ者である」
「は?何それ。とりあえず病院行くか?」
「私は今、闇の組織に狙われているのかもしれないわね」
「あ、これ完治できない難病の奴だわ。遅い発病ね。経験者から忠告しておくけど、思った事は口には出さない事よ。勿論ファッションなんかもっての外だからね」
「そんなんちゃうわっ!誰が中二病やねんっ!」
「そうね、似非関西弁使ってキャラ立てしようとする所とか?」
眞子とそんな会話をしていると私のスマホからRhineの通知音が聞こえてくる。
『流石に関西弁は無いわwwイントネーションからして既におかしいしwwそんな胡散臭い似非関西弁キャラとか絶対途中で裏切るやつじゃんww』
よし、望み通り会いに行って対面五秒で殴ろう。
そう思うのに時間はかからなかった。
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