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月夜の下で
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見渡す限り闇しか無い場所に私は、一人で立っていた。唯一自分の着ている白いワンピースだけが色を持っている。
(怖い)
自分以外誰もいないこの空間がとてつもなく怖い。指先が冷え切っているのがわかる。
ピチョン
水滴が落ちた様な音が聞こえた。音のする方を振り返ると其処には一人の子供が立っていた。
「ノ…ア」
『ねぇリリア』
名前を呼ばれ身体が動かなくなる。
『何でリリアはまだ生きてるの?僕達皆んなを殺したくせに。何で今も生きてるの?』
その人物がゆっくりと歩いて来る。
そのまま私の前に立つとこちらを見上げて来る。
『僕達ずっと待ってるんだよ?いつまでそっちにいるの?リリアだけズルイよ』
足元からいきなり黒い腕が何本も現れ私の足や腕を掴む。
「やっ!」
そのままゆっくりと身体が地面に引きずり込まれていく。
『リリアだけ幸せになるなんて許さない』
***
「ッ!」
身体が飛び跳ねだ拍子に手に持っていた本が落ちる。
(そうだ。あれから本を読んでるうちに寝ちゃったんだ…)
魔物討伐から数日。
あれから学園は調査の為三日間休校となり今日は休日の最終日。私は椅子に座って一人本を部屋で読んでいた。だが途中で眠ってしまい見たのがあの夢だ。
「…少し散歩に行こうかなぁ」
窓の外から見える満月。遅い時間だがもう眠れそうに無い。気分転換しようと思い外に出る。
(怖い)
自分以外誰もいないこの空間がとてつもなく怖い。指先が冷え切っているのがわかる。
ピチョン
水滴が落ちた様な音が聞こえた。音のする方を振り返ると其処には一人の子供が立っていた。
「ノ…ア」
『ねぇリリア』
名前を呼ばれ身体が動かなくなる。
『何でリリアはまだ生きてるの?僕達皆んなを殺したくせに。何で今も生きてるの?』
その人物がゆっくりと歩いて来る。
そのまま私の前に立つとこちらを見上げて来る。
『僕達ずっと待ってるんだよ?いつまでそっちにいるの?リリアだけズルイよ』
足元からいきなり黒い腕が何本も現れ私の足や腕を掴む。
「やっ!」
そのままゆっくりと身体が地面に引きずり込まれていく。
『リリアだけ幸せになるなんて許さない』
***
「ッ!」
身体が飛び跳ねだ拍子に手に持っていた本が落ちる。
(そうだ。あれから本を読んでるうちに寝ちゃったんだ…)
魔物討伐から数日。
あれから学園は調査の為三日間休校となり今日は休日の最終日。私は椅子に座って一人本を部屋で読んでいた。だが途中で眠ってしまい見たのがあの夢だ。
「…少し散歩に行こうかなぁ」
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