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しおりを挟む有「もうお前を振り回さないから安心しろよ。」
有馬は俺に微笑むようにそう言うと、荷物を持ってドアのある方へ歩いて行った。
っ・・・・・イラつく・・・・・・
蒼「部長は・・・・俺の事、落すって言ったじゃないですか・・・」
俺に背を向けて歩き出す有馬に、俺は絞り出すように声を発した。
俺が話しかけると有馬は少し驚いたように歩みを止めたが、何も言わずまた歩き出した。
蒼「あんなこと・・・・しといて・・・・今さら忘れろですか?!ふざけるのも大概にしてくださいよ!!!散々俺を振り回しといて!!」
俺は 思うように行かないその自分の思いにイライラし、ついには有馬に心にもない言葉を投げかけてしまった。
有「は?」
有馬は俺の言葉にイラついたような表情を浮かべてこっちを振り返った。
蒼「部長は、何でいつも自分勝手なんですか!人の気も知らないで!!何でいつも・・・何で・・・いつもっ・・・そうなんだよっ・・・」
俺は気付かないうちに、涙を流していた。
俺の顔を見た有馬は、一瞬驚いたような顔をしたが、また元の愛想のない顔に戻る。
有「もうお前に飽きたんだよ」
蒼「あ・・きた?・・・・・」
有「そ、だからこれで終わりだ。」
・・・・そう・・・・か・・・・やっぱり・・・・俺は・・・・・遊ばれていたんだっ・・・
有馬は俺に何事もなくまた背を向けると、部屋から出て行った。
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