33 / 38
第二章:ライバルギルドバトル編
#32.第一勝負開始!もう一つの賭け
しおりを挟む
バルトは思い切りダッシュしているが、ジョルガはさらに前を走っている。
馬獣人だけあってものすごいスピードではあるが、能力的には完全にジョルガが上なようで、徐々に差が開きつつある。
だが、それでもバルトは諦めずに懸命に走っている。
「ぐうぅ……さすがに速いかぁ。でも、今は単純なスピード勝負じゃなくて指定のモノを先に持っていけば勝てる勝負。絶対勝てないわけじゃない!」
「フフフ、アイツは絶対勝てへん……こっちにはアレ(・・)があるんやからな」
真剣に走っているバルトとは裏腹に、ジョルガは何かを企んでるらしく、悪い顔でニヤニヤとしている。
いったい何を考えているのだろうか?
しかし、レアな野草なだけあって、そう簡単に見つかるはずもなく、発見場所はそう多くない。
いったいなぜ、そんなレアなモノを勝負内容にしたのかが気になるところではある。
二人が向かっている先には、初心者でも登れるような山があり、どうやらそこで探すようだ。
「……まてよ、山より森のほうが野草が多いんじゃないかな?ぶっちゃけ同じとこ探しても見つかるとは限らないし……賭けになるけど、エリート気取りの奴を叩きのめす!」
バルトだけ道を外れ、外れにある森へと向かっていく。
「ん?アイツは森に行くんか?まぁどうでもええわ。ワイはあそこから取ってくるだけやしな」
バルトとジョルガ。それぞれが思い描く勝利はどちらに来るのか?
「バルト、大丈夫かな……」
「一応、以前に薬草関係は教えたことあるので種類とかは大丈夫だと思いますが……」
僕とマスター、シーナはコロシアムの入り口をハラハラしながら見ている中、ギルテシムのメンバーはニヤニヤしながらこっちをチラチラと見ている。
なんだろう、この違和感。
まるで、なにかを企んでるような気がしてならない。
そんな中、ヴァンは兄のヴァノにベタベタとハグされていた。
人間の時はバカップルがよく道でしているのを見かけるけど、全身毛皮である獣人がやってるのを見てると暑っ苦しい。
まぁ、ヴァンは嫌がって引きはがそうとしてるけど。
「ウザいから離れろっつの……!」
「別にいいじゃんかよぉ。普段会えないんだし」
「会いたくねぇからだよ!」
……うん、これも見慣れるしかなさそうだ。
なんというか、ヴァンってシーナに蹴り飛ばされたり兄に重度に好かれたりで……大変だよね。
しかしなんだろう?
今の勝負とは別に、逃げろって感じの警報を感じるんだよな。
『お兄ちゃん!』
突然聞き覚えのある声がした。
ふと足元を見てみると、子フェンリルがこっちを見上げながら尻尾を振っていた。
こうして見ると、ただの小さい子犬だな。
「あれ、どうしたの?」
『えっへへ、街にお兄ちゃんがいなさそうだったから匂いを頼りに来ちゃった』
「あ、そうなんだ……」
スッと抱きあげると、ペロッと顔を舐められた。
本当に子犬のようで可愛いけど、匂いで辿ったって直接言われるとちょっと恥ずかしいんだよね……
あれ、なんか向こうが急に騒ぎ出して……?
「な、な、な、なぜフェンリルがいるんだ!?」
「まだ子供とはいえ、フェンリルは魔獣族の中でもトップの存在っス!それが獣人に懐くなんてありえないっス!さてはお前、獣人じゃないっスね!?」
ギルテシムのアムルスとベアルグがこっちを見て驚きの声を上げている。
うーわー……なんだかめんどくさいな……
確かに元は獣人じゃないけどさぁ……指さして直接言われると地味にショックだわ。
……ちょっと挑発っぽく言ってみてもいいよね?
