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ハイドside
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「それでは始め!」
その言葉と共に目の前の女に斬りかかる。
(あ~。こんな弱そうな女が相手なんてマジでつまんねー。サッサと終わらせるか)
確かに相手を舐めてた。
だが別に手を抜いてたわけじゃない。
一撃で終わらせるつもりだった。
なのに…。
「勝者リリア・バーンズ!」
「…は?」
何が起きたか分からなかった。
目の前には座り込んだ俺の喉元に剣を突き付ける女。握っていた剣は円の外に落ちている。
(な…にが、起こったん…だ?)
呆然と女を見上げる。
「ちょっと…いや、滅多にお目にかかれない位のイケメンだからって調子に乗んないでよ!」
「は?」
悔しそうな顔で此方を見ながら話す女。
何を言ってるか理解できない。そのまま女は鼻息荒く会場を出て行く。
「ハイド~。お前…プププッ!何?どんだけ相手を舐めてたの?油断し過ぎて女の子相手に負けてやんの!」
「…てねえ」
「ん?」
「手加減なんてしてねえ」
「は?ちょっ…ちょっと待って。何?お前手加減無しであの子に負けたの?」
信じられないって顔で俺を見るコイツ。
(俺だって信じらんねえよ)
俺は剣の腕に自信がある。
そんじょそこらの奴には負けない。っていうか俺が勝てない相手なんて殆ど限られてる。なのに…。
「あの子何者?」
あの女が出て行った方を見ながらコイツは呟く。
「リリア…バーンズ」
女の名前を口にする。
(面白え…。マジで面白え)
口の端が上がるのが分かる。
こんなに面白いと感じるのは久し振りだ。
「これからが楽しみだ」
その言葉と共に目の前の女に斬りかかる。
(あ~。こんな弱そうな女が相手なんてマジでつまんねー。サッサと終わらせるか)
確かに相手を舐めてた。
だが別に手を抜いてたわけじゃない。
一撃で終わらせるつもりだった。
なのに…。
「勝者リリア・バーンズ!」
「…は?」
何が起きたか分からなかった。
目の前には座り込んだ俺の喉元に剣を突き付ける女。握っていた剣は円の外に落ちている。
(な…にが、起こったん…だ?)
呆然と女を見上げる。
「ちょっと…いや、滅多にお目にかかれない位のイケメンだからって調子に乗んないでよ!」
「は?」
悔しそうな顔で此方を見ながら話す女。
何を言ってるか理解できない。そのまま女は鼻息荒く会場を出て行く。
「ハイド~。お前…プププッ!何?どんだけ相手を舐めてたの?油断し過ぎて女の子相手に負けてやんの!」
「…てねえ」
「ん?」
「手加減なんてしてねえ」
「は?ちょっ…ちょっと待って。何?お前手加減無しであの子に負けたの?」
信じられないって顔で俺を見るコイツ。
(俺だって信じらんねえよ)
俺は剣の腕に自信がある。
そんじょそこらの奴には負けない。っていうか俺が勝てない相手なんて殆ど限られてる。なのに…。
「あの子何者?」
あの女が出て行った方を見ながらコイツは呟く。
「リリア…バーンズ」
女の名前を口にする。
(面白え…。マジで面白え)
口の端が上がるのが分かる。
こんなに面白いと感じるのは久し振りだ。
「これからが楽しみだ」
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