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異世界<日本>視察編
番外編 みんなでお菓子作り
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バレンタインっぽい?番外編です。
そんな習慣はないんですが、わいわい言いながらお菓子作りするところが書きたかったので☆
――――――――――――――――――――――――――――
マリナとフローラ様はシャルロッテの家に招かれていた。
来て早々通されたのは……。
「ちゃんと計量しなくてはだめよ、フローラ」
「でも難しくて……、あっ……!」
フローラ様の声と共に小麦粉がテーブルに零れて粉が舞う。
マリナはそれを横目で見ながら木の実を砕く。
容器から零れた粉に袖を汚しながらフローラ様が多く入れすぎた小麦粉をスプーンで掬っている。
フローラ様は慣れないためか、手つきが覚束ない。
それをシャルロッテが注意しながらお菓子作りを進めていく。
シャルロッテは恋人によく作っているおかげか手順に淀みがなく、自分のことをしながらフローラ様に指導する余裕があるくらいだ。
マリナは料理はするけれど、お菓子作りみたいなことはしたことがない。
甘味は貴重だし、買えばすむものをあえて作ろう思わなかった。
お菓子自体自分で買わなくても王宮で手に入るものだし。
休憩中に出されるお菓子は王子のために用意されたものだけど、王子は一つ二つしか食べない。
ヴォルフは甘い物が好きではないので、マリナは好きな物を好きなだけ選べる。
流石に出された物全部食べるようなことはしないけど。
「シャルロッテ、このくらいで良いですか。
あまり細かくしすぎてもいけないのでしょう?」
生地に練り込んでアクセントにするための木の実はそのままでは大きいので軽く叩いて砕いて使う。
「いいわよ。 作ったことないなんて言ってたけど、慣れてるじゃない。
フローラと違っていちいち指示しなくていいから助かるわ」
「お菓子は作りませんが料理はしますからね」
「そうなの?」
「以前は王宮の食堂ですべて賄っていたのですけれど、最近はヴォルフと一緒に自室で食事を取ることも多いので」
何が気に入ってるのかわからないけれど、おいしいと、マリナの料理を好きだと言ってくれるので作りがいがある。
どうしてこうして揃ってお菓子作りをしているのかといえば……、シャルロッテの一言が発端だった。
~数日前~
「そういえばフローラ、前に婚約者に軽食を作って差し入れたいって言ってたけど、上手くいったの?」
「それが……、家の者に言ったら厨房に入るなんてとんでもない、って許してくれなくて」
「フローラ様のお家は厳しいんですね」
「怪我でもしたらどうするんだって……。 そう言われると反論もできなくて」
フローラ様のご家族も頭ごなしに否定しているわけではなく、相応の理由があるらしい。
「心配してるのよ。 昔果物の皮を剥くのにわざわざナイフを使って手を切ったことがあったじゃない」
過去の失敗談にフローラ様が顔を赤くする。
「だってあれは料理長がやっていたからそういうものだと思って……!」
「そうだけど普通ナイフを持つ前にやり方を聞くものでしょう。
いきなりナイフを掴んで果物に滑らせたんだから、料理長もびっくりしたわよ」
聞くところによるとまな板に果物を乗せ、手を添えたり固定せず、皮を削ごうとしたらしい。
「それは無茶なことをしますね」
幼いフローラ様の意外な大胆行動に驚いた。
料理長がナイフを使って果物の皮を剥いたのはその方が早いとか綺麗に剥けるとかそんな理由があったんだろうけど、幼いフローラ様たちに渡すなら手で剥けるものだけでしょう。危ないしナイフなんて持たせるわけがない。
「フローラ様は意外と大雑把なところがおありなんですね」
マリナがそう零すとシャルロッテが声を上げて笑う。
涙目になるフローラ様に一つ提案をする。
「シャルロッテに習ってみたらどうですか?」
「え? でも婚約者は甘い物が得意ではなくて……」
「甘味の少ないお菓子にすればいいんですよ。
塩気が強い物とかお酒を効かせた物とかなら、甘味が苦手な人でも食べられるのではないですか?」
シャルロッテの恋人は甘い物を好むようだけれど、色々なレシピを持っているシャルロッテなら一つ二つくらい甘くないお菓子の作り方も知っていそうだ。
甘いものだけだと胸焼けするだろうし。
「あらいいわね。 ならマリナも一緒に作りましょうよ。
家の厨房なら秘密にしておけるし、三人で作って恋人に送りましょう?」
にっこり笑ってマリナの参加を促してくるシャルロッテに目を瞬く。
「私もですか?」
聞き返すとシャルロッテがこそっとマリナに耳打ちをした。
「私一人でフローラを見ながらお菓子作りをするのは骨が折れるわ。
厨房と相性が悪いのかちょっと目を離した隙に材料を零したりお菓子を焦がしたりするのよ、毎回」
毎回……。
そんなに不器用に見えないのに。
実際刺繍の腕前は素晴らしいもので、シャルロッテも感嘆する腕前だ。
なのに、どうしてか料理やお菓子作りに関してだけは不器用さを発揮するらしい。
苦手意識のなせる業でしょうか?
緊張しすぎて手元が狂うとか。
「だからマリナも一緒に参加して頂戴! 二人で見ていれば失敗も少ないはずよ!」
シャルロッテの懇願は必死でそこまで酷いのかと興味が湧く。
子爵家に行くということに若干の躊躇はあったけれど、子爵がいない日にと言われたのでマリナも参加してのお菓子作りが決まった。
木の実を砕き終え、シャルロッテに次の指示を仰ぐ。
このタイミングが一番危険だ。
ちょっと目を離した隙に何かが起こると、この短い時間でマリナは悟った。
フローラ様は本当に厨房と相性が悪いということに。
お菓子作りを始めて、マリナはシャルロッテの話が決して誇張でなかったことを知った。
最初にいきなり小麦粉の袋を落っことし厨房の床を真っ白にしたときは唖然として言葉が出てこなかったくらいだ。
それだけならドジっ子で済む。
けれど次々起こるトラブルにフローラ様は厨房に入ってはいけない呪いでもかかっているんじゃないかと疑いたくなった。そんな気配はしないけど。
真っ白になった床に動きが止まったのは一瞬で、フローラ様はすぐに床を片してもらおうと厨房の人を呼びに行こうとした。
そして自分が落とした袋に滑って転んだ。
どうしてそうなるのかと首を捻りたくなる。
お菓子作りをするからと綺麗に纏めてきた髪にも小麦粉が付いて悲惨な姿になっていた。
シャルロッテもあまりの惨状に笑うこともできないみたいで呆然とする。
何も言えずに立ち尽くすマリナたちを余所にフローラ様は自力で立ち上がり材料を無駄にしたことをシャルロッテに謝った。
着替えを持ってきて良かったと笑うフローラ様にそれはおかしいという言葉を必死で飲み込んだ。
こんなことが起こると想定済みなんだ。
そこに至るまでに何があったのか、詳しいことは怖くて聞けなかった。
その後も焼きあがったお菓子を素手で触ろうとして火傷をしかけたり、箱に詰めたお菓子を落として一部を割ってしまったりとトラブルは続く。
終わった時にはシャルロッテ共々疲労困憊していた。
「そうしてできあがったのがこれよ」
