96 / 230
7.二人の部屋
90.真夏の総括部長
しおりを挟む
アサイチでメシ食った丹生田が合宿に行くのを見送って現場復帰!
一日遊んで(しかも丹生田と!)元気いっぱいになってるわけで!
そんで今日からの俺は、一昨日までとちょい違うぜ!
ちゃんとテーマ持って動く!
部長としてちゃんと指示出す!
心配とかされてたまるか!
見てろよ浜村、ついて行きますと言わせてやるぜ!
つっても、みんなの都合でスケジュール組むのは大熊さんと仙波が帰省する前に全部やってたから、とりあえず誰より早く総括部屋に入って、変更とか無いか確認した。そんで今日のメンツ表睨んで配置を考える。
作業箇所をピックアップして、巡回役とか連絡役とか弁当受け取りは、とか昼の休みの順番とか、キャラ考えて向いてる作業にあててく。コレは毎朝やってたから楽勝。
八時半頃、部室にメンバーが揃った。
おもむろに立ち上がり、毎朝してたみたいに指示出そうとしたら田口が「みんな集まれー」とか言って、したらみんな、ざざっと俺の前に並んだ。浜村と三島もいて、真面目な顔してこっち見てる。
ええっ!? なにコレ、こんなんやってなかったよな?
「おはようございます!」
一斉に挨拶され
「お……おはようっす」
ちょいキョドって返すと、池町がくち開いた。
「とにかく作業の邪魔しない! 危険なとこに入らない! 俺らが怪我したり現場壊したりしたら本末転倒だから、コレは厳重に守って下さい。声かけてみんなの調子見るのも忘れずに。いいですか?」
「はーい」
「うーす」
「はい」
「了解~」
とか、声が返ると、生真面目な顔をこっちに向ける。
「藤枝さんからなんか無いスか」
なぜか緊張気味の顔だ。思わずニカッと肩叩いた。
「どした、リラックスしろよ」
そのまんまみんなに顔向ける。
「つか池町が言った通り、みんな怪我だけはすんなよー。そんで暑いし脱水とか気をつけてあげて。作業してるひとの体調とかも見てやって。ヤバそうだったら引きずってでも和室に連行なー」
「はあい」
「了解っす」
「大丈夫っす」
バラバラ返事が返る。
ちなみにいっちゃん最初に和室だけエアコンつけたのだ。ソコには交代で医学部が待機してくれてる。
今日は三十一歳の大原さん。この夏は帰省しないで率先して和室待機役を買って出てくれてる、めちゃ頼りになるひと。
とか思ってる間に、池町が仕事割り振りとかチャッチャと指示出し、最後に「これでいいっスか」と聞いてきた。
「ああ、うん。完璧じゃね?」
言うとニッと笑って「うす」ちょい頭下げる。
つか俺が考えたのと、ほぼほぼ同じだったんで文句のつけようが無い。今日のメンツの得意分野、ちゃんと分かってる。
「じゃ、始めようか。俺は全体見て回りながら連絡役やるけど、緊急のときは部長ここにいるから直接報告!」
「うっす!」
「はい」
「はあい」
とか言いつつ出て行く背中を見送ってたら
「藤枝さんはここに詰めてて下さい。こっから出るときは俺に連絡下さいね、俺が代わりに来るまで出ないで下さいよ。イイっすね?」
なんて池町に指示されてしまった。
ポカンとしちまったら、池町がちょい心配そうな顔になったんで、イカンイカンと自分を取り戻し、
「オッケ」
ニカッと笑って言ってやると、「うす!」超イイ笑顔になって「行ってきます!」と出てった。
なんだかなあ。張り切ってたのに出鼻くじかれた感じ。
ため息ついてたら、「あいつ張り切ってんですよ」と田口がこそっと言った。
「昨日、藤枝さん休むって分かってたじゃないですか。風聯会関連は藤枝さん呼び出すしかなかったんだけど、それは無かったし、それもホッとしたみたいですけど」
「ああ、二度目の人しか来ないって分かってたからな」
「昨日も朝に指示出したんですけど、夜のうちに考えてたらしくて、うまく回ったんで、ホッとしてんです」
はあそうですか。ちょいガッカリだ。
なんだよ、せっかくやろうと思ったのにな。池町できてんじゃん。俺いなくてもイイっぽいじゃん。
「昨日は俺がここに詰める役でした。何度も『これでいいと思うか』なんて聞いてきて、『なんか無かったか』とかしょっちゅう顔出して、うざ……一昨日までの藤枝さんと一緒でした」
微笑みつつの田口を、半目で見返す。あ~そう、ウザいって思ってんだ、とか思ってハッと気づく。俺と同じってことは!
「え! それじゃ池町がぶっ倒れちまうかもじゃん!」
「ですね。でもあいつ部長じゃ無いし、代わりは居ますから」
心理学部のイケメンは、フフッと笑った。
「藤枝さんの代わりはいないんですから、仙波先輩が戻るまで、藤枝さんはいつも通り、ニコニコしててくれれば」
つか仙波には『先輩』つけるんだ~、とか思う。
「それって俺はいなくてもイイって事なんじゃね?」
「そんなわけないじゃないですか」
ちょいふて気味に言ったら、余裕の笑みを返された。
「風聯会とのつきあい、藤枝さん以上にうまくやれる人いないでしょ? それに今年から総括が活発になって、重要なんだって寮全体が認識改めたって聞きました。俺だって藤枝さんが引っ張ってくれたから総括に来たんですよ? 適性があるって言われて嬉しかったし、面白そうだって思えたし」
田口は笑み湛えたままそう言った。
上げてくれてんだよなあ、とは思うけど、なんとなく釈然としない。つかみ所無い笑みがなんか不気味だ。ちょい姉崎と似た雰囲気あるんだよなあ、なんて思ったり。
「余裕でここに居て下さい。いざ風聯会に連絡、となったら全面的に頼ります」
「…………分かったけど。なんかおまえ要らない宣告された感じで納得いかねえ」
「だからそうじゃないって言ってるじゃないですか」
ニッコリ笑うイケメンを眇めた目で見る。
「その顔、なんかうさんくさいぞおまえ」
「やめてくださいよ~」
ハハッと声上げて笑いつつ、田口はちょい明るい色の髪を弄る。朝っぱらから、しかも寮内なのに、ワックス使って完璧にスタイリングされてる。
「まあ確かに、藤枝さんみたいな素直な性格では無いですけどね」
「……馬鹿にされてるような気がすんだけど」
「被害妄想ですって」
ふっと笑って「じゃあ、ここに居て下さいね」念押しみたいに言って出てく田口を呆けた感じで見送って、部長のデスクに座る。1階は既にエアコン設置済みなので、ここは涼しい。長く居るのも別に苦痛じゃねえけど、んでもただここにいろって─────
「まあいっか。確認することもあるし」
なんて言いつつ、PC画面に注目する。そうだよ、やることはあるんだ、ここでだって。
つってもそんなのすぐ終わるわけで。
あとはただここに居りゃ良んだろ? なんだよ簡単じゃん、楽じゃん。
……なのにコレが意外と難しい。だって自分で動きたくてうずうずしちまうって!
「うあぁぁぁ~」
とか唸ってハッとする。
同じくヒマしてるひとがいるわけで! そこんとこ同志ってコトで話聞いて欲しいし!
つって施設部の部屋に突進した。
しかし
「大田原さん、ここの配管が通りません」
「ああ? そんなの穴広げりゃいいだろ」
「どうやれば良いんすか」
「3階に広瀬いるからやり方聞け」
「分かりました!」
返事と同時に出て行く奴と入れ替わりに新たな一人が入ってきて「済みません!」怒鳴る。
「煖房のダクトにヒビが!」
「ガムテでも張っとけ! 倉庫にメタルテープあるから持ってけよ」
「了解っす!」
施設部長はひどく忙しそうだった。
ああ~、こりゃ参考になんねえや、と施設部の前でがっかりしてたら、廊下の向こうから「藤枝さん!」池町の怒鳴り声が聞こえてきた。
「なにやってるんスか! 部屋空けるときは連絡くれって言ったじゃ無いスか!」
有無を言わせず総括部屋に引っ張り込まれる。
「施設部との連携は俺がやりますから」
「あ~、じゃなくて、部長の心得的なことを聞いてみようかなと」
ヘヘヘと愛想笑いしつつ言うと、池町はじっと睨んでくる。
「俺が大田原さんみてーにどっしりしてたら、お前らも安心だろ?」
ニカッと言うと、池町は、ふう、と息を吐いた。
「分かりました。じゃあ部長は施設部に居るってみんなに知らせときます。でも風聯会から連絡来たら、ダッシュで部室に戻って下さいよ」
「オッケ、分かった」
許可を得られたので再び施設部に行く。
さっきの嵐みたいなのは落ち着いたらしく、大田原さんはPC画面睨みつつ部長のデスクに居た。
一日遊んで(しかも丹生田と!)元気いっぱいになってるわけで!
そんで今日からの俺は、一昨日までとちょい違うぜ!
ちゃんとテーマ持って動く!
部長としてちゃんと指示出す!
心配とかされてたまるか!
見てろよ浜村、ついて行きますと言わせてやるぜ!
つっても、みんなの都合でスケジュール組むのは大熊さんと仙波が帰省する前に全部やってたから、とりあえず誰より早く総括部屋に入って、変更とか無いか確認した。そんで今日のメンツ表睨んで配置を考える。
作業箇所をピックアップして、巡回役とか連絡役とか弁当受け取りは、とか昼の休みの順番とか、キャラ考えて向いてる作業にあててく。コレは毎朝やってたから楽勝。
八時半頃、部室にメンバーが揃った。
おもむろに立ち上がり、毎朝してたみたいに指示出そうとしたら田口が「みんな集まれー」とか言って、したらみんな、ざざっと俺の前に並んだ。浜村と三島もいて、真面目な顔してこっち見てる。
ええっ!? なにコレ、こんなんやってなかったよな?
「おはようございます!」
一斉に挨拶され
「お……おはようっす」
ちょいキョドって返すと、池町がくち開いた。
「とにかく作業の邪魔しない! 危険なとこに入らない! 俺らが怪我したり現場壊したりしたら本末転倒だから、コレは厳重に守って下さい。声かけてみんなの調子見るのも忘れずに。いいですか?」
「はーい」
「うーす」
「はい」
「了解~」
とか、声が返ると、生真面目な顔をこっちに向ける。
「藤枝さんからなんか無いスか」
なぜか緊張気味の顔だ。思わずニカッと肩叩いた。
「どした、リラックスしろよ」
そのまんまみんなに顔向ける。
「つか池町が言った通り、みんな怪我だけはすんなよー。そんで暑いし脱水とか気をつけてあげて。作業してるひとの体調とかも見てやって。ヤバそうだったら引きずってでも和室に連行なー」
「はあい」
「了解っす」
「大丈夫っす」
バラバラ返事が返る。
ちなみにいっちゃん最初に和室だけエアコンつけたのだ。ソコには交代で医学部が待機してくれてる。
今日は三十一歳の大原さん。この夏は帰省しないで率先して和室待機役を買って出てくれてる、めちゃ頼りになるひと。
とか思ってる間に、池町が仕事割り振りとかチャッチャと指示出し、最後に「これでいいっスか」と聞いてきた。
「ああ、うん。完璧じゃね?」
言うとニッと笑って「うす」ちょい頭下げる。
つか俺が考えたのと、ほぼほぼ同じだったんで文句のつけようが無い。今日のメンツの得意分野、ちゃんと分かってる。
「じゃ、始めようか。俺は全体見て回りながら連絡役やるけど、緊急のときは部長ここにいるから直接報告!」
「うっす!」
「はい」
「はあい」
とか言いつつ出て行く背中を見送ってたら
「藤枝さんはここに詰めてて下さい。こっから出るときは俺に連絡下さいね、俺が代わりに来るまで出ないで下さいよ。イイっすね?」
なんて池町に指示されてしまった。
ポカンとしちまったら、池町がちょい心配そうな顔になったんで、イカンイカンと自分を取り戻し、
「オッケ」
ニカッと笑って言ってやると、「うす!」超イイ笑顔になって「行ってきます!」と出てった。
なんだかなあ。張り切ってたのに出鼻くじかれた感じ。
ため息ついてたら、「あいつ張り切ってんですよ」と田口がこそっと言った。
「昨日、藤枝さん休むって分かってたじゃないですか。風聯会関連は藤枝さん呼び出すしかなかったんだけど、それは無かったし、それもホッとしたみたいですけど」
「ああ、二度目の人しか来ないって分かってたからな」
「昨日も朝に指示出したんですけど、夜のうちに考えてたらしくて、うまく回ったんで、ホッとしてんです」
はあそうですか。ちょいガッカリだ。
なんだよ、せっかくやろうと思ったのにな。池町できてんじゃん。俺いなくてもイイっぽいじゃん。
「昨日は俺がここに詰める役でした。何度も『これでいいと思うか』なんて聞いてきて、『なんか無かったか』とかしょっちゅう顔出して、うざ……一昨日までの藤枝さんと一緒でした」
微笑みつつの田口を、半目で見返す。あ~そう、ウザいって思ってんだ、とか思ってハッと気づく。俺と同じってことは!
「え! それじゃ池町がぶっ倒れちまうかもじゃん!」
「ですね。でもあいつ部長じゃ無いし、代わりは居ますから」
心理学部のイケメンは、フフッと笑った。
「藤枝さんの代わりはいないんですから、仙波先輩が戻るまで、藤枝さんはいつも通り、ニコニコしててくれれば」
つか仙波には『先輩』つけるんだ~、とか思う。
「それって俺はいなくてもイイって事なんじゃね?」
「そんなわけないじゃないですか」
ちょいふて気味に言ったら、余裕の笑みを返された。
「風聯会とのつきあい、藤枝さん以上にうまくやれる人いないでしょ? それに今年から総括が活発になって、重要なんだって寮全体が認識改めたって聞きました。俺だって藤枝さんが引っ張ってくれたから総括に来たんですよ? 適性があるって言われて嬉しかったし、面白そうだって思えたし」
田口は笑み湛えたままそう言った。
上げてくれてんだよなあ、とは思うけど、なんとなく釈然としない。つかみ所無い笑みがなんか不気味だ。ちょい姉崎と似た雰囲気あるんだよなあ、なんて思ったり。
「余裕でここに居て下さい。いざ風聯会に連絡、となったら全面的に頼ります」
「…………分かったけど。なんかおまえ要らない宣告された感じで納得いかねえ」
「だからそうじゃないって言ってるじゃないですか」
ニッコリ笑うイケメンを眇めた目で見る。
「その顔、なんかうさんくさいぞおまえ」
「やめてくださいよ~」
ハハッと声上げて笑いつつ、田口はちょい明るい色の髪を弄る。朝っぱらから、しかも寮内なのに、ワックス使って完璧にスタイリングされてる。
「まあ確かに、藤枝さんみたいな素直な性格では無いですけどね」
「……馬鹿にされてるような気がすんだけど」
「被害妄想ですって」
ふっと笑って「じゃあ、ここに居て下さいね」念押しみたいに言って出てく田口を呆けた感じで見送って、部長のデスクに座る。1階は既にエアコン設置済みなので、ここは涼しい。長く居るのも別に苦痛じゃねえけど、んでもただここにいろって─────
「まあいっか。確認することもあるし」
なんて言いつつ、PC画面に注目する。そうだよ、やることはあるんだ、ここでだって。
つってもそんなのすぐ終わるわけで。
あとはただここに居りゃ良んだろ? なんだよ簡単じゃん、楽じゃん。
……なのにコレが意外と難しい。だって自分で動きたくてうずうずしちまうって!
「うあぁぁぁ~」
とか唸ってハッとする。
同じくヒマしてるひとがいるわけで! そこんとこ同志ってコトで話聞いて欲しいし!
つって施設部の部屋に突進した。
しかし
「大田原さん、ここの配管が通りません」
「ああ? そんなの穴広げりゃいいだろ」
「どうやれば良いんすか」
「3階に広瀬いるからやり方聞け」
「分かりました!」
返事と同時に出て行く奴と入れ替わりに新たな一人が入ってきて「済みません!」怒鳴る。
「煖房のダクトにヒビが!」
「ガムテでも張っとけ! 倉庫にメタルテープあるから持ってけよ」
「了解っす!」
施設部長はひどく忙しそうだった。
ああ~、こりゃ参考になんねえや、と施設部の前でがっかりしてたら、廊下の向こうから「藤枝さん!」池町の怒鳴り声が聞こえてきた。
「なにやってるんスか! 部屋空けるときは連絡くれって言ったじゃ無いスか!」
有無を言わせず総括部屋に引っ張り込まれる。
「施設部との連携は俺がやりますから」
「あ~、じゃなくて、部長の心得的なことを聞いてみようかなと」
ヘヘヘと愛想笑いしつつ言うと、池町はじっと睨んでくる。
「俺が大田原さんみてーにどっしりしてたら、お前らも安心だろ?」
ニカッと言うと、池町は、ふう、と息を吐いた。
「分かりました。じゃあ部長は施設部に居るってみんなに知らせときます。でも風聯会から連絡来たら、ダッシュで部室に戻って下さいよ」
「オッケ、分かった」
許可を得られたので再び施設部に行く。
さっきの嵐みたいなのは落ち着いたらしく、大田原さんはPC画面睨みつつ部長のデスクに居た。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説

青少年病棟
暖
BL
性に関する診察・治療を行う病院。
小学生から高校生まで、性に関する悩みを抱えた様々な青少年に対して、外来での診察・治療及び、入院での治療を行なっています。
※性的描写あり。
※患者・医師ともに全員男性です。
※主人公の患者は中学一年生設定。
※結末未定。できるだけリクエスト等には対応してい期待と考えているため、ぜひコメントお願いします。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
良縁全部ブチ壊してくる鬼武者vs俺
青野イワシ
BL
《あらすじ》昔々ある寒村に暮らす百姓の長治郎は、成り行きで鬼を助けてしまう。その後鬼と友人関係になったはずだったが、どうも鬼はそう思っていなかったらしい。
鬼は長治郎が得るであろう良縁に繋がる“赤い糸”が結ばれるのを全力で邪魔し、長治郎を“娶る”と言い出した。
長治郎は無事祝言をあげることが出来るのか!?
という感じのガチムチ鬼武者終着系人外×ノンケ百姓の話です
【完結】知られてはいけない
ひなこ
ホラー
中学一年の女子・遠野莉々亜(とおの・りりあ)は、黒い封筒を開けたせいで仮想空間の学校へ閉じ込められる。
他にも中一から中三の男女十五人が同じように誘拐されて、現実世界に帰る一人になるために戦わなければならない。
登録させられた「あなたの大切なものは?」を、互いにバトルで当てあって相手の票を集めるデスゲーム。
勝ち残りと友情を天秤にかけて、ゲームは進んでいく。
一つ年上の男子・加川準(かがわ・じゅん)は敵か味方か?莉々亜は果たして、元の世界へ帰ることができるのか?
心理戦が飛び交う、四日間の戦いの物語。
(第二回きずな文学賞で奨励賞受賞)
【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。
召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。
しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。
別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。
そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ?
最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる)
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。

わがまま子息は七回目のタイムリープで今度こそ有能執事と結ばれる! ……かな?
大波小波
BL
上流階級・藤原家の子息である、藤原 昴(ふじわら すばる)は、社交界の人気者だ。
美貌に教養、優れた美的センスの持ち主で、多彩な才覚を持っている。
甘やかされ、ちやほやされて育った昴は、わがまま子息として華やかに暮らしていた。
ただ一つ問題があるとすれば、それは彼がすでに故人だということだ。
第二性がオメガである昴は、親が勝手に決めた相手との結婚を強いられた。
その屋敷へと向かう道中で、自動車事故に遭い短い人生を終えたのだ。
しかし昴には、どうしても諦めきれない心残りがあった。
それが、彼の専属執事・柏 暁斗(かしわ あきと)だ。
凛々しく、寡黙で、美しく、有能。
そして、第二性がアルファの暁斗は、昴のわがままが通らない唯一の人間だった。
少年以上・青年未満の、多感な年頃の昴は、暁斗の存在が以前から気になっていた。
昴の、暁斗への想いは、タイムリープを繰り返すたびに募る。
何とかして、何としてでも、彼と結ばれたい!
強い想いは、最後の死に戻りを実現させる。
ただ、この七回目がラストチャンス。
これで暁斗との恋を成就できなければ、昴は永遠に人間へ転生できないのだ。
果たして、昴は暁斗との愛を育み、死亡ルートを回避できるのか……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる