君、愛し 恋し

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君、愛し 恋し 淵

一葉のお兄ちゃんは最近?!

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「「お兄ちゃんと一緒だから大丈夫なのよ!」」
 初めて出会った会津さん家の双子、裕之君と直之に私達はお腹を抱えられて連れて行かれそうになった。
 お兄ちゃんだけじゃ二人を守れ無いって言われて言い返したら、抱っこで拉致の強行手段に出られたのよね。

 あ、柚ちゃんにお尻ペンペンされてる。
「ねぇ二葉ちゃん、花びらをどうするのかしら?」
「回転させるんだから、回して飛ばすんじゃないかなぁ?」
 あ、お二階に行くのね?
 悲鳴が聞こえてるんだけど、何であの二人っていつも喜んでる声に聞こえるんだろ?
「ねぇ一葉ちゃん、アレ絶対に楽しい時の声だよね?」
「うん二葉ちゃん、奇声だけどそうだと思う」
 あれ? パパとお兄ちゃんが微妙な雰囲気になったけど違うの?

「お兄ちゃん、キスしたことってあるの?」
 最近、お兄ちゃんから香水の匂いがするの。お家と違うボディーソープの香りもよくしてるよね?
「どうしたの? 一葉? お兄ちゃんにキスして欲しいのか?」
「ええ~! 一葉ちゃんだけずるい! 二葉も、二葉もして欲しいの!」
 お兄ちゃんは何時も優しくてカッコイイんだけど、この頃なんか色っぽくなったような気がするの。
 おやすみのキスをしてくれたけど、何時もの優しいキスだった?
 柚ちゃんや、パパからもおやすみのキスはして貰っている。
 でもなんか違うの! 
 この前会津さん家の裕君がしたのは、なんか『ぶちゅ』って感じで凄くいやらしかったの。
 お兄ちゃんのはちょっとだけど、なんか色っぽく感じたの……。
「ねぇ一葉ちゃん、この前直君にキスされたんだけど、お兄ちゃんの方が気持ちイイよね?」
「二葉ちゃん柚ちゃんが聞いてるよ!」
 あ、直君だけかわいそう……。
「裕君も下手くそだったよ?」
 これでイイのだ!
「一葉ちゃん……。鬼だね?」
「そんなことより、お兄ちゃんのキス! 今までとちょっと違うよね?」
「うん! 柚ちゃんよりフワッとするの!」
「うん! フワッとする! そんな感じ!」
 あれ? お兄ちゃんお顔が赤いけど?
「一葉と二葉はもうキスしてあげない」
「「ええ~!」」

「あ! お兄ちゃんがよその人とキスしてる!」
 え?! 座り込んじゃた? え? お兄ちゃん一人で行っちゃう?
 あれ? 女の人だよね? お姉さん、道端で座り込んじゃダメだよ?
「一葉ちゃん……。お兄ちゃんのお顔みた?」
「ううん、見えなかった。お顔がどうしたの二葉ちゃん?」
「なんか恐い感じで知らない男の人みたいだったの」
「ええ~? お兄ちゃん何時も優しいよ? でもさっきの人絶対お兄ちゃんだったよ! 二葉ちゃんの見間違いだよ!」

「ねえ裕君、お兄ちゃんって彼女いるの?」
「ああ、彼女はいないけど、ストーカーはいるっぽいよな」
「アレ、ストーカーだったんだ? 裕之どうしよう! 彼女って言われて色々教えちゃた」
「直之は何時も迂闊だよね、でもきっと大丈夫だよ? だって正一君だもん」
「裕君どうしてお兄ちゃんだと大丈夫なの?」
「ふふふ。どうしてだろうね?」
 分かんない! でも裕君の笑顔が何か嫌な感じ。
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