王宮に戻るなりヴォルフの部屋に押しかけて菓子の詰まった箱を渡す。
「食う前から不安になるようなことを言うな」
「大丈夫よ、味見はしたから」
食べれないような物は持ってこない。
味見をした限りではそこそこおいしいと思う。
お酒の苦みもあるけどほのかに甘さも引き立っていて、甘い物を好まない人向けのお菓子として上手くできた。
「食べてみて」
疑わしそうな眼をしていたけど、何も言わず口に入れてくれる。
「どう?」
食事を作ったときとはまた違って少し緊張した。
これはヴォルフにおいしいと言ってもらえないと意味が無いものだから。
「うまい」
「よかった!」
ヴォルフの好みに合わせて作ったつもりなのでそう言ってもらえるとうれしい。
「日持ちするから無理しないでね」
張り切って作ったせいで結構な量ができた。
食べてもいいんだけれど、お酒の味が強いのであんまり好きじゃない。
「そういえば……」
何かを思い出したらしいヴォルフが棚から何かを探している。
「あった。 これを使ってみたらどうだ」
ヴォルフが持って来たのは小瓶に入ったシロップ。
お皿に菓子を乗せてシロップを掛けて渡される。
差し出されたお菓子をフォークに刺す。
口に入れると味見した時とは違う風味が広がった。
「おいしい……」
苦みが抑えられ、シロップの甘味を強く感じる。おいしい。
「もらったんだが使う機会がなくて眠ってたんだ。 よかったら使ってくれ」
「ありがとう!」
紅茶に入れてもおいしそうだし、今度試してみよう。
バタバタに終わったお菓子作りも大変だったけど楽しかったし、機会があったらまたしてみたい。
二人がかりで見守っていたおかげかフローラ様も怪我をするようなことはなかったし。
今日作ったお菓子はそれぞれ恋人と婚約者に渡すと決めていたので二人の結果を聞くのが楽しみだ。
今度会うときは約束してた王都のお店に行ってみるのもいいかも。
きっと二人とも喜んで承諾してくれると思う。
「楽しそうだな」
そうね、とヴォルフの声に笑みで答える。
「女の子同士であれこれするのも楽しいものね」
出会った当初はこんな関係になれるなんて思わなかった。
初めて得た友人はマリナにたくさんのことを教えてくれる。
シャルロッテと友人になれてよかった。素直にそう思う。
本人に言ったらどんな顔をするだろう。
照れくさくてまだ言える気がしないけれど、心からそう思うのだった。
そんな習慣はないんですが、わいわい言いながらお菓子作りするところが書きたかったので☆
――――――――――――――――――――――――――――
マリナとフローラ様はシャルロッテの家に招かれていた。
来て早々通されたのは……。
「ちゃんと計量しなくてはだめよ、フローラ」
「でも難しくて……、あっ……!」
フローラ様の声と共に小麦粉がテーブルに零れて粉が舞う。
マリナはそれを横目で見ながら木の実を砕く。
容器から零れた粉に袖を汚しながらフローラ様が多く入れすぎた小麦粉をスプーンで掬っている。
フローラ様は慣れないためか、手つきが覚束ない。
それをシャルロッテが注意しながらお菓子作りを進めていく。
シャルロッテは恋人によく作っているおかげか手順に淀みがなく、自分のことをしながらフローラ様に指導する余裕があるくらいだ。
マリナは料理はするけれど、お菓子作りみたいなことはしたことがない。
甘味は貴重だし、買えばすむものをあえて作ろう思わなかった。
お菓子自体自分で買わなくても王宮で手に入るものだし。
休憩中に出されるお菓子は王子のために用意されたものだけど、王子は一つ二つしか食べない。
ヴォルフは甘い物が好きではないので、マリナは好きな物を好きなだけ選べる。
流石に出された物全部食べるようなことはしないけど。
「シャルロッテ、このくらいで良いですか。
あまり細かくしすぎてもいけないのでしょう?」
生地に練り込んでアクセントにするための木の実はそのままでは大きいので軽く叩いて砕いて使う。
「いいわよ。 作ったことないなんて言ってたけど、慣れてるじゃない。
フローラと違っていちいち指示しなくていいから助かるわ」
「お菓子は作りませんが料理はしますからね」
「そうなの?」
「以前は王宮の食堂ですべて賄っていたのですけれど、最近はヴォルフと一緒に自室で食事を取ることも多いので」
何が気に入ってるのかわからないけれど、おいしいと、マリナの料理を好きだと言ってくれるので作りがいがある。
どうしてこうして揃ってお菓子作りをしているのかといえば……、シャルロッテの一言が発端だった。
~数日前~
「そういえばフローラ、前に婚約者に軽食を作って差し入れたいって言ってたけど、上手くいったの?」
「それが……、家の者に言ったら厨房に入るなんてとんでもない、って許してくれなくて」
「フローラ様のお家は厳しいんですね」
「怪我でもしたらどうするんだって……。 そう言われると反論もできなくて」
フローラ様のご家族も頭ごなしに否定しているわけではなく、相応の理由があるらしい。
「心配してるのよ。 昔果物の皮を剥くのにわざわざナイフを使って手を切ったことがあったじゃない」
過去の失敗談にフローラ様が顔を赤くする。
「だってあれは料理長がやっていたからそういうものだと思って……!」
「そうだけど普通ナイフを持つ前にやり方を聞くものでしょう。
いきなりナイフを掴んで果物に滑らせたんだから、料理長もびっくりしたわよ」
聞くところによるとまな板に果物を乗せ、手を添えたり固定せず、皮を削ごうとしたらしい。
「それは無茶なことをしますね」
幼いフローラ様の意外な大胆行動に驚いた。
料理長がナイフを使って果物の皮を剥いたのはその方が早いとか綺麗に剥けるとかそんな理由があったんだろうけど、幼いフローラ様たちに渡すなら手で剥けるものだけでしょう。危ないしナイフなんて持たせるわけがない。
「フローラ様は意外と大雑把なところがおありなんですね」
マリナがそう零すとシャルロッテが声を上げて笑う。
涙目になるフローラ様に一つ提案をする。
「シャルロッテに習ってみたらどうですか?」
「え? でも婚約者は甘い物が得意ではなくて……」
「甘味の少ないお菓子にすればいいんですよ。
塩気が強い物とかお酒を効かせた物とかなら、甘味が苦手な人でも食べられるのではないですか?」
シャルロッテの恋人は甘い物を好むようだけれど、色々なレシピを持っているシャルロッテなら一つ二つくらい甘くないお菓子の作り方も知っていそうだ。
甘いものだけだと胸焼けするだろうし。
「あらいいわね。 ならマリナも一緒に作りましょうよ。
家の厨房なら秘密にしておけるし、三人で作って恋人に送りましょう?」
にっこり笑ってマリナの参加を促してくるシャルロッテに目を瞬く。
「私もですか?」
聞き返すとシャルロッテがこそっとマリナに耳打ちをした。
「私一人でフローラを見ながらお菓子作りをするのは骨が折れるわ。
厨房と相性が悪いのかちょっと目を離した隙に材料を零したりお菓子を焦がしたりするのよ、毎回」
毎回……。
そんなに不器用に見えないのに。
実際刺繍の腕前は素晴らしいもので、シャルロッテも感嘆する腕前だ。
なのに、どうしてか料理やお菓子作りに関してだけは不器用さを発揮するらしい。
苦手意識のなせる業でしょうか?
緊張しすぎて手元が狂うとか。
「だからマリナも一緒に参加して頂戴! 二人で見ていれば失敗も少ないはずよ!」
シャルロッテの懇願は必死でそこまで酷いのかと興味が湧く。
子爵家に行くということに若干の躊躇はあったけれど、子爵がいない日にと言われたのでマリナも参加してのお菓子作りが決まった。
木の実を砕き終え、シャルロッテに次の指示を仰ぐ。
このタイミングが一番危険だ。
ちょっと目を離した隙に何かが起こると、この短い時間でマリナは悟った。
フローラ様は本当に厨房と相性が悪いということに。
お菓子作りを始めて、マリナはシャルロッテの話が決して誇張でなかったことを知った。
最初にいきなり小麦粉の袋を落っことし厨房の床を真っ白にしたときは唖然として言葉が出てこなかったくらいだ。
それだけならドジっ子で済む。
けれど次々起こるトラブルにフローラ様は厨房に入ってはいけない呪いでもかかっているんじゃないかと疑いたくなった。そんな気配はしないけど。
真っ白になった床に動きが止まったのは一瞬で、フローラ様はすぐに床を片してもらおうと厨房の人を呼びに行こうとした。
そして自分が落とした袋に滑って転んだ。
どうしてそうなるのかと首を捻りたくなる。
お菓子作りをするからと綺麗に纏めてきた髪にも小麦粉が付いて悲惨な姿になっていた。
シャルロッテもあまりの惨状に笑うこともできないみたいで呆然とする。
何も言えずに立ち尽くすマリナたちを余所にフローラ様は自力で立ち上がり材料を無駄にしたことをシャルロッテに謝った。
着替えを持ってきて良かったと笑うフローラ様にそれはおかしいという言葉を必死で飲み込んだ。
こんなことが起こると想定済みなんだ。
そこに至るまでに何があったのか、詳しいことは怖くて聞けなかった。
その後も焼きあがったお菓子を素手で触ろうとして火傷をしかけたり、箱に詰めたお菓子を落として一部を割ってしまったりとトラブルは続く。
終わった時にはシャルロッテ共々疲労困憊していた。
「そうしてできあがったのがこれよ」
王宮に戻るなりヴォルフの部屋に押しかけて菓子の詰まった箱を渡す。
「食う前から不安になるようなことを言うな」
「大丈夫よ、味見はしたから」
食べれないような物は持ってこない。
味見をした限りではそこそこおいしいと思う。
お酒の苦みもあるけどほのかに甘さも引き立っていて、甘い物を好まない人向けのお菓子として上手くできた。
「食べてみて」
疑わしそうな眼をしていたけど、何も言わず口に入れてくれる。
「どう?」
食事を作ったときとはまた違って少し緊張した。
これはヴォルフにおいしいと言ってもらえないと意味が無いものだから。
「うまい」
「よかった!」
ヴォルフの好みに合わせて作ったつもりなのでそう言ってもらえるとうれしい。
「日持ちするから無理しないでね」
張り切って作ったせいで結構な量ができた。
食べてもいいんだけれど、お酒の味が強いのであんまり好きじゃない。
「そういえば……」
何かを思い出したらしいヴォルフが棚から何かを探している。
「あった。 これを使ってみたらどうだ」
ヴォルフが持って来たのは小瓶に入ったシロップ。
お皿に菓子を乗せてシロップを掛けて渡される。
差し出されたお菓子をフォークに刺す。
口に入れると味見した時とは違う風味が広がった。
「おいしい……」
苦みが抑えられ、シロップの甘味を強く感じる。おいしい。
「もらったんだが使う機会がなくて眠ってたんだ。 よかったら使ってくれ」
「ありがとう!」
紅茶に入れてもおいしそうだし、今度試してみよう。
バタバタに終わったお菓子作りも大変だったけど楽しかったし、機会があったらまたしてみたい。
二人がかりで見守っていたおかげかフローラ様も怪我をするようなことはなかったし。
今日作ったお菓子はそれぞれ恋人と婚約者に渡すと決めていたので二人の結果を聞くのが楽しみだ。
今度会うときは約束してた王都のお店に行ってみるのもいいかも。
きっと二人とも喜んで承諾してくれると思う。
「楽しそうだな」
そうね、とヴォルフの声に笑みで答える。
「女の子同士であれこれするのも楽しいものね」
出会った当初はこんな関係になれるなんて思わなかった。
初めて得た友人はマリナにたくさんのことを教えてくれる。
シャルロッテと友人になれてよかった。素直にそう思う。
本人に言ったらどんな顔をするだろう。
照れくさくてまだ言える気がしないけれど、心からそう思うのだった。
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