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第2章

No.95 S令嬢

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「お嬢様っ!!大変です!」

「アリサ、そんなに慌ててどうしたの?そんなに興奮すると血圧が上がるわよ?」

「何を呑気な事を!今、聞いた話なのですが城が襲われたそうです!」

「なっ!?一体誰が!」

「国境付近に住む盗賊達らしいです。現在は、全員捕らえ落ち着いた様です」

「殿下は…ルークは大丈夫なの?」

「はい。多少の被害は出ましたが死者は出ておらず、殿下も無事な様です」

「っ!………はぁ~。そう、よかったわ」

「どうやら狙いはナターシャ様だった様です。ナターシャ様は月影の塔から姿を消し現在、捜索されています」

「…そう。お父様は?」

「旦那様は、先程お城へ向かいました」

「…アリサ、出かける準備をお願い」

「どちらへ?まさか、お城へ?」

「違うわ。今、私が行っても邪魔なだけよ。私が行きたいのは、シャロン様の所よ」

「記者のシャロン様ですか?一体、何故…」

「情報が知りたいならその道のプロから教えて貰うのが1番でしょ?それに、あの方なら出回っていない情報を持ってそうだしね」

「ですか、教えてもらえるでしょうか?」

「それは、聞いてみないとわからないわ。でも、ただ待っているだけよりマシよ」

「…私が何を言っても無駄ですね。わかりました。直ぐに馬車を用意します」

「流石、アリサ。よくわかってるわね」

「お嬢様の事は、こんな小さい頃から知ってますからね」

「ふふっ。いつも頼りにしてるわよ」

「知っています」
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