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14話 健斗との交際
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この会を初めて3ヶ月ぐらい経った頃、私も健斗と付き合い始めてみたの。塾の講師で、子供にも優しい家庭的な人っていうのがポイントだったかな。
「ここのバー、いい雰囲気ね。よく来るの?」
「5回目かな。ところで、明日は実は、健康診断が入っていて、9時以降は飲み食い禁止なんだけど、もう無理だね。明日はキャンセルだ。」
「そうだったの。大丈夫? 今日はこれで終わりにしようよ。」
「いや、紗世と一緒にいれる時間は大切にしたいし。せっかく会えたんだから、明日はキャンセルにするよ。」
「わかった。ありがとう。ところで、健斗は何歳なの?」
「28歳だよ。紗世は、リアル派と言っていたけど、僕もリアル派なんだ。どう、若く見える、それとも、思ったより歳くっているって感じかな?」
「そうね、歳相応かな。」
「なんだ、がっかり。若いって言われると思っていたんだけど。ところで、紗世は、何歳なの?」
「私は26歳。健斗は、1人暮らしなの?」
「今日は、色々と聞いてくるね。今は、制約も多いけど、親と暮らしているんだ。早く、1人暮らししたいと思っているんだけど、お金もかかるし、家にいれば、毎日、ご飯も出てくるから楽だし。そんな風に思っていたら、こんな歳になっちゃった。紗世は、どうなの?」
「私は、一人暮らし。だから、現実世界でもメタバースでも、健斗の部屋に連れて行ってと言っても、断られちゃうのね。独身で、自由な時間って短いんだから、早く1人暮らしした方がいいと思うけど。」
「そうだね。」
そんな、たわいもない話しをして、健斗を、また私の部屋に呼んだ。メタバースの世界だと子供はできないし、最近は、よりエッチは開放的になっていたし。
私の部屋に帰る道では、梅の蕾がもうすぐ咲くのかなって感じで、まだ寒かったこともあり、手を繋いで歩いていた。
「街路樹がライトアップされてるけど、冬って、寂しい感じよね。現実世界よりメタバースの方が最高の風景でできていて、桜の季節とか、紅葉の季節は素晴らしいけど、冬はそんなに変わらないって感じかな。」
「そうだね。日頃、あまり外の風景とかみないけど、紗世と話していたら、風景にもっと感動しないとだね。」
部屋に着くと、ルーチンのようにお風呂に入り、ベットで体を重ねた。でも、健斗が寝た頃、私は、ベットの上で、こんなんでいいのかなって天井を見上げていたの。なんとなく、将来、どうしたいかとか考えず、仕事も、毎日、同じことの繰り返し。
健斗のことは、別に、そんなに好きじゃない。とは言っても、誰か横にいてほしいから、適当に付き合って、適当に体を許してる。
子供ができないからといって、この体は見られているんだし、お互いに、一体感を感じてる。このままで、いいのかしら。
健斗は、いい人だとは思うし、体の相性もいいかもしれない。でも、それだけ。別に、この時間が終われば、それだけだし、会えない時間が長くても、会いたいと思う訳でもない。
ただ、1人でいるのが寂しいから、その時間を埋めてもらっている。だから、手放す必要もないけど、これがずっと続いてほしいというわけでもない。
でも、寂しいと思うようになったのはずっと昔からじゃない。昔は、1人でいる方が好きで、寂しいなんて思ったことはなかったの。でも、付き合っていた先輩と別れてから寂しいという気持ちを知った。
もっと、すてきな人と付き合うべきと頭ではわかっているんだけど、すてきな人なんて、これから出てこないんだと思う。
私は、その先輩と別れてから、もう人を好きになれなくなったんだと思う。健斗のことだけじゃない。昔から、私は淡白だった。だから、先輩との恋で燃え尽きたというより、先輩だけが特別だったんだと思う。
高校生や大学生の頃に、男性から声をかけられたことは何回もある。付き合ってみて何か変わるかもと思ったこともあったけど、手を握っても、ドキドキすることもなかったし、別に嫌だというわけでもないけど、ずっと握っていたいとも思わなかった。
あ、この男性はそうしたいんだなって冷めてみていた。私は、ずっと、このままかもしれないって。そんな私をみて、男性たちは、つけあがってるとか、人をバカにしているとか言って、私の元を去っていった。別に、どうでもいいんだけど。
私って、心が壊れてるのかしら。友達とかは、彼と仲良くして楽しそう。そもそも、一人でいるのが好きなんだと思う。誰かと一緒だと、その人のこと考えて、遠慮して、気を使って疲れちゃう。一人でいるのが楽。
女性とはっていうと、気楽に話せるし、それはそれでいいんだけど、なんか、人のことを裏でバカにしたり、噂流したり、嫌なことも多い。嫌いだったら、目の前で、そう言えばいいじゃない。笑いながら、遠回しに、けなしたりしないで。
だから、男性とも、女性とも、なんか話したり、一緒にいるのは疲れちゃった。
でも、そんな時に現れた先輩だけは違った。そんな先輩と別れてから、私の人生は真っ暗。私が悪いの。ずっと、罪悪感に苛まれている。私の部屋が夜になり、暗くなると、罪人を探す死神がいるみたい。
健斗がいても、その気持ちが和らぐことはない。いつも、私の心は一人ぼっち。寝ていても、いつも悪夢で目が覚める。いつになったら、私は、穏やかな気持ちで過ごせるんだろう。健斗がいれば、少しでも良くなるって思っていたのに。
