35 / 72
34
しおりを挟む「大変申し訳ございません・・・こちらの手違いでお部屋が一つしか・・・・・本当に、本当に申し訳ございません・・・」
俺と悪魔は今日泊まるホテルに来ていた。
俺たちの目の前に居るのは、このホテルのコンシェルジュ(女性)だった。
ホテル側の手違いで、二つ部屋が取れてなかったらしい。
え・・・ちょっと待てよ・・・・・じゃあ俺と悪魔が一緒の部屋に・・・・・・・・あああああああああああああああ!
有「構いませんよ。その代わりに・・・」
そう言うと、悪魔はそのコンシェルジュと耳打ちを始めた。
そのコンシェルジュは悪魔の耳打ちを受けるなり、見る見る顔が赤くなっていく。
なんだよ!なんで口説いてんだよ!
って・・・別に俺が怒る事もないじゃんか・・・・
悪魔はコンシェルジュと話を終えると、俺に行くぞと言って先に歩き始めた。
俺は荷物を持つと、悪魔に駆け足で付いて行った。
蒼「うわぁ・・・・・・・・」
部屋の中に入るなり、俺は思わずビックリした。
なんじゃこのスイートルームはwwwwwww
ホテル側の手違いとはいえ、逆にこっちの方が申し訳ない気持ちになる。
悪魔が言うには、部屋が一つ取れなかった代わりに、ホテル側が"スイートルームにさせてください"との事だったらしい。
良かったのか・・・悪かったのか・・・・・・・いや、いや!悪いだろ!!!悪魔と一緒の部屋だぞ!!また変なことされたら・・・・・・いや、それは考えないことにしよう・・・
でも凄いなぁー!綺麗だー!
こんな景色見たときない・・・・さすがスイートルームだけある!!
夕焼けがかったこのスイートルームからの景色は、本当に最高だった。これなら夜景も凄く綺麗なんだろうと俺は胸を膨らませた。
有「ほら、置いてくぞ」
蒼「えっ?!あっ、ま、待ってくださいっ!」
窓からの景色を楽しんでいた俺に悪魔はそう言うと、スタスタと部屋から出て行ってしまった。俺は悪魔を追いかけるように付いていくと、悪魔はホテルの中にあるレストランに入っていった。
げっ・・・・・これまた高そうな・・・・・・
ウェイターは悪魔に"こちらです"と言って案内をすると、俺たちは景色の見える席に案内された。
・・・・こんな店来たときないから緊張する・・・・・シャンデリアとか生で初めて見た・・・・・
有「お前、こういうところ初めてか?」
蒼「はい・・・・ってかここ高いですよ・・・・部長っ・・・俺そんなにお金もってないですよっ・・・」
俺はウェイターに渡されたメニュー表を見ると、値段の高さに驚いて、そっとそれを閉じた。
まさか出張でこんな洒落た店に来るなんて思ってなかった俺は、必要最低限のお金しか持ってきていない。
有「これもホテル側のサービスらしい」
えぇ?!たかが部屋一つ取れなかっただけで?!これもサービス?!
スイートルームに、こんなに高い晩飯に・・・・このホテルの経営大丈夫か・・・?
0
お気に入りに追加
92
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ずっと女の子になりたかった 男の娘の私
ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。
ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。
そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる