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 蒼「ふぅ・・・・・・・・・」




 俺は拓海に"すぐに風呂に入れ"と促され、湯船に浸かっていた。

 


 ・・・・今日は一緒に風呂に入らないのかな・・・・・・




 俺はそんなことを考えて、リラックスするように天井を見上げる。




 俺はこんな甘えたな人間だったのだろうか。

 自分のようで自分じゃないみたいだ。

 特に、拓海と出会ってからの俺は自分でもびっくりするぐらい変わった。

 というか、本当はそういう人間だったのかもしれない。




 拓「おい、着替えここに置いとくから」



 蒼「あっ、うん!ありがとっ」




 拓海は、すりガラス越しに俺にそう言うと、すぐに脱衣所を出て行った。

 俺は、湯船を出ると、体や頭を洗っていく。




 そうだ、今日拓海と・・・ヤる・・・んだよね・・・ちゃんと・・・・洗わないとっ




 それを考えると、体の中が急にカーッと熱くなったような気がした。

 俺は尻に指を這わせると、拓海に昨日されたように尻穴をゆっくり撫でた。

 次第にそれをゆっくりと中に入れていく。



 蒼「あっ・・・・・・」




 俺の穴は昨日 十分に馴らされたせいで、すんなりと指を受け入れた。

 俺はそれを中でゆっくり掻き回した。




 蒼「あっ・・・んっ・・・・」




 シャワーを出しているお陰で、俺のその声は拓海には聞こえない。

 俺は、シャワーのお湯を穴に当てると、更に指を2本に増やす。それを掻き回し、掻き出しを繰り返した。

 そして、肉壁を擦り洗うように指を掻き回すと、一際いい所に指が当たる。

 


 蒼「あっ・・・・あっ・・」




 俺は 快感を求めるようにそこを何度か擦ると、強すぎる快感に立っていられなくなってそのまましゃがみ込んだ。




 拓「蒼、大丈夫か?」



 蒼「えっ?!あ、だ、大丈夫っ!!」



 拓「なかなか戻ってこないから」




 すりガラス越しに拓海は俺に話しかけてくる。

 拓海は、すりガラスに手を付いて、今にも開けそうだった。




 蒼「い、いま上がるから!!」



 拓「そうか」




 拓海はそう言うと、また脱衣所から出て行った。



 俺のモノは若干勃ち上がっていて、穴から指を抜くと、それはピクっと反応した。

 浴室を出ると、拓海が用意してくれた着替えを手に取る。




 ・・・・大丈夫、そんなに目立たないよね・・・




 服を着ると、若干勃ち上がった俺のモノは、通常より少し膨らみがあるぐらいで、そんなに目立ってはいなかった。

 俺はタオルを手に取るとそれで髪を拭きながら脱衣所を出た。




 蒼「んーいい匂い~」




 その匂いを嗅ぐと、お腹が減っているように、グーっと鳴った。




 拓「上がったか」




 ちょうど夕飯を作り終わった拓海は、エプロンを外しながらそう言った。




 蒼「今日はハンバーグですかっ?」




 俺は、その漂っている匂いで夕飯を当てようと拓海に話しかける。




 拓「夕飯の前に 髪乾かさないと風邪引くぞ」




 拓海はそう言うと ソファーに座って、"こっちにおいで"と言いながらソファーをポンポンと叩く。

 俺は 拓海に呼ばれると、素直に応じた。




 拓「まったく、手の掛かる恋人だな」




 拓海はさらっとそんな言葉を言うと、俺を引き寄せてソファーに座らせた。




 蒼「・・・恋人?・・・俺、恋人なの?」



 拓「なんだ今更、恋人じゃなきゃ何なんだ?」



 蒼「だ、だって・・・付き合おうって言われてないからっ・・・・」



 拓「お前は女みたいなこと言うんだな」




 拓海は俺の発言に クスクスと笑うと そう言った。




 蒼「だ、大事なことですよ!!」



 拓「はい、はい。分かった、分かった。しょうがないな」




 俺は拓海の膝を軽く叩くようにそう言うと、 拓海はまたクスクスっと笑い、俺のその両手を握った。

 拓海は俺の手を取ると、片手だけ口元へ持っていき、その手の甲に優しく口付けを落とす。




 拓「蒼、愛してる。俺の恋人になってくれ」



 蒼「っ・・・・・もちろんっ・・・こんな俺でよければっ」




 俺はそう言うと、嬉しさから涙が流れた。




 拓「また泣いてる。本当に俺の恋人は泣き虫だな」




 拓海はそう言うと、俺の涙を指の腹で拭った。




 蒼「だって、嬉しいからっ」




 俺の言葉に 拓海は微笑むと、ゆっくりと俺に口づけをした。

 それはすごく優しくて、蕩けるようなキスだった。

 拓海は俺から唇を離すと、俺のタオルを手に取る。




 拓「ほら、乾かすぞ」



 拓海は少しニコっと笑って俺にそう言うと、ドライヤーとタオルで俺の髪を乾かし始めた。

 俺はその気持ち良さに目を瞑って、拓海に身を任せた。





 それから俺たちは夕飯を食べ終えて、拓海は風呂に入っていた。

 すべて満たされた俺は、ソファーに横になってテレビを見ている。

 俺は次第に うとうとし始めて、そのまま夢に吸いこまれるように寝てしまった。




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