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第5章 宇宙人の再来
3話 負けない覚悟
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私は、八王子の橋の下で助かってから高尾の方面に逃れていた。
あの攻撃から1週間後ぐらいに、地方では虫が人々を殺しているという情報も入ってきた。
これからどうすれば生き延びられるだろうか?
それから数日、奥多摩あたりから、虫はわさびが苦手だという情報が入ってきた。
それ以降、わさびを体に塗るという対策が広がっていった。
欧米とも情報交換していたけど、わさびのようなものは見つかっていなかったらしい。
日本でも、わさびの量は限りがあり、緊急に生産拡大が図られた。
「あら、こんにちわ。ここにも生きのびた人がいたのね。私は一ノ瀬。あなたたちは?」
「こちらこそ、仲間がいてよかった。私は、今井、そしてこの子は桜井です。ところで、また宇宙人が攻めてきたんですよね。聞いたところだと東京は一撃で壊滅したようですし、地方は虫で人が死んでるって聞いていますけど、今はどんな状況なのか、知っていますか?」
「東京の人たちがほぼ死に絶えたのは本当。だいたい、三鷹、横須賀、茂原、久喜辺りまではただただ荒野って感じ。何も残っていない。おそらく、人も蒸発したんだと思う。それから先も大勢が亡くなったけど、私達みたく生き残っている人がいる。そして、地方では、おっしゃるとおり、虫で大部分が亡くなった。でも、今度の宇宙人の狙いは、この地球に移住することだと思う。そのために、虫は人間を食いつぶすだけで良くて、それ以降はいなくなって欲しい。だから、虫の寿命は1週間ぐらいみたい。最近は、ほとんどいなくなったらしい。しかも、この虫はわさびに弱いということが分かったから、体にわさびをつけているの。あなた達もつけたほうが良いわ。」
「おねえさんは、どうしてそんなに詳しく知っているの?」
「この前の戦争でのゲリラ戦で戦う隊を最初に立ち上げたのは私なのよ。それからは、宇宙人との戦いの日々だった。せっかく平和を勝ち得たのに、また攻撃されるなんてね。でも、私達が戦わないと、この地球は奪われてしまう。また、その時のネットワークがあって、全世界の戦闘チームと繋がっているの。だから情報は刻々と入ってくる。あなた達も、参加して。これだけ減っちゃうと、1人でも仲間が欲しいし、こちらにジョインすれば、食料とかも提供できるから嬉しいでしょう。」
「わかりました。参加します。よろしくお願いします。」
宇宙人達は、もう地球には攻撃する余力はないだろうと侮っていたのだと思う。
地球の上空に、多くの宇宙船でやってきた。
私達は、宇宙人と戦うのは初めてじゃない。
こんなこともあろうかと、この3年間、地方にも、迎撃ミサイルと配備してきた。
私達は、死に絶えたように見せるため、ただひたすら静かに行動した。1ヶ月の間。
1ヶ月ぐらい気配を消すぐらい、前回の戦争と比べれば楽なもの。
全国の仲間との連絡も、1日中の連絡事項をまとめ、1日に1回だけに送信する。
みんなまとめて、毎日違う決められた時間に同時一斉送信。
仮に気づいても、地震とか、自然現象による電波とか勘違いしたんだと思う。
そのかいもあって、宇宙人達は無防備に地球に降りてきたの。
宇宙人は、まず、荒野にした各国の首都に飛び降りた。
その映像は、定点に設置された監視カメラから捕らえていた。
10Kmぐらいは360度監視できる高性能カメラを網のように張り巡らしてある。
深夜に紛れて設置した。当面は1日に1回だけの映像を送信している。
そして、宇宙船が見えると、リアルタイムで映像を送信。
だから私達は宇宙人の着陸の瞬間を捉えていた。
驚いたことに、見た目は人間とほぼ変わらない。
特に宇宙服とかも着ずに、普通に空気で呼吸している。
同時に重機も数多く降ろしていた。
攻撃で更地にした土地に建物や農地を作るみたい。
宇宙人は見た目、2万人ぐらいが降りてきた後、異様な生き物も降りてきた。
形は人間に似ているけど、固い甲羅に包まれ、羽も生えて飛べる。
どうも、さっき宇宙人と思ったのは奴隷で、その主君がいるみたい。
