おぴちょん様

時は昭和後期から平成の前半、舞台は北関東の架空の町「岩原」と東京都内。岩原の土建屋のボンボンでお人好しの西田は呪われた運命に弄ばれ、ヤクザの組長の娘と結婚し、苦渋の２０代を過ごして人が変わってしまった。組を受け継ぐと悪辣な事業を行い、さらにもう一つの暴力団を乗っ取ると金と艶にまみれた生活を送るようになった。美少年に魅入られ強姦し、ゲイセックスにもはまり込む。西田は美少年の不思議な治癒能力に目をつけ新宗教を起こして教祖に納まり、法外なお布施を取って荒稼ぎする。その金で東京都内に幾つもの風俗店をオープンさせ、妻と手下の暴力団員に経営させ、美女、ゲイ、ニューハーフとのセックスに溺れて、殺人にまで手を染める。やがて西田は妾の一人に殺害されるが、巨額の集金マシーンの教団とセックスまみれの悪縁は、残された者たちに引き継がれ、果てしない悲劇と殺人を巻き起こしていく。