「うわっ!フェンリルとはいえ、こんな小さな子にまで臆するの?もしかしてマスターとは名ばかりで弱いのかな?」
「な、なんだと!?」
「なら倒しちゃうの?襲ってもないのに、まだ害を及ぼしてないのに?うわ、悪党ー」
「ぐ、ぐぐ……」
ギルテシムは子供に言い返せずにか悔しそうにしていて、マスター達は必死に笑いを堪えていた。
あー、なんだか気持ちいい。尻尾もゆっくりだけど振ってるし。
そう思っていたら子フェンリルが手元から消え、代わりに誰かの体が見えた。
ゆっくりと見上げれば、ヴァノが子フェンリルの首を鷲掴みしていて、さっきとは比べられないほどの圧でこっちを見下ろして、子フェンリルは逃げようと暴れている。
あ、なんという威圧感……これがSランク……
そう思っていたら、ヴァノが子フェンリルを投げ飛ばした。
「な!?」
急いで走り、スライディングしてなんとかキャッチできた。
あ、あぶなぁ……
「大丈夫?」
「う、うん……ビックリしたけど大丈夫だよ」
よかったぁ……
「いきなりなにするの!」
「お前が我々をバカにするからだ。それに、そんな魔物を連れているお前が悪い」
あの、さっきまでと喋り方が違うんですが?
もしかしてこれが普段の喋り方なのだろうか。
「だ、だからっていきなり投げることないでしょ!この子がなにしたっていうの!」
「見ろ、さっき暴れて傷だらけになってしまった。凶暴な証拠だ」
「誰だってあんな持ち方されたら暴れるに決まってるじゃん!じゃあヴァノ……だっけ?もっと大きい奴に首掴まれても暴れないんだ?観念してやられるんだ?天才って聞いたけど、ピンチになったことないからそんなこと言えるんじゃない?」
「なんだと?」
バチバチと睨みあい、火花を散らす僕達を見てヴァンがオロオロとしている。
コイツ……負けられない要素が一つ増えたよ。
絶対に謝らせてやる!子フェンリルに!
「いいだろう。そこまで言うのであれば、一つ、俺と賭けをしないか?」 「賭け?」
「この試合にウチが勝ったら、お前がウチに来るんだったか?なら、俺が勝てたらお前を好きにさせてもらう」
「は!?」
「そのかわり、お前が勝てたらお前の言うことを何でも聞いてやろう。勝てたら……な」
うっわ、なんていう悪い顔!とてもヴァンと兄弟とは思えない!
今までやったRPGにこんなイベントなかったし、負けたらミサエナの言うことも聞かないといけないから色々大変に……いやいや、負ける気持ちになってどうする!
どうせ勝たないとならないんだから、賭けに乗っても乗らなくても同じじゃないか!
よし、負けられない要素がまた一つ増えた!
「よし、やってやる!絶対負けないから!」
「ふん、いい度胸だ。今から楽しみだな」
ヴァノは鼻で笑いながらギルテシムのメンバーのとこへ歩いて行った。
うっわ、む・か・つ・く~!!
こんなにイラっとしたのは生まれて初めてだよ!人間時も加えて!
イライラしながら、僕もみんなの前まで歩いて行った。
「コウジ……だ、大丈夫か?」
「僕、負けたくない。賭けとか以前にあんなのに負けない!ヴァン、アレを叩きのめしてもいいよね!?」
「あ、ああ……もちろん構わないが……」
ヴァンだけでなく、エスクリプスのみんなも僕の怒りにタジタジだ。
待ってなよ……その自信たっぷりの顔を自身消失の顔に変えてやるんだから!
「コウジ、やる気になるのはいいが、そんな怒りに任せてたら動きを読まれやすくなって逆効果だぞ。まずは冷静になって落ち着け。やる気に燃えるのは心の中だけで十分だ」
……確かに、スポーツ漫画とかでも怒りに任せたら自滅してるのが多かったっけ。
マスターに言う通り、とにかくまずは落ち着こう。
深呼吸を2、3回程して気持ちを落ち着かせ、熱を心の中に閉じ込めるのをイメージ……。
……よし。
「落ち着いたか?」
「はい、ありがとうございます」
「まぁ、問題は最低でもバルトかヴァンが勝たないとですが……」
たしかに。
でも、さっきヴァノが明らかに絶対に僕と戦うことになるみたいな言い方をしていた。
ということは、ヴァノは1対1の同点で持ち込むことをわかっているのだろうか?
……いや、まさかね。勝負なんてやってみなければわからないし、わかってるとすれば確信となる材料があるということだ。
いったい……どこまでわかってるんだろう?