そうだとすると、私達人間は奴隷にしかみえないのだと思う。
管理する宇宙人も5,000体ぐらい降りて来た。これで全部みたい。
その時を狙っていたの。そう、大勢の宇宙人が特定の地区に集まっているその時を。
世界各国で、その首都にミサイルを発射した。
他国を攻めるんじゃなくて自国内だから、そのスピードは早く、1分もかからなかった。
大半の宇宙人は何が起こったか分からないまま、業火に包まれ死んでいった。
特に、奴隷の宇宙人は逃げ惑い、主人を守る様子もなかった。
そして、同時に、空に浮かんでいた50艘近くの母船にも各国から集中砲火を浴びせた。
最初に、パルスを送り宇宙船の精密機器が機能しないようにする。
前回の宇宙人から盗んだ技術で作った武器が早速役に立ったわね。
その後ミサイルを発射し、10分程度で攻撃する。
聞いたところだと、1艘も残らず迎撃できて、地球に落ちていったみたい。
おそらく、母星には攻撃されたと報告を入れているんでしょう。
だから1年後とかにはまた攻撃を仕掛けてくるんだと思う。
私達は、各国で協力して、この宇宙人のテクノロジーを宇宙船から調べた。
テクノロジーを盗み、自分のものにするのは人間の得意技だものね。
宇宙船は大きく破壊されていたけど、いくつかの新テクノロジーを確認できた。
また、宇宙人の死体から骨格、その他の弱点も調べた。
攻撃されるまでに、戦う方策を考えなければならないから。
そもそも、宇宙から見たら、人間は、なんの防御もなく暮らしている。
横に住んでいる人との間には塀があっても、空にはなにもない。
そこから攻められたのが私達の弱点だった。
この点にも手をつけなければならない。
少なくとも、太陽系に入った段階で攻撃をするような仕組みも考える必要があるわね。
高速に宇宙空間を移動するテクノロジーは宇宙人から入手できたし。
あれから1年は経ったけど、まだ敵は来ない。
でも、気を許すことはできない。1分1分を無駄にできない。
どれだけ準備できるかで今度の勝敗が決まるのだから。
私達は負けない。
これまでも敵の欠点を見つけ、戦い、勝ってきたもの。
私を敵に回したのが運のつきだったわね。
覚悟しておきなさい。あなた達を滅ぼすから。
そして、平和は私達の手で守るから。
あの攻撃から1週間後ぐらいに、地方では虫が人々を殺しているという情報も入ってきた。
これからどうすれば生き延びられるだろうか?
それから数日、奥多摩あたりから、虫はわさびが苦手だという情報が入ってきた。
それ以降、わさびを体に塗るという対策が広がっていった。
欧米とも情報交換していたけど、わさびのようなものは見つかっていなかったらしい。
日本でも、わさびの量は限りがあり、緊急に生産拡大が図られた。
「あら、こんにちわ。ここにも生きのびた人がいたのね。私は一ノ瀬。あなたたちは?」
「こちらこそ、仲間がいてよかった。私は、今井、そしてこの子は桜井です。ところで、また宇宙人が攻めてきたんですよね。聞いたところだと東京は一撃で壊滅したようですし、地方は虫で人が死んでるって聞いていますけど、今はどんな状況なのか、知っていますか?」
「東京の人たちがほぼ死に絶えたのは本当。だいたい、三鷹、横須賀、茂原、久喜辺りまではただただ荒野って感じ。何も残っていない。おそらく、人も蒸発したんだと思う。それから先も大勢が亡くなったけど、私達みたく生き残っている人がいる。そして、地方では、おっしゃるとおり、虫で大部分が亡くなった。でも、今度の宇宙人の狙いは、この地球に移住することだと思う。そのために、虫は人間を食いつぶすだけで良くて、それ以降はいなくなって欲しい。だから、虫の寿命は1週間ぐらいみたい。最近は、ほとんどいなくなったらしい。しかも、この虫はわさびに弱いということが分かったから、体にわさびをつけているの。あなた達もつけたほうが良いわ。」
「おねえさんは、どうしてそんなに詳しく知っているの?」
「この前の戦争でのゲリラ戦で戦う隊を最初に立ち上げたのは私なのよ。それからは、宇宙人との戦いの日々だった。せっかく平和を勝ち得たのに、また攻撃されるなんてね。でも、私達が戦わないと、この地球は奪われてしまう。また、その時のネットワークがあって、全世界の戦闘チームと繋がっているの。だから情報は刻々と入ってくる。あなた達も、参加して。これだけ減っちゃうと、1人でも仲間が欲しいし、こちらにジョインすれば、食料とかも提供できるから嬉しいでしょう。」
「わかりました。参加します。よろしくお願いします。」
宇宙人達は、もう地球には攻撃する余力はないだろうと侮っていたのだと思う。
地球の上空に、多くの宇宙船でやってきた。
私達は、宇宙人と戦うのは初めてじゃない。
こんなこともあろうかと、この3年間、地方にも、迎撃ミサイルと配備してきた。
私達は、死に絶えたように見せるため、ただひたすら静かに行動した。1ヶ月の間。
1ヶ月ぐらい気配を消すぐらい、前回の戦争と比べれば楽なもの。
全国の仲間との連絡も、1日中の連絡事項をまとめ、1日に1回だけに送信する。
みんなまとめて、毎日違う決められた時間に同時一斉送信。
仮に気づいても、地震とか、自然現象による電波とか勘違いしたんだと思う。
そのかいもあって、宇宙人達は無防備に地球に降りてきたの。
宇宙人は、まず、荒野にした各国の首都に飛び降りた。
その映像は、定点に設置された監視カメラから捕らえていた。
10Kmぐらいは360度監視できる高性能カメラを網のように張り巡らしてある。
深夜に紛れて設置した。当面は1日に1回だけの映像を送信している。
そして、宇宙船が見えると、リアルタイムで映像を送信。
だから私達は宇宙人の着陸の瞬間を捉えていた。
驚いたことに、見た目は人間とほぼ変わらない。
特に宇宙服とかも着ずに、普通に空気で呼吸している。
同時に重機も数多く降ろしていた。
攻撃で更地にした土地に建物や農地を作るみたい。
宇宙人は見た目、2万人ぐらいが降りてきた後、異様な生き物も降りてきた。
形は人間に似ているけど、固い甲羅に包まれ、羽も生えて飛べる。
どうも、さっき宇宙人と思ったのは奴隷で、その主君がいるみたい。
そうだとすると、私達人間は奴隷にしかみえないのだと思う。
管理する宇宙人も5,000体ぐらい降りて来た。これで全部みたい。
その時を狙っていたの。そう、大勢の宇宙人が特定の地区に集まっているその時を。
世界各国で、その首都にミサイルを発射した。
他国を攻めるんじゃなくて自国内だから、そのスピードは早く、1分もかからなかった。
大半の宇宙人は何が起こったか分からないまま、業火に包まれ死んでいった。
特に、奴隷の宇宙人は逃げ惑い、主人を守る様子もなかった。
そして、同時に、空に浮かんでいた50艘近くの母船にも各国から集中砲火を浴びせた。
最初に、パルスを送り宇宙船の精密機器が機能しないようにする。
前回の宇宙人から盗んだ技術で作った武器が早速役に立ったわね。
その後ミサイルを発射し、10分程度で攻撃する。
聞いたところだと、1艘も残らず迎撃できて、地球に落ちていったみたい。
おそらく、母星には攻撃されたと報告を入れているんでしょう。
だから1年後とかにはまた攻撃を仕掛けてくるんだと思う。
私達は、各国で協力して、この宇宙人のテクノロジーを宇宙船から調べた。
テクノロジーを盗み、自分のものにするのは人間の得意技だものね。
宇宙船は大きく破壊されていたけど、いくつかの新テクノロジーを確認できた。
また、宇宙人の死体から骨格、その他の弱点も調べた。
攻撃されるまでに、戦う方策を考えなければならないから。
そもそも、宇宙から見たら、人間は、なんの防御もなく暮らしている。
横に住んでいる人との間には塀があっても、空にはなにもない。
そこから攻められたのが私達の弱点だった。
この点にも手をつけなければならない。
少なくとも、太陽系に入った段階で攻撃をするような仕組みも考える必要があるわね。
高速に宇宙空間を移動するテクノロジーは宇宙人から入手できたし。
あれから1年は経ったけど、まだ敵は来ない。
でも、気を許すことはできない。1分1分を無駄にできない。
どれだけ準備できるかで今度の勝敗が決まるのだから。
私達は負けない。
これまでも敵の欠点を見つけ、戦い、勝ってきたもの。
私を敵に回したのが運のつきだったわね。
覚悟しておきなさい。あなた達を滅ぼすから。
そして、平和は私達の手で守るから。
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