55 / 102
No.50 S令嬢
しおりを挟む
「セラスティーネ、本当に行くのかい?このままバカ王子との話し合いになんて行かなくていいよ」
「お父様、殿下の事をそんな風に言うなんて不敬ですよ?それに、お父様も何で婚約破棄するかは知っていたじゃ無いですか。それなのにバカなんて…」
「だって本当の事だろう?理由はどうあれ、私の可愛い大切なセラスティーネと婚約破棄したんだ!それなのに、図々しくもまた婚約するだなんて!我が公爵家を馬鹿にしてるとしか思えない」
「………本音は?」
「あんなガキに大切な私の天使を渡したく無いっ!まだお嫁に行かないでくれ!!」
「はぁ…お父様ったら。私、もう18よ?もしも、お父様の言う通りにしたら行き遅れになってしまうじゃ無い」
「大丈夫っ!私がいつまでも面倒を見るよ!」
「そういう問題じゃないのよ…」
「お嬢様、馬車の準備が出来ました」
「ありがとう、アリサ。では、行ってきますね?」
「ちゃんとあのバカ王子に『お前みたいな若造に嫁ぐ気は無い』って言ってくるんだよ!」
「若造って…」
「『私のタイプは銀の髪に紫の瞳の40代前半の最初にマが付く公爵の男性』って言って断るんだよ!?」
「タイプっていうより個人を指してるじゃ無いですか」
「アリサ、セラスティーネを頼んだよ」
「かしこまりました」
「お願い。かしこまらないで」
「お父様、殿下の事をそんな風に言うなんて不敬ですよ?それに、お父様も何で婚約破棄するかは知っていたじゃ無いですか。それなのにバカなんて…」
「だって本当の事だろう?理由はどうあれ、私の可愛い大切なセラスティーネと婚約破棄したんだ!それなのに、図々しくもまた婚約するだなんて!我が公爵家を馬鹿にしてるとしか思えない」
「………本音は?」
「あんなガキに大切な私の天使を渡したく無いっ!まだお嫁に行かないでくれ!!」
「はぁ…お父様ったら。私、もう18よ?もしも、お父様の言う通りにしたら行き遅れになってしまうじゃ無い」
「大丈夫っ!私がいつまでも面倒を見るよ!」
「そういう問題じゃないのよ…」
「お嬢様、馬車の準備が出来ました」
「ありがとう、アリサ。では、行ってきますね?」
「ちゃんとあのバカ王子に『お前みたいな若造に嫁ぐ気は無い』って言ってくるんだよ!」
「若造って…」
「『私のタイプは銀の髪に紫の瞳の40代前半の最初にマが付く公爵の男性』って言って断るんだよ!?」
「タイプっていうより個人を指してるじゃ無いですか」
「アリサ、セラスティーネを頼んだよ」
「かしこまりました」
「お願い。かしこまらないで」
1
お気に入りに追加
184
あなたにおすすめの小説
【完結】お前を愛することはないとも言い切れない――そう言われ続けたキープの番は本物を見限り国を出る
堀 和三盆
恋愛
「お前を愛することはない」
「お前を愛することはない」
「お前を愛することはない」
デビュタントを迎えた令嬢達との対面の後。一人一人にそう告げていく若き竜王――ヴァール。
彼は新興国である新獣人国の国王だ。
新獣人国で毎年行われるデビュタントを兼ねた成人の儀。貴族、平民を問わず年頃になると新獣人国の未婚の娘は集められ、国王に番の判定をしてもらう。国王の番ではないというお墨付きを貰えて、ようやく新獣人国の娘たちは成人と認められ、結婚をすることができるのだ。
過去、国の為に人間との政略結婚を強いられてきた王族は番感知能力が弱いため、この制度が取り入れられた。
しかし、他種族国家である新獣人国。500年を生きると言われる竜人の国王を始めとして、種族によって寿命も違うし体の成長には個人差がある。成長が遅く、判別がつかない者は特例として翌年の判別に再び回される。それが、キープの者達だ。大抵は翌年のデビュタントで判別がつくのだが――一人だけ、十年近く保留の者がいた。
先祖返りの竜人であるリベルタ・アシュランス伯爵令嬢。
新獣人国の成人年齢は16歳。既に25歳を過ぎているのに、リベルタはいわゆるキープのままだった。
大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」
結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。
「……ああ、お前の好きにしろ」
婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。
ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。
いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。
そのはず、だったのだが……?
離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。
※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
夫を愛することはやめました。
杉本凪咲
恋愛
私はただ夫に好かれたかった。毎日多くの時間をかけて丹念に化粧を施し、豊富な教養も身につけた。しかし夫は私を愛することはなく、別の女性へと愛を向けた。夫と彼女の不倫現場を目撃した時、私は強いショックを受けて、自分が隣国の王女であった時の記憶が蘇る。それを知った夫は手のひらを返したように愛を囁くが、もう既に彼への愛は尽きていた。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる