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美しいは罪だと知った
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新入生達は案内に従い会場に向かう。
自分の名前の札がある椅子に座り暫く。
時間になり式が始まった。
最初に学園長の挨拶。
壇上に立ったのは足元まである黒いローブー着た優しい穏やかな顔をしたお爺さん。
(おぉ!あの蓄えられたヒゲ!正しくイメージ通りの魔法使いのお爺ちゃんっ!)
此処にとんがり帽子を被り長い杖を持っていれば文句無しの100点だ。
「この度このリリティア魔法学園に入学した皆さん。おめでとうございます。この学園で魔法を学び友を作り互いを高め合いながら実りある学園生活を過ごして欲しい」
学園長が挨拶を終える。
「次に在校生代表」
「はい」
低く心地の良い返事がした。
そのまま壇上に上がり此方を向いた男子生徒。
「「「キャーッ!」」」
周りから一斉に上がる悲鳴。
思わずビクッ!とする。
(なっ何?)
周りの女子は目をハートにし男子生徒を見つめる。
「この暖かい春の兆しが見え始めたこの季節…」
話し始めた男子生徒。
その声に女子はうっとりと聴き入る。
男子も男子で目をキラキラさせながら彼を見つめる。
(ん~。無理も無いよ。何だあの顔は)
艶のあるサラリとした黒い髪。切れ長の海の様な青い瞳。すっとした鼻筋に薄い唇。モデルの様な体型。其処には絶世の美男子が居た。
(何だあの絶世の美男子は。彼はきっと神様が三日三晩栄養ドリンク片手に作った渾身の作品だろうな。ってか何あの足の長さ!依怙贔屓反対っ!人類皆平等っ!)
「…して下さい。在校生代表ルイ・ナイトハイム」
そんな事を思っているうちに挨拶も終わり彼が壇上を降りる。その姿をジッと見つめる生徒達。隣の女子は、ヨダレを垂らしながら。隣の男子はハァハァ言いながら彼の後ろ姿を見つめている。
私はソッと彼らから目を逸らした。
(…美し過ぎるというのは罪だ)
私は今まさにその罪によって危ない人間が誕生した瞬間を目撃した。
自分の名前の札がある椅子に座り暫く。
時間になり式が始まった。
最初に学園長の挨拶。
壇上に立ったのは足元まである黒いローブー着た優しい穏やかな顔をしたお爺さん。
(おぉ!あの蓄えられたヒゲ!正しくイメージ通りの魔法使いのお爺ちゃんっ!)
此処にとんがり帽子を被り長い杖を持っていれば文句無しの100点だ。
「この度このリリティア魔法学園に入学した皆さん。おめでとうございます。この学園で魔法を学び友を作り互いを高め合いながら実りある学園生活を過ごして欲しい」
学園長が挨拶を終える。
「次に在校生代表」
「はい」
低く心地の良い返事がした。
そのまま壇上に上がり此方を向いた男子生徒。
「「「キャーッ!」」」
周りから一斉に上がる悲鳴。
思わずビクッ!とする。
(なっ何?)
周りの女子は目をハートにし男子生徒を見つめる。
「この暖かい春の兆しが見え始めたこの季節…」
話し始めた男子生徒。
その声に女子はうっとりと聴き入る。
男子も男子で目をキラキラさせながら彼を見つめる。
(ん~。無理も無いよ。何だあの顔は)
艶のあるサラリとした黒い髪。切れ長の海の様な青い瞳。すっとした鼻筋に薄い唇。モデルの様な体型。其処には絶世の美男子が居た。
(何だあの絶世の美男子は。彼はきっと神様が三日三晩栄養ドリンク片手に作った渾身の作品だろうな。ってか何あの足の長さ!依怙贔屓反対っ!人類皆平等っ!)
「…して下さい。在校生代表ルイ・ナイトハイム」
そんな事を思っているうちに挨拶も終わり彼が壇上を降りる。その姿をジッと見つめる生徒達。隣の女子は、ヨダレを垂らしながら。隣の男子はハァハァ言いながら彼の後ろ姿を見つめている。
私はソッと彼らから目を逸らした。
(…美し過ぎるというのは罪だ)
私は今まさにその罪によって危ない人間が誕生した瞬間を目撃した。
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