彼女の秘密！

色持ち

「ルイ先輩っ！」
「ミアか…。ハイドが心配して探してたぞ」

（あれ？この人もミアの知り合い？）

ルイ先輩が視線を私に寄こす。

（うおっ！凄い色気がっ！）

「後は俺がやる。お前達は下がっていろ」

その言葉と共に一気に斬り掛かる。
二、三回斬りかかるが全て弾かれてしまう。一度後ろに下がったルイ先輩は呪文を唱える。

「我願う。眼下の敵を薙ぎ払う力を。我が剣に宿れウィンド」

すると剣に風が集まり出す。
そのまま剣を振るうと無数の風の斬撃が繰り出される。

「ガァアアッ！」

全ての斬撃を防ぎきれず男子生徒はいくつもの切り傷を作る。

「凄い…」
「ルイ先輩はね本当に強いし凄いんだよ！何たって<黒の魔法使い>だもん！」

「色持ち」

この世界で一握りの天才。
その者達はその者の纏う色の名で呼ばれる。色持ちの名を持つ者達は魔法を極限まで極めた存在だとも言われている。

（そんな天才がこの学園に居るなんて…）

いや、この世界最高峰の魔法学園だからこそ居るのかもしれない。

（色持ちの彼なら成れの果ての存在を知ってる。これからどうすればいいのかも）

彼ならこの生徒を救える。