私は、横で寝ている健斗の顔を見ながら、眠りに落ちた。
「ここのバー、いい雰囲気ね。よく来るの?」
「5回目かな。ところで、明日は実は、健康診断が入っていて、9時以降は飲み食い禁止なんだけど、もう無理だね。明日はキャンセルだ。」
「そうだったの。大丈夫? 今日はこれで終わりにしようよ。」
「いや、紗世と一緒にいれる時間は大切にしたいし。せっかく会えたんだから、明日はキャンセルにするよ。」
「わかった。ありがとう。ところで、健斗は何歳なの?」
「28歳だよ。紗世は、リアル派と言っていたけど、僕もリアル派なんだ。どう、若く見える、それとも、思ったより歳くっているって感じかな?」
「そうね、歳相応かな。」
「なんだ、がっかり。若いって言われると思っていたんだけど。ところで、紗世は、何歳なの?」
「私は26歳。健斗は、1人暮らしなの?」
「今日は、色々と聞いてくるね。今は、制約も多いけど、親と暮らしているんだ。早く、1人暮らししたいと思っているんだけど、お金もかかるし、家にいれば、毎日、ご飯も出てくるから楽だし。そんな風に思っていたら、こんな歳になっちゃった。紗世は、どうなの?」
「私は、一人暮らし。だから、現実世界でもメタバースでも、健斗の部屋に連れて行ってと言っても、断られちゃうのね。独身で、自由な時間って短いんだから、早く1人暮らしした方がいいと思うけど。」
「そうだね。」
そんな、たわいもない話しをして、健斗を、また私の部屋に呼んだ。メタバースの世界だと子供はできないし、最近は、よりエッチは開放的になっていたし。
私の部屋に帰る道では、梅の蕾がもうすぐ咲くのかなって感じで、まだ寒かったこともあり、手を繋いで歩いていた。
「街路樹がライトアップされてるけど、冬って、寂しい感じよね。現実世界よりメタバースの方が最高の風景でできていて、桜の季節とか、紅葉の季節は素晴らしいけど、冬はそんなに変わらないって感じかな。」
「そうだね。日頃、あまり外の風景とかみないけど、紗世と話していたら、風景にもっと感動しないとだね。」
部屋に着くと、ルーチンのようにお風呂に入り、ベットで体を重ねた。でも、健斗が寝た頃、私は、ベットの上で、こんなんでいいのかなって天井を見上げていたの。なんとなく、将来、どうしたいかとか考えず、仕事も、毎日、同じことの繰り返し。
健斗のことは、別に、そんなに好きじゃない。とは言っても、誰か横にいてほしいから、適当に付き合って、適当に体を許してる。
子供ができないからといって、この体は見られているんだし、お互いに、一体感を感じてる。このままで、いいのかしら。
健斗は、いい人だとは思うし、体の相性もいいかもしれない。でも、それだけ。別に、この時間が終われば、それだけだし、会えない時間が長くても、会いたいと思う訳でもない。
ただ、1人でいるのが寂しいから、その時間を埋めてもらっている。だから、手放す必要もないけど、これがずっと続いてほしいというわけでもない。
でも、寂しいと思うようになったのはずっと昔からじゃない。昔は、1人でいる方が好きで、寂しいなんて思ったことはなかったの。でも、付き合っていた先輩と別れてから寂しいという気持ちを知った。
もっと、すてきな人と付き合うべきと頭ではわかっているんだけど、すてきな人なんて、これから出てこないんだと思う。
私は、その先輩と別れてから、もう人を好きになれなくなったんだと思う。健斗のことだけじゃない。昔から、私は淡白だった。だから、先輩との恋で燃え尽きたというより、先輩だけが特別だったんだと思う。
高校生や大学生の頃に、男性から声をかけられたことは何回もある。付き合ってみて何か変わるかもと思ったこともあったけど、手を握っても、ドキドキすることもなかったし、別に嫌だというわけでもないけど、ずっと握っていたいとも思わなかった。
あ、この男性はそうしたいんだなって冷めてみていた。私は、ずっと、このままかもしれないって。そんな私をみて、男性たちは、つけあがってるとか、人をバカにしているとか言って、私の元を去っていった。別に、どうでもいいんだけど。
私って、心が壊れてるのかしら。友達とかは、彼と仲良くして楽しそう。そもそも、一人でいるのが好きなんだと思う。誰かと一緒だと、その人のこと考えて、遠慮して、気を使って疲れちゃう。一人でいるのが楽。
女性とはっていうと、気楽に話せるし、それはそれでいいんだけど、なんか、人のことを裏でバカにしたり、噂流したり、嫌なことも多い。嫌いだったら、目の前で、そう言えばいいじゃない。笑いながら、遠回しに、けなしたりしないで。
だから、男性とも、女性とも、なんか話したり、一緒にいるのは疲れちゃった。
でも、そんな時に現れた先輩だけは違った。そんな先輩と別れてから、私の人生は真っ暗。私が悪いの。ずっと、罪悪感に苛まれている。私の部屋が夜になり、暗くなると、罪人を探す死神がいるみたい。
健斗がいても、その気持ちが和らぐことはない。いつも、私の心は一人ぼっち。寝ていても、いつも悪夢で目が覚める。いつになったら、私は、穏やかな気持ちで過ごせるんだろう。健斗がいれば、少しでも良くなるって思っていたのに。
私は、横で寝ている健斗の顔を見ながら、眠りに落ちた。
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