馬獣人だけあってものすごいスピードではあるが、能力的には完全にジョルガが上なようで、徐々に差が開きつつある。
だが、それでもバルトは諦めずに懸命に走っている。
「ぐうぅ……さすがに速いかぁ。でも、今は単純なスピード勝負じゃなくて指定のモノを先に持っていけば勝てる勝負。絶対勝てないわけじゃない!」
「フフフ、アイツは絶対勝てへん……こっちにはアレ(・・)があるんやからな」
真剣に走っているバルトとは裏腹に、ジョルガは何かを企んでるらしく、悪い顔でニヤニヤとしている。
いったい何を考えているのだろうか?
しかし、レアな野草なだけあって、そう簡単に見つかるはずもなく、発見場所はそう多くない。
いったいなぜ、そんなレアなモノを勝負内容にしたのかが気になるところではある。
二人が向かっている先には、初心者でも登れるような山があり、どうやらそこで探すようだ。
「……まてよ、山より森のほうが野草が多いんじゃないかな?ぶっちゃけ同じとこ探しても見つかるとは限らないし……賭けになるけど、エリート気取りの奴を叩きのめす!」
バルトだけ道を外れ、外れにある森へと向かっていく。
「ん?アイツは森に行くんか?まぁどうでもええわ。ワイはあそこから取ってくるだけやしな」
バルトとジョルガ。それぞれが思い描く勝利はどちらに来るのか?
「バルト、大丈夫かな……」
「一応、以前に薬草関係は教えたことあるので種類とかは大丈夫だと思いますが……」
僕とマスター、シーナはコロシアムの入り口をハラハラしながら見ている中、ギルテシムのメンバーはニヤニヤしながらこっちをチラチラと見ている。
なんだろう、この違和感。
まるで、なにかを企んでるような気がしてならない。
そんな中、ヴァンは兄のヴァノにベタベタとハグされていた。
人間の時はバカップルがよく道でしているのを見かけるけど、全身毛皮である獣人がやってるのを見てると暑っ苦しい。
まぁ、ヴァンは嫌がって引きはがそうとしてるけど。
「ウザいから離れろっつの……!」
「別にいいじゃんかよぉ。普段会えないんだし」
「会いたくねぇからだよ!」
……うん、これも見慣れるしかなさそうだ。
なんというか、ヴァンってシーナに蹴り飛ばされたり兄に重度に好かれたりで……大変だよね。
しかしなんだろう?
今の勝負とは別に、逃げろって感じの警報を感じるんだよな。
『お兄ちゃん!』
突然聞き覚えのある声がした。
ふと足元を見てみると、子フェンリルがこっちを見上げながら尻尾を振っていた。
こうして見ると、ただの小さい子犬だな。
「あれ、どうしたの?」
『えっへへ、街にお兄ちゃんがいなさそうだったから匂いを頼りに来ちゃった』
「あ、そうなんだ……」
スッと抱きあげると、ペロッと顔を舐められた。
本当に子犬のようで可愛いけど、匂いで辿ったって直接言われるとちょっと恥ずかしいんだよね……
あれ、なんか向こうが急に騒ぎ出して……?
「な、な、な、なぜフェンリルがいるんだ!?」
「まだ子供とはいえ、フェンリルは魔獣族の中でもトップの存在っス!それが獣人に懐くなんてありえないっス!さてはお前、獣人じゃないっスね!?」
ギルテシムのアムルスとベアルグがこっちを見て驚きの声を上げている。
うーわー……なんだかめんどくさいな……
確かに元は獣人じゃないけどさぁ……指さして直接言われると地味にショックだわ。
……ちょっと挑発っぽく言ってみてもいいよね?
「うわっ!フェンリルとはいえ、こんな小さな子にまで臆するの?もしかしてマスターとは名ばかりで弱いのかな?」
「な、なんだと!?」
「なら倒しちゃうの?襲ってもないのに、まだ害を及ぼしてないのに?うわ、悪党ー」
「ぐ、ぐぐ……」
ギルテシムは子供に言い返せずにか悔しそうにしていて、マスター達は必死に笑いを堪えていた。
あー、なんだか気持ちいい。尻尾もゆっくりだけど振ってるし。
そう思っていたら子フェンリルが手元から消え、代わりに誰かの体が見えた。
ゆっくりと見上げれば、ヴァノが子フェンリルの首を鷲掴みしていて、さっきとは比べられないほどの圧でこっちを見下ろして、子フェンリルは逃げようと暴れている。
あ、なんという威圧感……これがSランク……
そう思っていたら、ヴァノが子フェンリルを投げ飛ばした。
「な!?」
急いで走り、スライディングしてなんとかキャッチできた。
あ、あぶなぁ……
「大丈夫?」
「う、うん……ビックリしたけど大丈夫だよ」
よかったぁ……
「いきなりなにするの!」
「お前が我々をバカにするからだ。それに、そんな魔物を連れているお前が悪い」
あの、さっきまでと喋り方が違うんですが?
もしかしてこれが普段の喋り方なのだろうか。
「だ、だからっていきなり投げることないでしょ!この子がなにしたっていうの!」
「見ろ、さっき暴れて傷だらけになってしまった。凶暴な証拠だ」
「誰だってあんな持ち方されたら暴れるに決まってるじゃん!じゃあヴァノ……だっけ?もっと大きい奴に首掴まれても暴れないんだ?観念してやられるんだ?天才って聞いたけど、ピンチになったことないからそんなこと言えるんじゃない?」
「なんだと?」
バチバチと睨みあい、火花を散らす僕達を見てヴァンがオロオロとしている。
コイツ……負けられない要素が一つ増えたよ。
絶対に謝らせてやる!子フェンリルに!
「いいだろう。そこまで言うのであれば、一つ、俺と賭けをしないか?」 「賭け?」
「この試合にウチが勝ったら、お前がウチに来るんだったか?なら、俺が勝てたらお前を好きにさせてもらう」
「は!?」
「そのかわり、お前が勝てたらお前の言うことを何でも聞いてやろう。勝てたら……な」
うっわ、なんていう悪い顔!とてもヴァンと兄弟とは思えない!
今までやったRPGにこんなイベントなかったし、負けたらミサエナの言うことも聞かないといけないから色々大変に……いやいや、負ける気持ちになってどうする!
どうせ勝たないとならないんだから、賭けに乗っても乗らなくても同じじゃないか!
よし、負けられない要素がまた一つ増えた!
「よし、やってやる!絶対負けないから!」
「ふん、いい度胸だ。今から楽しみだな」
ヴァノは鼻で笑いながらギルテシムのメンバーのとこへ歩いて行った。
うっわ、む・か・つ・く~!!
こんなにイラっとしたのは生まれて初めてだよ!人間時も加えて!
イライラしながら、僕もみんなの前まで歩いて行った。
「コウジ……だ、大丈夫か?」
「僕、負けたくない。賭けとか以前にあんなのに負けない!ヴァン、アレを叩きのめしてもいいよね!?」
「あ、ああ……もちろん構わないが……」
ヴァンだけでなく、エスクリプスのみんなも僕の怒りにタジタジだ。
待ってなよ……その自信たっぷりの顔を自身消失の顔に変えてやるんだから!
「コウジ、やる気になるのはいいが、そんな怒りに任せてたら動きを読まれやすくなって逆効果だぞ。まずは冷静になって落ち着け。やる気に燃えるのは心の中だけで十分だ」
……確かに、スポーツ漫画とかでも怒りに任せたら自滅してるのが多かったっけ。
マスターに言う通り、とにかくまずは落ち着こう。
深呼吸を2、3回程して気持ちを落ち着かせ、熱を心の中に閉じ込めるのをイメージ……。
……よし。
「落ち着いたか?」
「はい、ありがとうございます」
「まぁ、問題は最低でもバルトかヴァンが勝たないとですが……」
たしかに。
でも、さっきヴァノが明らかに絶対に僕と戦うことになるみたいな言い方をしていた。
ということは、ヴァノは1対1の同点で持ち込むことをわかっているのだろうか?
……いや、まさかね。勝負なんてやってみなければわからないし、わかってるとすれば確信となる材料があるということだ。
いったい……どこまでわかってるんだろう?
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します
湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。
そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。
しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。
そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。
この死亡は神様の手違いによるものだった!?
神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。
せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!!
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
やっと買ったマイホームの半分だけ異世界に転移してしまった
ぽてゆき
ファンタジー
涼坂直樹は可愛い妻と2人の子供のため、頑張って働いた結果ついにマイホームを手に入れた。
しかし、まさかその半分が異世界に転移してしまうとは……。
リビングの窓を開けて外に飛び出せば、そこはもう魔法やダンジョンが存在するファンタジーな異世界。
現代のごくありふれた4人(+猫1匹)家族と、異世界の住人との交流を描いたハートフルアドベンチャー物語!

最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます
わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。
一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します!
大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。
没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。
亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。
さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。
南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。
ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる