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19、ギンギョルズの刀帯と、鉄の手袋ヤールングレイプル
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トールさんは騎士だ。
あの、きつい美人のロキという騎士と一緒に居るのをよく見かける。
どんな人なんだろうなぁ?
しかし、みんな男性なのに綺麗だよなぁ。
あの、熊さんだって、おヒゲがなければ、『美しき男神』だもんな!
見たい。ヘイムダルさんの素顔。
アイスクリームに蜜酒をドバドバかけて食べさせたら見れる?
おヒゲ剃ってって、お願いしてみようか?
「あ!トールさんだ。よかった、一人でいる。トールさん! ちょっと待って下さい!」
トールさんデカイ。
まあ、ミーミルさんよりは、小さい? 小さいんだけどね?!
やっぱりオレから見ると、巨人だよ!
「リック、なんだ? 私は手を火傷しているので、これから治療に帰るのだが、私の館ビルスキルニルに来るか?」
「あ、ごめんなさい! 火傷の治療が先です! お屋敷にお邪魔します!」
トールさんのお屋敷がある、スルーズヴァンガルは、ログ湖で有名な場所だ。
オレはトールさんのヤギ、タングリスニとタングニョーストが引く戦車に乗せて貰っている。
あー、ヤギさん達や? もの凄く恐いんですけど?!
轟音、爆音を轟かせ、疾走する戦車。
どこの暴走族ですか?!
見ると、皆さん避けていますからね?! 当然ですけど!
「リック、大丈夫かい? 私の館ビルスキルニルに着いたぞ?」
なんだこのヤバイお屋敷は?!
《ビルスキルニル》稲妻の館。
《狼の男神》トールの住家。
雷の神にして《最強の戦神》……。
トールさんあなたもですか?
「こっちだリック、早く来い」
「うわ! トールさん、その手で戦車を操縦してたんですか?!」
「火傷は鎚をふるう右手だけだ。手袋でもあれば良いのだが、私の鎚、ミニョルニルは真っ赤に焼けておるので、手袋がすぐに焼き消えてしまうのだ」
器用にも、左手でクルクルと包帯を巻いていくトールさん。
その熟れた手つきにこの火傷が日常茶飯事の事だとオレは気が付いた。
あれ? そういえば、鉄のデカイ手袋が、フギンの《貢ぎ物》の中にあったはず。
アレ、鉄だし、デカイし、使えねえって思って、オーディン様に見て貰ってなかったけど、トールさんが使えるんじゃないかな?
オレは背負っていたリュックサックを足元に置いて、中から鉄の手袋を出した。
……。オレのバカ。
《ヤールングレイプル》って『名前付き』で出て来た。
コレ、きっとアレだよな?
「お! リック?! その手袋は、鉄製か?! ソレがあれば、火傷などせんで鎚が揮えるぞ! どれどれ……。オオオオオオオオ! コレ、は凄くイイ~!!!!!!」
あああ~! やっぱりぃ~! コレ、トールさんの手袋じゃん!
オレがもっと早くオーディン様に聞いていれば、トールさんは毎回こんな酷い火傷なんてしなくて済んだんじゃないか?!
そうだ! あああ~! 火傷~!
「トールさん! 火傷、してるから、手袋を外して下さい! 痛いですよね?!」
「ん? まあ、手袋をしていようが、外そうが、痛みは変わらんだろう?」
?! いや、痛いですよね?! 相当痛いはずですよね?! だって火傷は温めると痛みが増すのだ。
あああ~! オレ痛いのダメなんだよ! 自分のも、他人のも!
それに、トールさんの火傷ってオレがもっと早く気が付いていればしなかった怪我なんだよ~!
「あの、トールさん。あなたの手が入るサイズの器を貸して下さい」
「おお? いいぞ? ほら、コレで良いか?」
「じゃあ、包帯を外して待っていて下さい。火傷の治療をします。まずは、手を洗いますから、汲んで来ます」
「お? ああ、分かった。リックに頼もうか」
綺麗に洗って誰も見ていない所でオレは用を器に足した。
オレのアレ。《万能の治療薬》一応器に入れて『鑑定』する。
だよなぁ~。《治る》ってさ。
「お待たせしました。トールさん。ここに手を入れて下さい」
「ん? オオオオ! リック?! コレ、コレは《聖水》ではないか?!」
心が痛む。
《聖水》なんだろうか。
オレの《小水》は。
何のダジャレだ?!
だが、まあ、火傷が治ったみたいなんでいいか。
「「バアアア~アアッ!」」 ドガッ! ガッ、ガシャ!
え? ヤギさん達?!
アアッ! オレのしょんべんを!
トールさんの手がまだ入ってる器に顔と足を突っ込んで、飲んでるぅ~!
ですよね~?!
《味究極の至高》だったよね~?!
複雑である。
「お? お? どうした?! タングリスニ?! え? こら、タングニョースト?!」
ああ、なるよね~。トールさんごめんなさい。
ヤギ達の気が済むまで、嘗め回されて下さい。
あ、こっち見た。
だが、オレのしょんべんは全て出し切った。
ヤギに向かってオレはフルフルと頭を振って『もうありません』と訴えておいた。
「お? こら、お? おわあああ~?! ギョヘェ~!」
さすが、暴走ヤギ。トールさんが昇天しました。
デカイ人は、ナニもデカかった。
オレは何も見なかった。
知らん。知らん。知らん。
「あの、トールさん、あと、コレ、オーディン様から言われて待って来ました」
大量の精液を絞り取られて仰向けで倒れているトールさんのボロンしている、御立派様なご子息様にそっとかけておきますよ。
《神力が二倍になる》刀帯だそうですからね。
《ギンギョルズ》トールさんの刀、とりあえず、帯締めておきますよ?
「あの、ヤギさん達? 神力が二倍になるんだけど、ゼロを二倍してもゼロだからね?」
「「バアーア!」」
「良いお返事ですね。モフモフしましょうか?」
「「バアァァ~ン」」
気持ち良さそうで、何よりです。
あれ?
トールさん!
……。
いびきかいて、おやすみです。
ヤギ達も満腹で、満足そう。
お前達、仰向けで寝てイイのか?
果して、オレは今日、帰れるのだろうか?
あの、きつい美人のロキという騎士と一緒に居るのをよく見かける。
どんな人なんだろうなぁ?
しかし、みんな男性なのに綺麗だよなぁ。
あの、熊さんだって、おヒゲがなければ、『美しき男神』だもんな!
見たい。ヘイムダルさんの素顔。
アイスクリームに蜜酒をドバドバかけて食べさせたら見れる?
おヒゲ剃ってって、お願いしてみようか?
「あ!トールさんだ。よかった、一人でいる。トールさん! ちょっと待って下さい!」
トールさんデカイ。
まあ、ミーミルさんよりは、小さい? 小さいんだけどね?!
やっぱりオレから見ると、巨人だよ!
「リック、なんだ? 私は手を火傷しているので、これから治療に帰るのだが、私の館ビルスキルニルに来るか?」
「あ、ごめんなさい! 火傷の治療が先です! お屋敷にお邪魔します!」
トールさんのお屋敷がある、スルーズヴァンガルは、ログ湖で有名な場所だ。
オレはトールさんのヤギ、タングリスニとタングニョーストが引く戦車に乗せて貰っている。
あー、ヤギさん達や? もの凄く恐いんですけど?!
轟音、爆音を轟かせ、疾走する戦車。
どこの暴走族ですか?!
見ると、皆さん避けていますからね?! 当然ですけど!
「リック、大丈夫かい? 私の館ビルスキルニルに着いたぞ?」
なんだこのヤバイお屋敷は?!
《ビルスキルニル》稲妻の館。
《狼の男神》トールの住家。
雷の神にして《最強の戦神》……。
トールさんあなたもですか?
「こっちだリック、早く来い」
「うわ! トールさん、その手で戦車を操縦してたんですか?!」
「火傷は鎚をふるう右手だけだ。手袋でもあれば良いのだが、私の鎚、ミニョルニルは真っ赤に焼けておるので、手袋がすぐに焼き消えてしまうのだ」
器用にも、左手でクルクルと包帯を巻いていくトールさん。
その熟れた手つきにこの火傷が日常茶飯事の事だとオレは気が付いた。
あれ? そういえば、鉄のデカイ手袋が、フギンの《貢ぎ物》の中にあったはず。
アレ、鉄だし、デカイし、使えねえって思って、オーディン様に見て貰ってなかったけど、トールさんが使えるんじゃないかな?
オレは背負っていたリュックサックを足元に置いて、中から鉄の手袋を出した。
……。オレのバカ。
《ヤールングレイプル》って『名前付き』で出て来た。
コレ、きっとアレだよな?
「お! リック?! その手袋は、鉄製か?! ソレがあれば、火傷などせんで鎚が揮えるぞ! どれどれ……。オオオオオオオオ! コレ、は凄くイイ~!!!!!!」
あああ~! やっぱりぃ~! コレ、トールさんの手袋じゃん!
オレがもっと早くオーディン様に聞いていれば、トールさんは毎回こんな酷い火傷なんてしなくて済んだんじゃないか?!
そうだ! あああ~! 火傷~!
「トールさん! 火傷、してるから、手袋を外して下さい! 痛いですよね?!」
「ん? まあ、手袋をしていようが、外そうが、痛みは変わらんだろう?」
?! いや、痛いですよね?! 相当痛いはずですよね?! だって火傷は温めると痛みが増すのだ。
あああ~! オレ痛いのダメなんだよ! 自分のも、他人のも!
それに、トールさんの火傷ってオレがもっと早く気が付いていればしなかった怪我なんだよ~!
「あの、トールさん。あなたの手が入るサイズの器を貸して下さい」
「おお? いいぞ? ほら、コレで良いか?」
「じゃあ、包帯を外して待っていて下さい。火傷の治療をします。まずは、手を洗いますから、汲んで来ます」
「お? ああ、分かった。リックに頼もうか」
綺麗に洗って誰も見ていない所でオレは用を器に足した。
オレのアレ。《万能の治療薬》一応器に入れて『鑑定』する。
だよなぁ~。《治る》ってさ。
「お待たせしました。トールさん。ここに手を入れて下さい」
「ん? オオオオ! リック?! コレ、コレは《聖水》ではないか?!」
心が痛む。
《聖水》なんだろうか。
オレの《小水》は。
何のダジャレだ?!
だが、まあ、火傷が治ったみたいなんでいいか。
「「バアアア~アアッ!」」 ドガッ! ガッ、ガシャ!
え? ヤギさん達?!
アアッ! オレのしょんべんを!
トールさんの手がまだ入ってる器に顔と足を突っ込んで、飲んでるぅ~!
ですよね~?!
《味究極の至高》だったよね~?!
複雑である。
「お? お? どうした?! タングリスニ?! え? こら、タングニョースト?!」
ああ、なるよね~。トールさんごめんなさい。
ヤギ達の気が済むまで、嘗め回されて下さい。
あ、こっち見た。
だが、オレのしょんべんは全て出し切った。
ヤギに向かってオレはフルフルと頭を振って『もうありません』と訴えておいた。
「お? こら、お? おわあああ~?! ギョヘェ~!」
さすが、暴走ヤギ。トールさんが昇天しました。
デカイ人は、ナニもデカかった。
オレは何も見なかった。
知らん。知らん。知らん。
「あの、トールさん、あと、コレ、オーディン様から言われて待って来ました」
大量の精液を絞り取られて仰向けで倒れているトールさんのボロンしている、御立派様なご子息様にそっとかけておきますよ。
《神力が二倍になる》刀帯だそうですからね。
《ギンギョルズ》トールさんの刀、とりあえず、帯締めておきますよ?
「あの、ヤギさん達? 神力が二倍になるんだけど、ゼロを二倍してもゼロだからね?」
「「バアーア!」」
「良いお返事ですね。モフモフしましょうか?」
「「バアァァ~ン」」
気持ち良さそうで、何よりです。
あれ?
トールさん!
……。
いびきかいて、おやすみです。
ヤギ達も満腹で、満足そう。
お前達、仰向けで寝てイイのか?
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